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UHD BD対応「Xbox One S」が11月24日発売。1TBモデルで34,980円

 日本マイクロソフトは10日、Ultra HD Blu-rayを搭載した新ゲーム機「Xbox One S」を日本で11月24日に発売すると発表した。1TB HDDを搭載、「Halo collection」も付属し、価格は34,980円。数量限定での発売となる。6月の製品発表時、「年内発売予定」とアナウンスしていた。

「Xbox One S」の情報

 Windows 10搭載デバイスを紹介するマスコミ向けのイベントで発表したもの。

 Xbox One Sの筐体は白を基調とし、サイズは従来モデルのXbox Oneと比べて40%小型化。外形寸法は295×230×63mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約2.9kg。電源も筐体に内蔵しており、縦置きも可能。縦置き用のスタンドも2,480円で発売する。

 AV的な注目は、Ultra HD Blu-rayソフトの再生に対応し、UHD BDプレーヤーとしても利用できるところ。HDR(High Dynamic Range)もサポート。Blu-ray、DVD、CDの再生も可能。ストリーミングの4K映像配信もサポートする。出力端子として、HDMI、光デジタル音声を各1系統装備。HDMI入力も備えている。

 映像だけでなく、ゲームのHDRにも対応。対応するゲームソフトでは、「松明に照らされた薄暗いダンジョンの壁から、太陽の下でのまぶしい風景まで描き出し、より自然な表現が可能になる」という。

Xbox One S

 CPUはAMD製の8コア x86プロセッサ。メモリは8GB。内蔵HDDは1TB。IEEE 802.11a/b/g/n/acの無線LANと、Ethernet端子を装備。USB 3.0端子×3も備えている。さらに、従来Kinectセンサーに搭載されていた、テレビの音量などを操作するためのIRブラスターも本体に搭載した。

 Xbox One Sは、Xbox One用の周辺機器も利用でき、Xbox One用のゲームもプレイ可能。付属のコントローラーはBluetooth接続に対応し、Windows 10搭載のPCやタブレットで利用する事もできる。なお、コントローラーは単品でも5,980円で発売する。

 ゲーム機に加え、ゲームソフト「Halo:The Master Chief collection」のダウンロード版と、「Halo 5」のディスク版を同梱。Haloシリーズの魅力を、購入後すぐに楽しめるという。

 ハイスピード対応のHDMIケーブル、Xbox Liveゴールドメンバーシップの14日間体験版などを同梱。

Xbox One Sの背面
Xbox One Sのコントローラー

 発表会には、スクウェア・エニックス・ホールディングス執行役員で、ファイナルファンタジーXVプロデューサーの橋本真司氏も登壇。実際にXbox One Sの実機を使い、HDRに対応するというFF XVを用いて、HDR効果のデモを行なった。

スクウェア・エニックス・ホールディングス執行役員で、ファイナルファンタジーXVプロデューサーの橋本真司氏
FINAL FANTASY XVを使い、HDRの効果デモも行なった

 日本マイクロソフトの執行役員 常務 コンシューマー & パートナーグループ担当の高橋美波氏は、Windows PCとXbox、両方のデバイスで同じゲームを、どこでもプレイできる「Xbox Play Anywhere」機能の紹介にからめ、新たな“Winowsファミリーの一員”として「Xbox One S」を紹介。

 ゲーム機としてパワフルである点に加え、UHD BDが再生できる点もアピール。「既に40タイトルほどが日本で発売されており、年末に向けて60タイトル相当が揃うことになる。高画質な映像が楽しめる、エンターテイメントデバイス」と説明した。

執行役員 常務 コンシューマー & パートナーグループ担当の高橋美波氏
UHD BDのラインナップ

絵コンテや作画もフルデジタル、アニメ製作にもWindows 10

 イベントでは、日本マイクロソフト代表取締役 社長の平野 拓也氏が、世界で既に4億台以上のPCで稼働しているWindows 10が、来年前半に予定している無償アップデートにより、主にクリエイターにより使いやすい機能を追加していく事を紹介。

日本マイクロソフト代表取締役 社長の平野 拓也氏

 それに関連し、スタイラスペンとWindows 10が既にクリエイターのビジネスに活用されている事例を紹介。イラスト投稿サービスのpixivが開発した、お絵かき用アプリ「pixiv Sketch」や、Windows 10を使い、絵コンテから作画まで、デジタルで製作が進められている神山健治監督の最新劇場用アニメ「ひるね姫」(2017年3月18日ロードショー)を紹介。

pixivが開発した、お絵かき用アプリ「pixiv Sketch」
神山健治監督

 登壇した神山監督は、「日本のアニメは紙で描いて、PCでコンポジットしていくというもので、アニメの主役であるアニメーター達が、デジタル化されていないという現状がある。そこで、彼らがデジタル化された環境でアニメを作れないだろうか? というのが“ひるね姫”を作るにあたっての1つの挑戦だった。そこで、紙に代わるものがないだろうかと探した末に、VAIOのタブレットPCと出会った」と説明。

 絵コンテの段階からタブレットPCで描き、そのデータを使って簡単なムービーを作成。絵コンテチームがそのデータを作りながら、アイデアを出し合い、チェックして進めていく合宿を行なったという。その結果、「家にこもって作るよりも、他の人の発想が途中に入れられ、トライアンドエラーもすごく活発にできる。従来の半分、いや3分の1程度の時間で絵コンテが完成した」という。

“ひるね姫”絵コンテ合宿の様子
絵コンテを簡単な映像にして、物語の流れをチェック
作画もタブレットPCを使い、デジタルで

 神山監督は、「今まで一部をフルデジタルで行なう事はあったが、今回作画もフルデジタルで行なったアニメはこれが初めてではないかと思う。作業効率もアップし、ゲームをしているような感覚で集中力もアップする。海外では3Dが主流だが、日本は手描きで、伝統工芸に近いところがある。それをデジタル化する事で、障壁が低くなり、新たな才能が入ってきやすくなる。誰でもアニメ作りにチャレンジできるような、そんな僕の中の夢のプランを実現していくものとして、今後もタブレットPCに期待している」と語った。

フルデジタルで作られた「ひるね姫」

 ステージではさらに、SmartScreenフィルタや、Windows Defender、Windows Helloといったセキュリティ関連の技術も紹介。それを取り入れている企業なども登壇した。

 また、VAIOや東芝、パナソニック、NEC、Lenovoなど、各メーカーのWindows 10搭載新PCから、代表的なモデルも登場。東芝からは未発表のノートPCも参考展示された。

各社が最新のWindows 10搭載新PCを紹介
東芝からは未発表のノートPCも参考展示

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