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パナソニック、“最上位相当画質”4KスタンダードVIERA「EX750」。録画とネットを融合

 パナソニックは、色やコントラスト表現力を高めたほか、ネット動画などへのアクセスを向上した「アレコレチャンネル」を搭載した、4Kテレビスタンダードシリーズ「VIERA EX750」を4月28日より発売する。43型、49型、55型の3モデルを用意し、価格はオープンプライス。店頭予想価格は、43型「TH-43EX750」が22万円前後、49型「TH-49EX750」が26万円前後、55型「TH-55EX750」が30万円前後。

VIERA EX750シリーズ

 2016年発売のDX750シリーズの後継機で、色忠実再現やコントラスト、鮮やかさなどの画質向上を図り、最上位シリーズ「DX950」相当の忠実再現、高画質化を実現したという。加えて、放送中番組や録画番組に加え、Netflixなどの配信、YouTube動画などを一覧表示してみたいコンテンツにアクセスできる新インターフェイス「アレコレチャンネル」を搭載するなど、画質や操作性を大幅に改善した。

TH-55EX750
TH-49EX750
TH-43EX750

画質は液晶最上位DX950相当に。色表現を向上

 いずれも、3,840×2,160ドットの広色域4K IPSパネルを採用し、映像エンジン「ヘキサクロマドライブ」を搭載し、「DX950に迫る高画質を目指した」という。

TH-55EX750
TH-49EX750
TH-43EX750

 画質強化ポイントは、色忠実再現、コントラスト、鮮やかさの3要素。入力された色信号に対して、忠実に色再現するための3D LUT(ルックアップテーブル)の色補正ポイントをDX750比で約7倍とし、色再現性を向上。特に低輝度域での忠実性を向上しており、暗いシーンにおける“黒の中の色”の表現力を高めている。

 コントラスト表現力は、主にバックライトエリア制御の細分化によるもの。LEDのエリア毎に明滅制御を行なうことで、1シーン内でのコントラスト表現力を高めるものだが、エリア数は非公開ながら、EX750ではより細かなエリア制御を行なうほか、映像エンジンによるコントラスト補正領域は“数十倍”とし、黒潰れを抑制。明暗の表現力を高めたことで、前述の色の表現力向上が活きてくるという。

 これらの改善にあわせて、色補正を調整し、発色や明るさを向上。シーンごと、色ごとに最適な補正を行なうことで、階調を保ったまま発色を上げられるようにした。特に肌色とその他の色を分けて補正することで、肌の階調をそのままに全体の明るさを向上し、外光の差し込む明るいリビングでも高画質を楽しめるという。

 HDRにも対応。Ultra HD Blu-rayの「HDR10」に対応するほか、放送向けのHybrid Log Gamma(HLG)もサポート予定。Dolby Visionには対応していない。

 デザイン面での工夫はスタンド部。ペデスタルスタンドは、1つのスタンドの前後を入れ替えることで、細身でスタイリッシュな印象のものと、重圧で高級感あるものをユーザーが選択できる。

 スピーカーは、大容量スピーカーボックスを搭載した「ダイナミックサウンドシステム」で最大出力は30W。

テレビも録画も配信も、メディアを問わず一覧表示「アレコレチャンネル」

 チューナは地上/BS/110度CSデジタル×3で、別売USB HDDへの2番組同時録画に対応。録画した番組は、同一ネットワーク内のDIGAにダビング(コピー・ムーブ)できるほか、「お部屋ジャンプリンク」に対応し、録画番組や放送番組を、同一ネットワーク内のDTCP-IP対応のVIERAなどから視聴可能。また、専用アプリ「Panasonic Media Access」を使って、家庭内や外出先のスマートフォン/タブレットからも録画/放送番組を視聴できる。

アプリ一覧

 ホーム画面には、よく使うチャンネルや、アプリ、接続機器、Webページなどを登録し、次回から素早く呼び出しできる。OSはFirefox OS。Firefox OSは、開発終了が伝えられているが、基本的にはオープンソースOSであり、パナソニックにもノウハウが蓄積されているため特に問題はないとのこと。

 操作面での進化ポイントは、新インターフェイスの「アレコレチャンネル」。従来はテレビ番組(放送)、録画番組、有料動画(Netflixなど)、無料動画(YouTubeなど)のメディア(流通経路)ごとに画面を切り替える必要があったが、アレコレチャンネルでは、リモコンのボタンを押すだけで、それらの垣根を超えた一覧表示が行なえる。

アレコレチャンネル
アレコレチャンネルでは、放送だけでなく、dTVやYouTubeを一覧表示

 テレビ番組、録画番組、有料動画、無料動画をワンボタンで一覧表示し、キーワード検索も可能。テレビ番組は、地デジ/BS/CSを横断表示可能で、録画番組はUSB HDDなどに録画した未視聴番組を一覧で表示できる。有料動画はNetflixとdTVに対応し、視聴中のドラマシリーズなどを優先的に表示してくれる。キーワード検索では、Netflix/dTVやYouTube、録画番組などを横断して検索できる。なお、アレコレチャンネルの利用にはネットワーク接続が必要となる。

 アレコレチャンネルからアクセスできるのはNetflix、dTV、YouTubeだが、そのほかにもAmazonビデオやビデオパス、DAZN、アクトビラなどの映像配信サービスに対応する。

無料動画

 リモコンは、マイク一体型で、YouTubeやdTV、アクトビラの動画や録画番組の検索などを音声で行なえる。新たに絞り込み検索にも対応し、音楽を検索したあと、「90年代で絞り込み」などの操作が可能となった。また[マイアプリ]ボタンにお気に入りの操作を割り当てられるため、YouTube専用ボタンとして登録すれば、ワンボタンで起動できるようになる。

リモコンに[マイアプリ]ボタン

 もう一点の新機能は「過去番組表」。これは、'13年以降発売のネットワーク対応DIGAや全自動DIGAと連携することで、VIERA EX750の番組表にDIGAの録画番組を表示可能になるもの。現在より過去の録画番組をシームレスに確認可能になる。VIERAとDIGA間の番組情報の伝送やコンテンツ配信は、ネットワーク経由で行なうため、DIGAとのホームネットワーク接続が必須となる。一方、HDMIでDIGAにつながずにも利用できるため、別室のDIGAの録画番組をスムーズに管理できるようになる。

過去番組表

 EthernetやSDメモリーカードスロット、USB×3を備え、USB1端子のみUSB 3.0対応。入力端子はHDMI×4、コンポーネント×1、コンポジット×1、アナログ音声×1。出力端子は光デジタル音声×1とヘッドフォン。

背面

 消費電力は55型が210W、49型が170W、43型が155W。年間消費電力量は55型が152kWh/年、49型が125kWh/年、43型が114kWh/年。スタンドを含む外形寸法/重量は55型が124.4×35.1×77.7cm(幅×奥行き×高さ)/約21.5kg、49型が110.6×35.1×70.0cm(同)/約18.5kg、43型が97.4×35.1×62.5cm(同)/約16.5kg。