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EXOGAL、デジタル信号をダイレクトにアナログパワー変換する“Ion”PowerDAC
2017年5月25日 15:55
アクシスは、米EXOGAL製のパワーアンプ「“Ion”PowerDAC」を発売した。価格は39万円。シルバーとブラックの2色を用意する。同社のDAC「Comet」と、EXONETインターフェイスで接続して利用する製品で、アナログ入力などは備えていない。
EXOGAL(エクソギャル)は、2013年にスタートしたアメリカのデジタルオーディオ機器メーカー。かつてWadiaのメイン・エンジニアとして、「Wadia27」や「Wadia9」などを手掛けたジム・キニー氏がチーフ・テクノロジー・オフィサーを担当。DSPに秀でたジャン・ラーセン氏と共に設計に携わっている。
“Ion”PowerDACは、EXOGALのDAC「Comet」との連携する事で、デジタルオーディオ信号をダイレクトにアナログパワー変換し、高音質でスピーカーをドライブできるというデジタルパワーアンプユニット。ジム・キニー氏が、当時Wadiaで開発を進めていたパワーDACの構想を熟成させ、最先端の技術で小型化し完成させた自信作だという。
Cometは、AES/EBU(XLR)、S/PDIF(BNC)、光デジタル、USBなど4系統の入力セレクター機能を持ち、PCMは384kHz、DSDは5.6MHzまで対応。アップサンプリングとデジタルフィルター、I2S変換などのデジタルプロセッシング機能も備えている。
組み合わせるIonは、Cometによってプロセッシングされ、EXONETというインターフェースで送られてくるデジタル信号を受け、デジタルボリュームコントロールと、整音のためのデジタルフィルター処理を施し、スピーカー駆動をするための大電力のアナログパワーにダイレクト変換出力する。
変換アルゴリズムは一般的なPWMではなく、「一種のΔΣ変調によってスムーズなパワーを得る高音質設計」になっているという。スピーカーのドライブ能力は、8Ω負荷で100W×2ch、4Ωで200W×2ch。「全帯域に亘る高いピュアリティーが、クリアで芳醇な響きをもたらす」とする。
筐体はモノリシックアルミニウム切削加工で、アノダイズ処理を施している。消費電力は最大800W、平均50W。外形寸法は292×190×47.6mm(幅×奥行き×高さ)。重量は4.08kg。専用ACアダプターが付属する。