ヤマハ、低価格な7.1ch/HDオーディオ対応AVアンプ

-実売5万円。デジタル端子が増え、バイアンプ対応


ブラックモデル

4月下旬発売

標準価格:61,950円

 ヤマハ株式会社は、ドルビーTrueHDなど、HDオーディオに対応した低価格な7.1ch AVアンプ「AX-V565」を4月下旬に発売する。価格は61,950円。カラーリングはブラックとゴールドを用意する。

 

カラーリングはブラックとゴールドの2色
 同社は3月下旬に、49,350円のエントリーモデルながらHDオーディオに対応した5.1chの「AX-V465」を発売する。今回の「V565」はその上位モデルと位置付けられており、「DSP-AX463」の後継モデルにあたる。メーカー希望小売価格は61,950円だが、5万円を切るショップもありそうだ。

 最大出力は115W×7ch(6Ω)。下位モデル「AX-V465」との違いは搭載アンプが5chから7chに増加していることであり、サラウンドバックスピーカーを接続しない場合は、フロントスピーカーのバイアンプ駆動にも対応。また、アナログ映像入力をHDMIからデジタル出力するアップコンバージョン機能や、1080pへのアップスケーリング機能も「V565」のみ搭載している。

 

背面

別売のiPod用クレードルと接続したところ。入力機器名表示を登録できる

 そのほかの主な仕様は下位モデルと同じ。HDオーディオへの対応や、HDMI接続機器の増加に伴い、必要な機能や端子類を見直し。従来の「DSP-AX463」で2系統だったHDMI入力を4系統に増やし、光デジタル音声入力は2系統を維持したまま、同軸デジタル入力を1系統から2系統に増加。反面、3系統あったD4入力を2系統に、アナログ音声入力(RCA)を6系統から5系統に削減。アナログマルチチャンネル入力も省くなど、デジタル系の端子を重視した構成になっている。

 デコードはドルビーTrueHDやDTS-HD Master Audioなどに対応し、SACDのマルチチャンネル(DSD)も受けられる。HDMI CEC機能も備え、パナソニック、東芝、日立、シャープ、三菱、ソニーのテレビやレコーダに対応。電源ON/OFFと音量調整、入力切替がテレビ側のリモコンから行なえる。スタンバイスルー機能も備えた。x.v.ColorやDeep Colorにも対応する。

 

リモコンデザインも一新された

 独自のDSP処理技術「シネマDSP-plus」を搭載。従来のものより反射音を増やし、より自然な音場感を創成。デジタル放送をサラウンド化も、より臨場感豊かに再生できるという。シネマDSP用プログラムは17種類、総プログラム数は38種類。スピーカーの種類や距離などに合わせた設定を、付属のマイクを用いて自動で行なう「YPAO」機能も装備する。さらに、FM/AMチューナも内蔵する。

 使い勝手も改良。フロントパネルに「BD/DVD」、「TV」、「CD」、「RADIO」のSCENEボタンを4つ装備しており、そこに入力ソースや、そのソースを再生する際のDSPの音場モード設定などをセットにして割り当てることができる。これにより「Blu-rayを観る時の設定」、「テレビ用の設定」などを複雑なメニュー操作をせずに選択できるようになった。

 フロントディスプレイを従来モデルから47%大型化。ソース名表示のカスタマイズに対応し、「PS3」や「Wii」など、接続している機器の名前を英数字で最大9文字まで登録できる。リモコンデザインも一新され、前述のSCENEボタンをわかりやすいカラーで搭載したほか、HDMI入力選択なども見やすく、シンプルになった。別売のiPod用DockやBluetoothアダプタを接続するための専用端子も備えている。

 

入力端子名のカスタマイズ画面

ヤマハ試聴室での一コマ。音作りの段階では、B&Wのノーチラス802など、価格帯の異なるハイエンドスピーカーも使われる。流石に低音の制動には厳しい面もあるが、HDオーディオの情報量の多さも合わせ、Blu-rayの映画ソースでは迫力のサウンドを聴かせてくれたフロントパネルに備えたSCENEボタン
仕様

AX-V565

※参考
(AX-V465)

最大出力

115W×7

140W×5

HDMI入力

4

4

HDMI出力

1

1

HDMI
アップスケーリング

音声入力

光デジタル×2
同軸デジタル×2
アナログ音声(RCA)×5
ステレオミニ×1
Dock接続用端子×1

光デジタル×2
同軸デジタル×2
アナログ音声(RCA)×5
ステレオミニ×1
Dock接続用端子×1

音声出力

アナログ音声(RCA)×2
プリアウト×1
(サブウーファ)

アナログ音声(RCA)×2
プリアウト×3
(サラウンドバック/サブウーファ)

映像入力

D4×2
コンポーネント×2
コンポジット×5

D4×2
コンポーネント×2
コンポジット×5

映像出力

D4×1
コンポーネント×1
コンポジット×1

D4×1
コンポーネント×1
コンポジット×1

消費電力

175W

175W

外形寸法
(幅×奥行き×高さ)

435×364×151mm

435×364×151mm

重量

8.5kg

8.4kg



(2009年 3月 25日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]