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越谷イオンレイクタウンに常設型VRアミューズメント。落下体験や乗馬にガチャピン挑戦

 埼玉県越谷市にある巨大ショッピングセンター「イオンレイクタウン」。その中に、日本最大級の常設型“VRアミューズメント”店舗「VR CENTER」が10月7日にオープンする。それに先立ち3日、報道陣向けに披露。映画館のMX4DとVRを組み合わせた落下体験など、7つのVRアトラクションを体験した。VR CENTERの営業時間は10時~21時。

VRを楽しむガチャピンとコロコロチキチキペッパーズ

 「イオンレイクタウン」は、JR武蔵野線・越谷レイクタウン駅に直結している、イオンモール運営の大型ショッピングセンターだ。2008年にオープン。商業施設面積は24万m2を超える巨大さで、ショッピングセンターというよりも“一つの街”という雰囲気だ。

越谷レイクタウン駅を出たら、目の前に「イオンレイクタウン」の入り口がある
イオンレイクタウンの中

 レイクタウンの中は大きく分けて「kaze」、「mori」「OUTLET」という3つの建物から構成されている。VRアミューズメント施設「VR CENTER」が新設されたのは「mori」の3階「ライトオン」の横だ。ちなみに、最寄り駅の越谷レイクタウン駅から、徒歩でこの「VR CENTER」まで歩くと約18分かかった。かなり広いので、途中でショッピングや食事などをしながら行くといいだろう。

VR CENTER

 VR CENTERの中にはオープン時点で7つのアトラクションが設けられており、入り口で体験したいアトラクションのチケットを購入するカタチ。価格は500円~700円。この中の「レイクタウンVR 落下体験(MX4D)」は通常500円だが、オープン記念として300円で提供される。また、一部身長制限のあるアトラクションもある。

入り口でチケットを購入するシステム
価格表。「レイクタウンVR 落下体験(MX4D)」は通常500円だが、オープン記念として300円で提供される
現実世界と仮想世界をつなぐワープゲートをイメージしたというモニュメント

Urban Coaster(体験時間 約2分/500円)

 ブランコに座り、HTCのViveを装着。CGで作られた摩天楼上空を、吊り下げ型のジェットコースターで駆け抜けるような体験ができるアトラクション。

Urban Coaster

 ユニークなのはブランコに座って体験する事。ブランコ自体に、電動などで動く機構は無く、ユーザーが動かない限り、ブランコは揺れない。しかし、Viveを装着して、ビルの谷間を駆け抜けていると、ブランコが“揺れているような”気がしてくるから不思議だ。

 体験者の前には大きな扇風機が設置されており、前から風が吹き付ける事で、疾走感が増す工夫もされている。

Urban Coaster。VRで体験できる世界のイメージ
ブランコはロープで吊るされているだけだが、Viveを装着すると、まるで動いているように感じられる
前からは風が吹き付け、疾走感をアップさせる

Hashilus(体験時間 約2分/500円)

 ロデオマシーンのような装置にまたがり、Viveを装着。右手に持ったムチを振るいながら、別の参加者と乗馬レースを競うアトラクション。

ロデオマシーンのような装置にまたがって体験する「Hashilus」

 特筆すべきは、グイングインとかなり激しく動く乗馬マシンと、VRが組み合わさる事で生み出される臨場感。前から扇風機の風も吹き付けるので、本当に馬に乗って、バランスをとりながら、野山を疾走している気分になる。

 横を見れば、他のプレーヤーも迫ってくる。レースとVRの相性の良さを実感できるコンテンツだ。

前から吹き付ける風で臨場感アップ
乗っている時のイメージ

HADO(体験時間 約2分×2ラウンド/700円)

 エナジーボールとバリアを駆使して、相手プレイヤーのライフを削りながら対戦するゲーム。

HADO

 他のアトラクションと違い、椅子に座るのではなく、自由にフィールドを動き回りながら最大3対3のバトルを繰り広げられる。体を動かす事による、没入感のアップが実感できる。

VRゴーグルを装着した時の、視界のイメージ

「BLASTxBLAST」(SIMVR)(体験時間 約7分/600円)

 近未来都市を舞台にした体感型SFシューティングアトラクション。激しく動くVR特化のライドシミュレータ「SIMVR(シンバ)」に乗り、ピッチ(左右)・ヨー(上下)・ロール(進行方向)の3次元の傾きと加速を体感できる。

「BLASTxBLAST」(SIMVR)

 視界はVive。両手に持ったコントローラーで、ビーム兵器を連射したり、ため撃ちしながら敵を倒し、進んでいく。前方の敵にばかり気を取られていると、左右や後方から迫る敵に気づかなかったり、上空から下を見ながら地面近くの敵を攻撃するといった、三次元空間をフルに活用したシューティングが楽しめる。

シートはかなり激しく動く

AFTER LIFE ~記憶の牢獄~(体験時間 約5分/600円)

 Gear VRを装着して楽しむホラーアトラクション。廃墟の中を探索すると、薄暗い部屋の中に白い少女が……。首を見回す事で、奇怪な動きをする窓や、謎の影など、様々な場所に潜む恐怖が体験できる。

 突然飛び出してくる何かに合わせ、座席から風が吹き付けるなど、驚きの演出も含まれている。

AFTER LIFE ~記憶の牢獄~

恐竜戯画(体験時間 約4分/500円)

