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フジテレビ、地域で異なるCMをL字画面表示する地デジ初「エリアメッセージCM」

 フジテレビは、地上デジタル放送で初となる、データ放送で地域ごとに異なるメッセージを出す「エリアメッセージCM」を採用することを発表した。6月19日の「しあわせが一番」(午後10時54分~11時)で放送する「キリン 一番搾り」のCM中に、L字画面で自動的に表示する。

「エリアメッセージCM」のイメージ

 19日の「しあわせが一番」で放送するエリアメッセージCMは、テレビCM放送中に、L字画面が自動的に現れ、関東1都6県で都県ごとに異なるメッセージを表示。CM終了時に自動で消去する。データ放送に対応していれば、インターネットに接続されていないテレビでも利用できる。

 テレビは一度に同じメッセージを多くの人に届けるマスリーチを得意とする一方、デジタル広告と比較すると、エリア別にきめ細かなマーケティングを行なうエリアマーケティングは不得意とされる。特に関東地区は放送区域が広く県別にCMを変えることができないという課題があった。

 エリアメッセージCMは、データ放送機能を使って、それぞれのテレビに登録されている郵便番号を元に、エリアごとに異なるメッセージを表示。同じCM映像を放送しつつ、L字画面では地域別のメッセージを表示することで、本来テレビが得意とするマスに企業イメージを伝えることと、エリア別にきめ細かなメッセージを伝えることを同時に実現可能としている。

 キリンビールは、2016年に発売した全国の47都道府県ごとに味の違いや個性を楽しめる「47都道府県の一番搾り」を、2017年も4月~8月にかけて順次発売。それに合わせて関東1都6県の視聴者ごとに異なるメッセージを届けたいという希望があり、今回のエリアメッセージCMの放送が決定したという。