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航空機の機体不具合をドローンでチェック、エアロセンスとANAが検証開始

 エアロセンスと全日本空輸(ANA)は、ドローンを使った航空機の整備点検作業の実現に向けた検証を開始する。

ドローンで航空機の機体をチェック

 航空機が運航中に被雷した際、現在は整備士が機体を目視して、傷やへこみなどの不具合が無いかを点検している。この作業にエアロセンスのドローン運行技術と画像解析技術を活用する事で、整備品質の向上と点検時間短縮を実現し、運航便の遅延や欠航の最小化を目指すという。

 2月14日に伊丹空港に隣接するMRO Japanの敷地内で、実際にドローンを飛ばし、航空機を撮影して検証。ドローンにはあらかじめ、自律的に航空機を周回する飛行ルートがプログラムされ、航空機の外観を高解像度で撮影。ドローン運行の安全性の検証や画像解析データの収集、実用化に向けた課題の抽出などを行なう。

 その後は、山形県庄内の空港にて空港ランプエリア内の航空機に対する検証など、より本格的な検証を実施していく予定。

 ANAは、昨年4月に新技術活用によるイノベーション創出を推進するための新組織「デジタルデザインラボ」を創設。12月にはドローンを活用した事業の可能性を検討する組織横断的なプロジェクトを立ち上げている。ANAグループでも、日本無人機運行管理コンソーシアムに設立メンバーとして参画。熊本県天草市および東京大学とドローンを活用した社会基盤構築に向けた協定を締結するなど、ドローン活用の推進を目指している。