 前後左右や上下に動いたり、風が吹き付けるなど、劇場用の「MX4D」シートとGear VRを組み合わせたもの。

 恐竜の時代にタイムスリップし、大型草食恐竜の足の間をすりぬけたり、肉食恐竜とトリケラトプスのバトルに遭遇したりと、迫力の体験ができる。

恐竜戯画

 座席の足元に、回転する小さなムチのようなものが隠されており、草むらの上を移動している時に、足にピチピチとムチが当たるなど、細かな演出もVRの臨場感を高める要素だ。

椅子の下のヒモが回転し、ピチピチと当たり、臨場感アップ

レイクタウンVR~落下体験~(体験時間 約1秒/500円※オープン記念300円)

 MX4DシートとGear VRを組み合わせたオリジナルアトラクション。レイクタウンの入り口からスタートし、そのまま上空へと上昇。一瞬の静止後、再びレイクタウンへ落下していくという内容だ。

レイクタウンVR~落下体験~

 ドローンに360度カメラを搭載して、実際に上空まで飛んだ映像を使っているため、シンプルな内容だが、“今いる場所から上空に飛び上がれる”楽しさがある。落下の臨場感もあり、思わず足を踏ん張ってしまう。

 一通り体験してみたが、個人的なオススメは馬に乗った臨場感が強烈な「Hashilus」と、ゲーム性の高い「BLASTxBLAST」だ。

女性スタッフがVRゴーグルの装着などをサポートしてくれる

「幅広い層にVRを体験して欲しい」

 ディレクターの井関定直氏は、VR CENTERオープンのキッカケについて、「2016年はVR元年であり2020年までに8兆円市場になると予測している。それを体験できる場所が欲しいというニーズは肌で感じており、即参入すべきだと考えた。VRの凄さは体験していただかないとわからない。デジタルガジェット好きの方だけでなく、幅広く、多くの方々に体験していただける場所として考えた」と、VR CENTERのコンセプトを説明。

VR CENTERディレクターの井関定直氏

 ターゲットとしては「若いカップルやグループから、若いファミリー層、アクティブシニアにも拡大。対象カスタマー層の集客に裾野が広いイオンモールへ出展する事にした」という。

 アトラクションは、既に全国のイベントなどで提供されているものから、「VR酔いの少なさや、安定性、ゲームとしての完成度の高さ、映像のクオリティなどで選んだ」とし、「HADO」や「スィングコースター」などを選んで導入。乗馬体験ができる「Hashilus」には、VR CENTER導入に際して、安全バーと、馬にムチを振るう機能を追加するなどカスタマイズしたものもある。

 さらに、VR CENTERがあるレイクタウンの上空に飛び上がり、上空からの落下が体験できるオリジナルアトラクション「レイクタウンVR ~落下体験~」も加えた、合計7種類でスタートする。

 井関氏は、「お客様にVRを楽しんでいただくと同時に、要望を技術者などにフィードバックさせていただき、VRに関する、ユーザーと開発者のコミュニケーションハブとしての役割も果たしたい。VR CENTERは、革新的なVR体験が常にできる場所にしていきたい」と、展望を語る。

 今後もアトラクションは増加、および更新していく予定で、デバイスメーカー、コンテンツメーカーなどとも協議を進めているという。なお、今後レイクタウン以外にVR CENTERを広げていく可能性については、「(各地のイオンモールに展開していくかという事も含めて)まだこれからという状態で、計画はまったくのニュートラル」だという。

コロコロチキチキペッパーズとガチャピンがVRを体験!

 体験会には、お笑いコンビのコロコロチキチキペッパーズ(コロチキ)とガチャピンが登場。じっくりとVRアトラクションを体験したのはこれが初めてだというコロチキの2人は、「本当にリアル過ぎて無茶苦茶楽しい」、「座席が動くだけでなく、恐竜がグワーッと口をあけて迫ってくると、顔に風が当たるなど、めちゃくちゃ怖い」と大興奮。

お笑いコンビのコロコロチキチキペッパーズ

 ガチャピンは、「今までVRを体験したくても、ボクが見られるゴーグルが無かった。でも、今回作ってもらったので、これで楽しめる!」とウキウキ。「BLAST×BLAST」の座席に座り、コロチキの2人と共に、VRシューティングを満喫していた。

専用ゴーグルを作ってもらい、ご満悦のガチャピン

 コロチキの西野さんは、今後実現して欲しいVRコンテンツについて、「自分がハエや蚊になって、人間に殺されないように逃げながら血を吸うような作品がプレイしたい」とアイデアを披露。「もし実現したら、何割かください」と会場の笑いをさそった。

 ナダルさんは、「スパイダーマンが大好きなので、なりきってビルとビルの間を飛び回りたい。筋斗雲乗ったりとか。旅行に行った気持ちにもなれるのも良いですね。カリフォルニアとかパリとか」と、持ち前の“良い声”でコメント。

 最後にガチャピンが、「こんなに沢山のVRが楽しめるなんて、本当にやっべえぞ!」と、コロチキの一発ギャグを披露する一幕もあった。

コロチキとガチャピンがBLASTxBLASTを体験
運動神経抜群のガチャピンは乗馬にも挑戦!