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パナソニック、77型4K有機ELテレビ「TH-77EZ1000」。250万円

 パナソニックは、77型の4K有機ELテレビ「VIERA TH-77EZ1000」を9月22日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は250万円前後。受注生産品となる。

VIERA TH-77EZ1000

 6月に発売した4K VIERAのフラッグシップシリーズ「EZ1000」に77型を追加、VIERAで最大サイズとなる。自発光方式の有機EL(OLED)パネルの特徴を生かした“引き締まった黒”や高いコントラスト性能、「ヘキサクロマドライブPLUS」の色表現などによる「感動体験」をより大画面で訴求する。日本設計・日本生産の「ジャパンプレミアム」として展開する。

 77型/3,840×2,160ドットの有機ELパネルと、新・画質処理エンジンを組み合わせた「ヘキサクロマドライブPLUS」を搭載。発光オフの状態で、完全な黒が実現できる有機ELの特性を生かし、きめ細やかな色彩と高コントラストな映像を実現する。

 暗部階調表現にこだわり、プラズマテレビ開発で培った自発光方式のノウハウを生かしたチューニングを実施。一般的な有機ELテレビで黒浮きや黒潰れが生じるシーンにおいても、微妙な差異をしっかり表現し、ノイズの発生を抑制するという。

 HDRにも対応し、「HDR10」と4K放送で採用される「Hybrid Log Gamma(HLG)」の2つのHDR方式をサポート。「ヘキサクロマドライブPLUS」による輝度制御は、明るいシーンでも効果を発揮し、高輝度域のRGBW階調補正により太陽光などの極端に明るい部分を映し出す際に、周囲に起こる色帯の発生を抑え、自然な階調とリアルな色合いとする。これにより高輝度なHDR映像も、忠実に表示できるとする。

ヘキサクロマドライブPLUSを搭載
ヘキサクロマドライブPLUSの効果

 「業務用マスターモニターに近い色再現」のため、色のチューニングのために独自開発の測色ツールを使用。色再現性「ΔE=0」を目指し、測定と調整を繰り返し行ない、色の細部を忠実に再現する。色域はBT.2020をサポートし、色再現には、業務用マスターモニターにも採用されている3D-LUT(ルックアップテーブル)補正を採用。有機ELテレビ用に変換精度を突き詰め、有機ELで再現が難しい低輝度領域でも忠実な発色を目指した。

 EZ1000シリーズの特徴となる「暗部階調スムーサー」も搭載。HDRの現信号を16bit処理で輝度信号に変換することで、階調間引きすることなく忠実な暗部階調表現を行なう。前面には、黒を引き締め、室内光の反射による映り込みを抑えて、明るい部屋でのコントラスト感向上に寄与する「ブラックフィルター」を搭載する。

 最薄部8.4mmという薄さを生かしながら、上半部には高級感あるヘアラインを、下半部には革調のシボ加工を施し、「360度どの角度から見ても美しく、VIERAのフラッグシップモデルにふさわしいデザインを目指した」という。

 スピーカーは、総合出力80Wの「Tuned by Technics」。サウンドバー状の独立アンダースピーカーは、薄い本体から1本のスタンドで接続されており、ツィータ×2、ミッドレンジ×4、ウーファ×8、パッシブラジエーター×4の3Way構成となる。

スピーカーはTuned by Technics

 音響回路設計やスピーカーの構造、チューニングまで、ハイファイオーディオを手掛けるTechnics開発陣と連携し、音質を向上。ツィータを最外部に配置し、ステレオ感やスケール感を向上。また、ユニットごとにセパレートクッションを配置して干渉を抑制、明瞭感を高めた。専用の高音質部品も採用している。

 チューナは地上/BS/110度CSデジタル×3で、別売USB HDDへの2番組同時録画に対応。'13年以降発売の全自動DIGAと連係動作し、リモコンの番組表ボタンを押すと、全自動DIGAの録画番組を一覧で表示できる「過去未来番組表」を新搭載。未来の番組の録画予約も行なえる。

 録画した番組は、同一ネットワーク内のDIGAにダビング(コピー・ムーブ)できるほか、録画番組や放送番組を、同一ネットワーク内のDTCP-IP対応のVIERAなどから視聴できる「お部屋ジャンプリンク」に対応。また、アプリ「Panasonic Media Access」を使って、家庭内や外出先のスマートフォン/タブレットからも録画/放送番組を視聴できる。

 ホーム画面には、よく使うチャンネルや、アプリ、接続機器、Webページなどを登録し、次回から素早く呼び出しできる。また、独自のインターフェイス「アレコレチャンネル」を採用。従来はテレビ番組(放送)、録画番組、有料動画(Netflixなど)、無料動画(YouTubeなど)のメディア(流通経路)ごとに画面を切り替える必要があったが、アレコレチャンネルでは、リモコンの[アレコレ]ボタンを押すだけで、各メディアの垣根を超えて一覧表示を行なえる。

 ボタンを押すと、「今見る」一覧と「予約する」一覧を表示。「今見る」には、放送番組、録画番組、VODを一つの画面上に表示させ、見たいコンテンツをすぐに探せる。「予約する」一覧では、ニュース、バラエティなどジャンル別番組表から好きな番組を簡単に見つけられる。テレビ番組は、地デジ/BS/CSを横断表示可能で、録画番組はUSB HDDなどに録画した未視聴番組を一覧で表示できる。有料動画はNetflixとdTVに対応し、視聴中のドラマシリーズなどを優先的に表示してくれる。キーワード検索は、Netflix/dTVやYouTube、録画番組などを横断して検索できる。なお、アレコレチャンネルの利用にはネットワーク接続が必要。

アレコレチャンネル

 アレコレチャンネルからアクセスできるのはNetflix、dTV、YouTubeだが、Amazonビデオやビデオパス、DAZN、アクトビラ、ひかりTVなどの映像配信サービスもVIERAから視聴できる。ベルリン・フィルの映像配信サービス「デジタルコンサートホール」にも対応する。

 リモコンは、マイク一体型で、YouTubeやdTV、アクトビラの動画や録画番組の検索などを音声で行なえる。絞り込み検索にも対応し、音楽を検索したあと、「90年代で絞り込み」などの操作が行なえる。また[マイアプリ]ボタンにお気に入りの操作を割り当てられるため、例えばYouTubeを登録すれば、ワンボタンでYouTubeを起動できる。

 EthernetやSDメモリーカードスロット、USB×3を備え、USB1端子のみUSB 3.0対応。入力端子はHDMI×4、コンポーネント×1、コンポジット×1、アナログ音声×1。出力端子は光デジタル音声×1とヘッドフォン。消費電力は765W。スタンドありの外形寸法は172.3×37.3×109.1cm(幅×奥行き×高さ)、重量は44kg(スタンド無し35kg)。