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エソテリック、バランス構成やデュアルモノを徹底した55万円プリメイン「F-07」
2016年7月15日 13:56
エソテリックは、Grandiosoで培った技術を投入したというプリメインアンプ「F-07」を7月20日に発売する。価格は55万円。
フラッグシップ・Grandiosoで得たセパレートアンプの開発成果を余さず投入したというプリメインアンプで、「音楽のテクスチャーや温度感を豊かに捉えるGrandiosoの卓越した表現力、オーディオ性能を一体型に凝縮し、一体型ならではの使い良さ、サイズの制約を補って余りある魅力を追求した」という。
出力は100W×2ch(8Ω)、170W×2ch(4Ω)。プリ部はフルバランス構成で、ノイズに強く、低インピーダンスで力強く、ピュアに信号を増幅できるという。さらに、Grandiosoの思想を反映させ、プリからパワー最終段まで、全段L/R独立のデュアルモノーラル構成としている。
バランス構成とデュアルモノを両立させる、独自の「ESOTERIC-QVCS」ボリュームコントロール方式も採用。L/R、正/負ごとに独立させた合計4回路のラダー抵抗切替型ボリュームを電子制御で一括コントロールしている。
これにより、信号のL/R、正/負の独立が保たれ、チャンネルセパレーションと位相特性に優れたクリアな音質を実現。オーディオ基板からボリューム素子への配線をなくすことで、オーディオ信号経路の短縮にも寄与し、音質の劣化を防止、低歪みも実現している。
ボリューム、セレクターは、Grandiosoと同一のベアリング機構を採用。芯ブレの全く無い、滑らかでアナログフィールにあふれた操作感を実現したという。パネル上の全てのノブは、アルミニウム無垢材からの削り出し。
全制御系統は、アイソレーター素子を使ってプリアンプ本体から電気的に分離。フロントパネル部に内蔵し、ノイズ対策を徹底した。
Phono入力も備え、L/R独立電源・独立回路のデュアルモノ・フォノイコライザー(MM/MC)を搭載。高インピーダンスのヘッドフォンも駆動できるヘッドフォンアンプも内蔵している。
プリとパワー部はそれぞれ単体で使用することも可能で、使用しない側はOFFにすることもできる。また、オプションボードを追加できるスロットを1基搭載。DSD 11.2MHz、PCM 384kHz/32bit対応のDAC「OP-DAC1」を追加する事もできる。
電源部には633VAの大型カスタムEI電源トランスを採用。ブロックコンデンサはチャンネルあたり10,000μF×4本のデュアルモノ構成。配線は極太ケーブルをボルトで接続し、低インピーダンス化を徹底している。
連続動作15A、瞬間動作30Aという強力な電流供給能力を誇るバイポーラ素子も搭載。Grandiosoの思想を継承する2パラレル・プッシュプル3段ダーリントン構成を採用し、ドライブ段2段目から最終段への出力インピーダンスを下げる独自のLIDSC回路も備えている。
筐体は、各回路ブロックを専用コンパートメント化し、立体配置する「3Dオプティマイズド・シャーシ」採用。各回路の相互干渉を抑え、最短経路で配線。肉厚アルミニウムによるシャーシ外装もセパレートモデルと同一の設計を踏襲している。インシュレータはスチール削り出しで、4点支持。
消費電力は215W。外形寸法は445×468×191mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は27.2kg。