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Cerevo、走行速度やGPSログを重ねて表示できるアクションカム「REC-1」
2017年3月16日 15:59
Cerevoは、小型の外付けセンサーとセットで「スポーツ時の計測データを可視化できる」という無線LAN対応アクションカメラ「REC-1」(CXP-RC01A)を、16日から直販サイトで予約販売開始した。4月下旬出荷予定で、直販価格は29,990円。
フルHD撮影できるアクションカメラとワイヤレス接続するセンサーで構成。LOG-1を自転車などに取り付けて加速度や傾きなどのデータを、無償の専用ソフトを使って撮影映像にオーバーレイ表示できる。センサーは「LOG-1」(CXP-SS02A)として単体発売もされ、GoProやソニーのアクションカム製品と組み合わせても使える。予約販売を開始しており、4月上旬出荷予定で、直販価格は6,990円。
IPX4相当の防水性能を備え、1080/60pのMPEG-4 AVC/H.264動画が撮影できる。撮像素子の画素数は約4メガピクセル。電源と撮影ボタンのみのシンプルな筒型デザインとなっている。ステレオマイクも内蔵する。
GPSを搭載し、走行ルートを記録。IEEE 802.11b/g/nの無線LAN機能を備え、スマートフォンと連携して撮影することも可能。ライブビュー画面をスマホ側に表示できる。撮影時の細かい設定は専用アプリから行なう。現時点での対応OSはiOS 9以上で、Androidには対応しない。
REC-1の設計上のこだわりは、グローブをしたままでも操作しやすくしたこと。「グローブをしたまま操作できるカメラは少なく、ヘルメット上に装着した場合は脱がないと操作しづらい。REC-1は上面にスライド型録画スイッチを搭載したことで、触るだけで録画できているかどうかが分かる」(Cerevo 岩佐琢磨氏)。
バッテリは着脱可能で、REC-1本体を固定したままでも交換できるよう背部に差し込む形にした。片手でも脱着できるという。今後予備バッテリを販売予定。発売時期/価格は未定。
記録メディアはmircoSD。microHDMI出力をそなえ、OSD表示無しのスルーアウトが可能。充電/データ転送用のmicroUSBも備えている。外形寸法は31×115×37mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約120g。
LOG-1
IPX4相当の防水性能を備える約28gの小型センサーで、外形寸法は40×12×55mm(幅×奥行き×高さ)。6軸の加速度、角速度センサーと、温度、気圧、磁気センサーを搭載。
ボタン電池(CR2032)で最大7日間使用できる。microUSB端子を備え、専用ソフトでデータ取込みを行なう。底面には三脚穴を用意。市販のアクションカメラマウントなどを使って、スポーツ用品に固定できる。
同梱のマグネットと組み合わせ、LOG-1とマグネットの接触または接近を検知してスイッチ類のオン/オフ情報や、タイヤの回転数を取得するといった使い方ができる。マグネットは指に乗るサイズで、結束バンドなどでバイクや自転車のサスペンションや、操作ペダル、スイッチ類に取り付けられる。
センサーは単品販売も行ない、複数のLOG-1を用意して同時に撮影映像へのデータオーバーレイもできる。
専用ソフトで計測情報を手軽にオーバーレイ表示
スマートフォンアプリは撮影用で、オーバーレイ表示にはWindowsパソコン用の無償ソフトを使う。REC-1で撮影した映像とLOG-1で取得した計測データを取り込み、加速度やGPSで取得した移動経路などのデータをワンクリックでオーバーレイ表示できる。
センサーと撮影動画のタイミング同期は、LOG-1の計測開始時のLED点滅をREC-1で撮る方法のほか、ソフト上で0.1秒単位で合わせることもできる。同期後、ビットレートを選んで動画ファイルに書き出せる。なお、オーバーレイ表示に機能を絞っているため、詳細な映像編集機能などは備えていない。
LOG-1のデータを、GoProやソニーのアクションカム、iPhoneなどの撮影動画にオーバーレイ表示することもできる。ただし、速度や移動経路などの情報はREC-1のGPS機能が必要となるため、他社製カメラを使用する場合はこれらの情報は反映されない。
Cerevoの岩佐琢磨 代表取締役は「F1や水泳など、プロスポーツの分野では速度などのデータの可視化(ビジュアライズ)が活用されている。スノーボードや自転車など身近なスポーツ用品で使用できるデバイスを、手頃な価格帯で提供する」とし、具体的な活用シーンについてモータースポーツを例に紹介。
自動車やバイクで段差を乗り越えたり、カーブ時のサスペンションの動きなど、「モータースポーツにおいては、タイヤがどんな動きをしてるか、サスペンションがどうかといった情報は大事だが、(付近に)カメラを付けても映像がブレてしまう。カメラは動かない場所に取り付けてキレイに録りたい」と話した。
カメラを装着できない離れた場所の動きのデータはLOG-1で取り、REC-1で撮った自分視点の映像とあわせて表示することで、身近なスポーツシーンをビジュアライズして楽しめるようにするのが狙い。使い方はスポーツによって異なるため、ユーザーの手でさまざまなやり方を試してほしいとしている。