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SamsungがHarmanを買収。自動車関連事業を強化へ。JBLやAKGも

 韓国Samsung Electronicsと米Harman Internationalは14日(韓国時間)、SamsungによるHarman買収を発表した。買収総額は約80億ドル('16年11月14日時点の為替で約8,600億円)で、この買収により、Samsungは自動車関連事業の強化を図る。この買収には、Harmanの自動車向け技術のほか、Harman Kardon、JBL、Mark Levinson、AKGなどのオーディオ事業も含まれている。

 Harmanが持つ自動車向けのデザイン/設計技術や自動車メーカーとの長期的な関係と、Samsungのモバイル、半導体、ユーザーインターフェイス、ディスプレイ技術や流通網を融合。Samsungは2025年に1,000億ドル規模が見込まれる自動車向けエレクトロニクス製品の強化を図る。買収完了は2017年の中頃を見込む。

 自動車関連では、Harmanのインフォテイメント、サイバーセキュリティ、OTAアップデート、テレメトリクスなどの技術と、Samsungの5GやUX/UI、ディスプレイ技術を結集し、自動車メーカー向けの次世代コネクテッドカー技術としての採用を目指す。

 オーディオは、JBL、Harman Kardon、Mark Levinson、AKG、Lexicon、Infinity、Revelなどのブランドや、B&WやB&Oからライセンスを受けた自動車向けのオーディオビジネスなどが対象。Samsungのモバイルやディスプレイ、ウェアラブル製品との連携を強化していく。「オーディオ事業は当社の根幹を成すものとして、今後も変わらず継続する」としている。

 プロフェッショナル向けでは、BtoBを中心とした、スタジアムやアリーナ向け製品などを展開。IoT向けのコネクテッドサービスも強化を図る。

 買収完了後は、HarmanはSamsungの子会社として運営。経営陣や本社、工場など、現在の事業に変更はない方針。