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「ソニースクエア」が渋谷に8日オープン。レコード・ハイレゾ聴き比べやMESHギター

 ソニーは4月8日、新しい情報発信拠点「Sony Square Shibuya Project」(以下、ソニースクエア渋谷)を渋谷にオープンする。ソニーグループの製品やテクノロジー、コンテンツなどを掛け合わせ、「ユニークかつ新たなソニーの魅力を伝える」ことを目指す。場所は渋谷モディ(東京都渋谷区神南1-21-3)の1階で、営業時間は11時〜21時。

Sony Square Shibuya Project

 ソニースクエア渋谷は、「GINZA PLACE(銀座プレイス)」のソニーストアとは異なり、製品販売などは行なわず、「さまざまなハード・ソフトを展開するソニーの魅力を、企画展示を通して総合的に来場者に体験してもらう場所」という位置づけ。

Sony Square Shibuyaは、渋谷モディ1階の正面入口を入って左側2番目のスペースに展開

 50平米のスペースに、ソニー製品のデモンストレーションや、エンタメコンテンツとテクノロジーを融合させた体験型展示などを用意。内容は1〜2カ月毎に、定期的に更新されるテーマに基づいたものとなる。

 オープン時から5月末までは、第1弾として「音楽」をテーマにした “Music Crossroads”を展開する。内容は大きく4つに分かれ、「レコード×ハイレゾ」と題した企画では、ソニーのレコードプレーヤーやウォークマンで、アナログレコードとハイレゾ音源の聴き比べが可能。

 壁面には、ソニー・ミュージックエンタテインメント所属のアーティストを中心に、レコードの新譜や名盤を展示。聴きたいアーティストのアナログ盤を選んで、レコードプレーヤー「PS-HX500」で試聴できる。用意される作品はYUKIや電気グルーヴ、デヴィッド・ボウイ、マイケル・ジャクソン、ピンク・フロイドなどで、随時更新予定。

レコードプレーヤー「PS-HX500」とHDDオーディオ「HAP-S1」、ステレオスピーカー「SS-HW1」が置かれていた
壁のレコード作品は、いずれもその場で試聴可能

 ハイレゾ音源との聴き比べもできる。最上位ウォークマン「NW-WM1Z」、DAC内蔵ヘッドフォンアンプ「TA-ZH1ES」、「MDR-Z1R」の組み合わせと、ウォークマン「NW-WM1A」、ヘッドフォン「MDR-1000X」の組み合わせが用意されている。

ウォークマン「NW-WM1Z」とDAC内蔵ヘッドフォンアンプ「TA-ZH1ES」、ヘッドフォン「MDR-Z1R」
ハイエンドウォークマン「NW-WM1A」とヘッドフォン「MDR-1000X」

 会場奥の壁面では「ジャケットアート×衝動」と題して、アーティストが思わずジャケ買いしたという「私のベスト5 レコード・ジャケット」を紹介。4月23日まではスチャダラパーのANIとバイきんぐの小峠英二による展示となり、その後はASIAN KUNG-FU GENERATIONのGotch/電気グルーヴの石野卓球らによる紹介展示に入れ替わる予定。

会場奥の壁面の「ジャケットアート×衝動」

 体験型展示は「MESH×楽器」と「交差点×BEAT」の2種類を用意。

 会場入口にある「MESH×楽器」は、さまざまな機能を持つブロック型デバイス「MESH」で音楽演奏が楽しめる。ギターとトランペットを模したオリジナル楽器に振動検知ブロックやセンサースイッチが取り付けられ、本体を振ったり、バルブを押すだけの操作で音を奏でられる。

「MESH×楽器」
音は後ろのサイコロ型Bluetoothスピーカーから出る

 脇に置かれたiPadにMESHアプリが入っており、その場でプログラムを自由に組み替えることもできる。

iPadのMESHアプリでセンサーの反応などを自由に組み換えできる
MESH全製品も展示

 「交差点×BEAT」は、渋谷モディ前の「ソニービジョン渋谷」がある交差点のライブ映像を縦長のタッチディスプレイに写し、ターンテーブルに見立てたデザインのUIを指先で叩いたり、スクラッチしてビートを刻むことができる。

交差点のライブ映像に重ねてビートを刻む「交差点×BEAT」

 4月後半からは、ザ・チェインスモーカーズの楽曲「Paris」のVRミュージックビデオの視聴体験や、ソニー・ミュージックがサポートするコンテスト「出れんの!? サマソニ!?」連動企画のほか、渋谷モディ1階イベントスペースでの「レコード・ストア・デイ前夜祭」(4月21日)の開催などを予定している。

 ソニー ブランド戦略部の森 繁樹 統括部長は、Sony Square Shibuya Projectを「ソニーのエレクトロニクス、音楽や映画、ゲーム、ネットワークなど、企画展示を通して新たな魅力を発信していく」場所と位置づけ、「渋谷は若者やツーリスト、音楽やエンタメ、ファッションに感度の高い人が集まり、情報発信基地として相当な力を持っている。この場所や渋谷モディ壁面のソニービジョン渋谷、イベントスペースなども使いながら、ソニーの魅力を伝えるコンテンツを展開していく」と述べた。

ソニー ブランド戦略部の森 繁樹 統括部長

 第1弾企画のテーマを「音楽」としたのは、渋谷で音楽イベントが数多く開催されているタイミングであることや、ソニーミュージックのアーティストが新譜のアナログレコードを出すトレンドがあり、それらを組み合わせたいと考えたためだという。「渋谷という立地や、そこで行なわれるイベントは我々としてもひとつのキーと考えている。(秋のハロウィンなど)季節感なども意識しつつ、それらと連動した企画をなるべく考えていきたい」(森氏)。

 6月以降の企画はまだ決定していないが、森氏は「まずはこのスペースを通した発信で、来場者のSNSなどの反応を見ながら新しい企画を考えたい。旧来のソニーファンは、これまでの製品などを体験として記憶しているが、今の若者にとってソニーは少し元気をなくした時期と重なるため、魅力を伝えきれていない。こうした場所に触れて、ソニーのイメージがどう変わったか、を知ることが(我々の)ひとつの成果の判断材料になる。It's a Sony展で展示した過去の製品のように、『若者が触れたことのないソニーの魅力』という切り口も考えたい。ソニーと一緒に『人生を豊かにする』、楽しい生活を送るために、ソニーとして何ができるか、を見せていきたい」としている。