ニュース
4Kテレビの'16年販売台数は前年比1.9倍、金額構成比50%。カメラも4K動画拡大、GfK調査
2017年2月22日 12:58
GfKジャパン(GfK)は21日、2016年の家電・IT市場の販売動向を発表した。薄型テレビの販売台数は前年比15%減だが、4Kテレビは前年の1.9倍に伸長、構成比も金額ベースで50%に拡大。デジタルカメラは4K動画撮影モデルが数量構成比で5%に拡大している。
2016年の家電小売市場規模は前年比1.5%減の7兆円。パソコンなどIT関連製品は需要減が続きマイナス成長で、AV関連製品は4Kテレビの伸長というプラス要因もあったが、主要製品の需要減を補うには至らず同6%減となった。生活家電は洗濯機やエアコンなどの平均価格の上昇や、空気清浄器などの成長により前年を上回っている。家電小売市場におけるインターネット通販の金額構成比は成長基調を維持し、前年から0.5%ポイント上昇の12.1%。ボーナスシーズンにおける大型セールの定着も成長の一因としている。
4Kテレビ販売拡大も、AV市場は減少
2016年のAV市場は、4Kテレビや高価格帯ヘッドフォンの販売拡大などで平均価格の上昇が見られるも、薄型テレビやBlu-ray Disc/DVDなどの主要製品で販売数量の減少を補うには至らず、市場縮小が継続。
薄型テレビ販売台数は前年比15%減の490万台で、金額では前年比3%減。上半期は2015年のデジアナ変換サービス終了に伴う特需の反動で大幅に縮小したが、下半期は1%のプラス成長に転じ「下げ止まり感が出てきている」としている。4Kテレビの販売拡大等により、薄型テレビの平均価格(税抜)は73,700円と前年を14%上回っている。
4Kテレビの販売台数は前年の1.9倍となる105万台に達し、テレビ全体に占める4Kテレビの構成比は数量ベースで22%、金額ベースでは50%に拡大。成長をけん引したのは40型台で、画面サイズ別の数量構成比では、40〜45型が前年の23%から30%に拡大した。
BDレコーダは前年比11%減の210万台。数量は、シングルチューナ機は前年比41%減で、構成比も11%に縮小した。一方、4チューナ以上のモデルは前年比63%増となり、構成比も8%に拡大している。サウンドバー/サウンドベースは前年比7%減で、高付加価値テレビの内蔵スピーカー性能が向上していることも縮小の一因と見ている。ストリーミングデバイスは前年比45%増で、新製品の発売などが後押しした。
オーディオ市場では、販売本数が安定しているというヘッドフォン/ヘッドセットが前年並みの1,970万本で、金額規模は前年比7%増。ハイレゾ対応モデルは数量が前年比48%増、Bluetooth対応モデルも同18%増で、高価格帯製品の販売拡大により平均価格は前年から6%上昇となった。
デジカメは前年比25%減、4K動画撮影モデルが拡大
デジタルカメラ市場は、数量前年比25%減の380万台。レンズ交換型(ミラーレス/一眼レフ)は同20%減の140万台だった。交換レンズはレンズ交換式カメラの縮小により前年比19%減の80万本と、2年連続のマイナス成長となった。
コンパクトカメラは同27%減の240万台で、ズームの高倍率化やセンサーサイズの大型化が頭打ちとなる中、4K動画撮影モデルが数量構成比で5%へ拡大した。なお、デジタルカメラの平均価格は前年から4%上回り、上昇継続している。
携帯電話市場の販売台数は3,010万台で、総務省による端末値引きの適正化施策による縮小が懸念されていたが、前年比3%減にとどまった。スマートフォン(ファブレット含む)は前年比1%増の2,570万台で、携帯電話販売における数量構成比は85%に達した。また、SIMフリースマートフォンは数量構成比でスマートフォンの5%を占めるまでに拡大した。
パソコンは前年比1%減の1,100万台。タブレットは前年比6%減の690万台と通年で初めてのマイナス成長となった。