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さらば家電見本市。CPS/IoT展に生まれ変わったCEATECが4日開幕

 10月4日から7日まで幕張メッセで「CEATEC JAPAN 2016」が開催される。17回目となる今年は、昨年までの「IT・エレクトロニクスの総合展示会」から「CPS(Cyber Physical System)/IoT EXHIBITION」に方針転換。先端技術を中心に、データやサービスとテクノロジが“つながる”展示会を目指す。

会場の幕張メッセ

 そのため、コンシューマ向けの家電展示などが大幅に減っており、「ホームアシスタント」や8K放送などを紹介するシャープ以外の電機メーカーはBtoB向けの展示が多い。パナソニックもブースの半分以上を使ってデバイスの応用例などをデモしている。

パナソニックブースは、ドローン向けの3Dアクチュエータなどデバイスが中心に

 トヨタやホンダなどの自動車メーカーも出展。また、電機メーカーでは4年ぶりに日立製作所が復帰している。

10月3日はブース設営中

 展示エリアは、公共インフラや交通システムなどの「社会」、住みやすい都市や街づくりを提案する「街」、暮らしや健康をサポートするロボットやエンタテインメントなどの「家」、電子部品や素材・材料などの「CPS/IoTを支えるテクノロジ・ソフトウェアエリア」の4エリアで構成される。

会場は4エリアで構成

 CEATEC JAPANを主催する電子情報技術産業協会(JEITA)の長尾尚人 代表理事 専務理事は、「今年のCEATECは、昨年までとは、コンセプトと構成内容が180度違う『CPS/IoTエキシビジョン』となった。もともと、CEATECはCombined Exhibition of Advanced Technologiesの略称で、『先端技術複合展』。どう訳しても『家電見本市』ではないが、これまでは、それなりに背景があって家電見本市になっていた。テクノロジーは社会や人を豊かにすることが目標とすると、これまでは家電を中心に人の生活の周りから高機能のものを安く大量に供給することこそが「豊かにする」という物語だった。松下幸之助氏の『水道哲学』はまさにそういうこと。しかし、現在において『暮らしを良くすること』が変わってきた。マーケットに商品が満ち溢れているなか、安く大量に商品を供給することが、『暮らしを豊かにする』に直接繋がらなくなってきた。商品をつなぎ合わせて一体化することで、人の暮らしがどう豊かになるのか。そういうものを見せるのが今年のCEATECの目標。ビジネス側でも単に製品を売るだけでなく、製品とサービスが一体になることで、付加価値が生まれ、収益性の高い企業が生まれている。社会のニーズ、ビジネスのあり方の変化にあわせてCEATECも変化する」と説明。「日本の産業や技術はそれぞれ力があるが、繋がっていない。それらが繋がることで、世界で最先端のものを見せることができる。見せましょう日本の底力」と、新生CEATECをアピールした。

JEITA 長尾尚人 代表理事

 出展者数は、648社/団体(前年度531)、出展小間数は1,710(同1,609)、海外出展者数は24カ国/地域から195社/団体(同19カ国151団体)。来場者は4日間の会期で15万人を見込んでいる。

出展者数など

 3日にはプレスブリーフィングとして、一部ブースを先行公開。既報のシャープの他、大手メーカーを中心に展示が行なわれていた。

クラリオンは、ハイレゾ対応の独自ドライバ「フローティング・フラットドライバー」を搭載した密閉型フルデジタルヘッドフォン「ZH700FF」を展示。10月1日から発売されており、実売価格は14万円前後。AK300の光デジタル出力を直接ヘッドフォンに入力して、試聴可能になっている
Z7など車載フルデジタルスピーカーのデモも
エプソンは最新の有機EL搭載スマートグラス「BT-300」
DJIブースではドローン飛行も
DJIの最新“フライングカメラ”「Mavic Pro」
ディーン・フジオカがスーパーハイビジョンをアピール