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エドワード・ヤン監督「牯嶺街少年殺人事件」が4KレストアでBD化。「台北ストーリー」も
2017年8月10日 06:45
「台湾ニューシネマ」を牽引した代表的な存在でありながら、2007年に59歳の生涯を閉じたエドワード・ヤン監督。その代表作「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」と、'85年作品「台北ストーリー」が11月2日にBD/DVD化される。牯嶺街の発売・販売はハピネットで価格はBDが6,800円、DVDが5,800円。台北ストーリーは発売元が竹書房、販売がハピネットで、価格はBDが4,800円、DVDが3,800円。
映画史上に残る傑作と評価されながらも、日本では初上映以来25年間DVD化もされなかった「牯嶺街少年殺人事件」が、4Kデジタル修復され2017年3月から国内でも上映。5月には「台北ストーリー」が上映された。今回、4Kレストア・デジタルリマスター版としてBD/DVD化される。
4Kレストア・デジタルリマスター版は、マーティン・スコセッシが設立したフィルム・ファウンデーションのワールド・シネマ・プロジェクトとクライテリオンが共同で、オリジナルネガより制作している。
牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件
1991年公開のエドワード・ヤン監督の代表作が、4Kレストア・デジタルリマスター版でBD/DVD化。日本初公開時の本編は3時間8分だったが、完成当初のバージョンの3時間56分版(236分)で発売される。
BD(品番:BIXF-0253)は2枚組、DVD(同:BIBE-8820)は3枚組。BDの音声はDTS-HD Master Audio2.0chモノラル(中国語)。字幕は日本語。スペシャル三方背ケースで、ブックレットを封入。映像特典は未定。
牯嶺街少年殺人事件
1960年代初頭の台北。建国中学昼間部の受験に失敗して夜間部に通う小四(シャオスー)は不良グループ“小公園”に属する王茂(ワンマオ)や飛機(フェイジー)らといつもつるんでいた。 小四はある日、怪我をした小明(シャオミン)という少女と保健室で知り合う。彼女は小公園のボス、ハニーの女で、ハニーは対立するグループ〝217”のボスと、小明を奪いあい、相手を殺して姿を消していた。
ハニーの不在で統制力を失った小公園は、今では中山堂を管理する父親の権力を笠に着た滑頭(ホアトウ)が幅を利かせている。小明への淡い恋心を抱く小四だったが、ハニーが突然戻ってきたことをきっかけにグループ同士の対立は激しさを増し、小四たちを巻き込んでいく……
台北ストーリー
'85年公開のエドワード・ヤン監督長篇第2作で、盟友ホウ・シャオシェンが主演する台湾ニューシネマの傑作。BD版の音声はリニアPCMモノラル(中国語)。字幕は日本語。本編は119分。映像特典は、ホウ・シャオシェン&チュウ・ティエンウェン(共同脚本)来日インタビュー映像、東京フィルメックスでの初上映に寄せたホウ・シャオシェンのビデオ・メッセージ、劇場予告編。
台北ストーリー
台北市内のガランとしたマンションの空き家を訪れる男女二人。女は、ステレオをあそこに、テレビはここに、と夢を膨らませている。男は気のない様子でバッティングの素振りのフォームをしながら「内装に金がかかりそうだ」、「わたし、今度昇進するから大丈夫」。
女はアジン。不動産ディベロッパーで働くキャリアウーマンだ。男はアリョン。少年時代はリトルリーグのエースとして将来を嘱望されていたが、いまは家業を継ぎ、廸化街で布地問屋を営んでいる。二人は幼なじみ。過去にはそれぞれいろいろとあったようだが、なんとなく付き合いが続いている。
順調に思えたアジンの人生だったが、突然勤めていた会社が買収され解雇されてしまう。居場所を見失ったアジンは、アリョンの義理の兄を頼ってアメリカに移住し新たな生活を築こうと、アリョンに提案する。しかしアリョンにはなかなか踏ん切りがつけられない。ここには少年野球の仲間もいるし家業もある。一度は決心して資金を作るため家も売るが、昔気質のアジンの父親が事業に失敗するとその肩代りに奔走することになる。
すきま風が吹き始める二人の間に、ある過去の出来事が重なり、そしてやがて思いもよらない結末が訪れる……
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