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シャープ、'16年通期予想を上方修正。第4四半期から「反転攻勢」

 シャープは3日、2016年度第3四半期連結決算(4~12月)を発表した。売上高は前年同期比23.2%減の1兆4,912億円、営業利益は189億円と営業黒字ながら、純利益は411億円のマイナスで赤字となった。ただし、第3四半期(10~12月)単体では、売上高が5,715億円、営業利益188億円、純利益42億円の黒字となる。

'16年度第3四半期決算

 テレビ製品を含む「ディスプレイデバイス」は、売上高が前年同期比31.4%減の6,030億円。テレビ用大型液晶やスマートフォン向け中小型液晶、液晶テレビの販売が減少した。営業利益はマイナス36億円と赤字だが、第3四半期単体では11億円の黒字に転換している。

 IoT通信は同28.4%減の1,101億円で、携帯電話などの販売が減少。健康・環境システムは同7.0%減の2,089億円で、エアコンや冷蔵庫などの販売が減少した。

 また、第3四半期の結果を受けて、2016年度通期業績予想を上方修正。売上高は当初予測比500億円増の2兆500億円、営業利益は116億円増の373億円、純利益は46億円改善し、372億円の赤字を見込む。

 構造改革も進捗し、第4四半期からは「反転攻勢」と位置づけており、対前年で売上伸長を見込むほか、技術への積極投資やグローバルでのブランド強化を目指す。具体的には8Kエコシステム構築に向けた技術開発や、有機EL 4.5Gラインの構築推進などをすすめるほか、ヘルスケア・メディアルなどの新規事業の加速も予定している。

第4四半期以降は成長軌道へ