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iCAT、独自OSを強化したハイレゾ対応ネットワークプレーヤー/サーバー

 DEEは、独自OSを搭載した米iCATのハイレゾ対応ネットワークオーディオプレーヤー/サーバー計4製品を7月上旬より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格はAudiophile Serverシリーズの「AS32L-4K」が25万円前後、「AS32L」が23万円前後。Media Center Systemの「D52L-4K」と「D52W-4K」が各29万円前後。予約は6月25日から開始する。

無線LANを搭載するAS32L-4K/D52L-4K/D52W-4K

 「AS32L-4K」は、OSに「MsHD-Vegas-Server OS」を搭載し、オーディオ向けサーバー/プレーヤーとしての機能を装備。「AS32L」はサーバー機能にフォーカスしたモデル。

 「D52L-4K」は、既存のメディアセンターシステム「E52L-K」から光学ドライブを省いたMsHD-Vegas OS搭載モデル。「D52W-4K」は、OSにWindows 10 Home TH2を採用し、D52L-4Kと同様の機能を備えるという製品。

 外形寸法と重量は4モデル共通で、265×205×58mm、1.5kg。

Audiophile Serverシリーズ「AS32L-4K」、「AS32L」

 AS32L-4Kは、既存のMsHD-Vegas OSをベースに、Linux Kernel 4.6リアルタイムを採用した「MsHD-Vegas-Server OS」を搭載。CPUやネットワーク、サウンドなどのドライバ構成をサーバー用途に注力し、専用ハードウェアに最適化することでネットワーク性能を向上させたほか、ランタイムAHCIパワーマネジメントの採用により消費電力も抑制。これらの改善によって、ネットワークレイテンシーが向上し、システム全体のチューニングでジッターを低減。ネットワークDACやネットワークプレーヤーとの接続に最適なOSとした。

前面

 ハイレゾ対応メディアプレーヤーソフトの「JRiver Media Center」を搭載し、4K映像やCD/DVD、USBメモリ/HDD再生などが可能。iPhoneなどの他のデバイスのアプリを使わずに再生可能となった。EthernetやIEEE 802.11ac対応の無線LANを搭載。PCMやDSDもWi-Fiで配信できる。オプションのバッテリを使って約7時間駆動することも可能。

 リッピングや、車載オーディオ用にUSBメモリ/SDカードへ楽曲転送する場合なども、再生機器の対応フォーマットに変換可能。Windows PCレスで、すべての音楽データを一元理できるという。

 DLNAのDMSに対応したソフトのAsset UPnPもバージョンアップを行ない、DSD/DFFに対応、UPnPサーチ機能も追加した。新しいdBpoweramp R16の拡張タグにも対応し、JRiver Media Centerのダイナミックライブラリー接続時のDSD対応などの機能追加も行なっている。

 ネットワークプレーヤーとしてNASの音楽も再生可能。また、ALSA(Advanced Linux Sound Architecture)対応のUSB DACやネットワークDACとの接続にも対応する。USB DACはOSのドライバを経由せずダイレクトに接続でき、OSとの組み合わせで低遅延接続を可能とした。また、DMR(レンダラー)機能により、接続したUSB DACを使ってネットワーク再生することも可能。タブレットなどのDMCアプリ(リモコンアプリ)から操作ができる。

 Signalyst製のNetwork Audio Daemonを搭載。Windows PCのHQPlayerからのネットワーク再生にも利用できる。

 Bluetooth 4.1も搭載。アナログRCAやHDMIから音声出力できるほか、オプションのHDMIコンバータ経由で光デジタル出力も可能。4K対応のDisplayPort 1.2や、Mini DisplayPortなどを備える。

 「AS32L」は、オーディオ向けのサーバー(DMS)機能にフォーカスした製品で、従来モデル「C31」の後継としてMsHD-6.8を搭載。「ネットワークオーディオプレーヤーとの組み合わせに最適」としており、Ethernetは備えるが、無線LANやBluetoothは搭載しない。100台同時のアクセスにも耐えるという配信性能を持ち、業務向けの利用も想定する。USB DAC接続にも対応する。

 両機種ともCPUはIntel Core i3 6100Uで、メモリは4GB。ストレージは1TB HDDで、オプションで2TB HDDも選択可能。AS32L-4Kは1TB SSDも選べる。

背面

Media Center System「D52L-4K」、「D52W-4K」

 オーディオPC/ネットワークプレーヤーとしても使用可能なモデルで、OSのMsHD-Vegasは、MsHD-Vegas Server OSと同様に、カーネルをバージョンアップ。JRiver Media Center、UPnPソフトウェアのバージョンアップも行なった。

本体上面

 既存モデルのE52L-4Kから光学ドライブを省いているが、USB接続の別売光学ドライブを接続することも可能。

 D52W-4Kは、D52L-4Kと同様の機能をWindows 10 Home TH2で実現したというモデルで、「音質より使い慣れたWindowsをご要望される方向け。Audiophile PCとして専用設計されたハードウェアは、汎用PCよりは高音質」としている。

 両機種ともCPUはIntel Core i5 6260Uで、メモリは4GB、ストレージは1TB HDDで、オプションで2TB HDDや1TB SSDも選べる。