ドコモ携帯'09夏モデル、ワンセグ対応15機種

-iモードがインライン動画やWMVに対応


5月19日発表

 

 NTTドコモは19日、携帯電話の2009年夏モデルを発表。全17機種で、HTCの「HT-03A」と、東芝の「T-01A」を除いたモデルでワンセグ機能を搭載。ワンセグ対応は計15機種となる。

 ここではワンセグ機能を搭載した機種をメインに、各端末の特徴を紹介する。なお、ヱヴァンゲリヲンケータイとAQUOSケータイ3機種の詳細については、別記事でレポートしている。

 【 新端末のワンセグ対応機種一覧 】

型番

発売日

メーカー

メイン
ディスプレイ

タッチパネル

ワンセグ

Bluetooth
iアプリタッチ

特徴

外形寸法

重量

STYLEシリーズ

F-08A6月予定富士通3型液晶
480×854ドット

×

×

・IPX8等級の防水機能

約109×50×
15.4mm

約120g
N-08A5月~6月予定

NEC

3.2型液晶
480×854ドット

×

・120fpsの高速撮影
・スピードムービー 

約109×50×
13.9mm

約113g
P-08A6月~7月予定パナソニック

3.1型液晶
480×854ドット

×

・スイングスライド型
・VIERAケータイ
・「おまかせiA」搭載

約112×50×
17.9mm

約136g
P-10A6月予定

3.0型液晶
240×427ドット

×

×

・防水型VIERAケータイ
・モバイルWスピード
・Wオープンスタイル

約109×50×
17.9mm

約125g
SH-05A6月予定シャープ3型ASV液晶
480×854ドット

×

×

・BDレコーダ
 (BD-HDW40/35/32)
 からの番組転送
・ドルビーモバイル

約109×50×
15.3mm

約127g
L-04A6月~7月予定LG3型液晶
480×800ドット

×

・3型タッチパネル液晶
・スライド式
・シュナイダー社認定レンズ

約110×52×
15.9mm

約130g

PRIMEシリーズ

F-09A5月~6月予定富士通

3.4型液晶
480×960ドット

・ロケーションレコーダ
・エクササイズカウンター

約114×51×
18.5mm

約138g
L-06A6月~7月予定LG3型液晶
480×800ドット

×

・Googleサービスキー
・撮影動画をYouTubeアップ
・ドルビーモバイル

約110×52×
15.4mm

約131g
N-06A5月22日NEC

3.2型液晶
480×854ドット

・無線LAN内蔵
・ヘッドフォンでSRS
 TruMedia

約113×50×
18.9mm

約139g
N-07A7月予定

3型液晶
480×854ドット

×

・カロリーチェック機能
・ヘッドフォンでSRS
  TruMedia

約103×49×
14.6mm

約114g
P-07A5月22日パナソニック

3.1型液晶
480×854ドット

×

・VIERAケータイ
・モバイルWスピード
・ガンダムやレイトン教授
 のゲーム収録

約108×50×
17.5mm

約125g
SH-06A5月~6月予定シャープ

3.3型ASV液晶
480×854ドット

・AQUOS SHOT
・カーナビ連携機能
・BDレコーダ
 (BD-HDW40/35/32)
 からの番組転送

約111×50×
16.0mm

約135g

SMARTシリーズ

N-09A6月予定NEC

3.2型液晶
480×854ドット

×

・120fpsの高速撮影
・スピードムービー
・ヘッドフォンでSRS
 TruMedia

約109×50×
13.9mm

約111g
P-09A6月予定パナソニック

3型液晶
480×854ドット

×

・モバイルWスピード
・ナチュラルトーク

約110×50×
12.5mm

約110g

 PROシリーズ

SH-07A6月~7月予定シャープ

3.3型ASV液晶
480×854ドット

×

・Wワンセグ
・BDレコーダ
 (BD-HDW40/35/32)
 からの番組転送
・卓上ホルダ同梱
・ドルビーモバイル対応

約112×50×
15.8mm

約143g

 L-04A/06A、P-10A、T-01を除いた機種に共通する強化ポイントとして、iモードブラウザが拡張。iモードページ内で、FLV形式のインライン動画を埋め込んだものが表示できるようになった。最大10MBのFLVファイルが使用でき、「通販ページで動画を用いて商品を紹介したり、ゲームアプリを動画で紹介するなど、iモードのページ内でより手軽に動画が使えるようになった」(ドコモ)という。さらに、iモード上でのWMVファイルの再生も可能になった。

 iモードの表示も高速化されており、「i」ボタンを押すとキャッシュされたiMenu画面が即座に表示されるようになった。iモードページの容量制限も、従来の最大100KBから500KBまで対応できるようになっており、より表現力豊かなページが閲覧できるという。さらに、JavaScript、Cookie、Refererなどにも対応する。

 また、Bluetoothシンプルペアリング機能を手軽に設定できるようにする「iアプリタッチ」を追加。FeliCa機能を用いて、Bluetoothのペアリング作業を簡略化するもので、ゲームアプリを使ったローカル通信対戦が、誰でも簡単にできるようになったという。設定方法はゲームによって異なるが、2機の端末で同じゲームを起動し、対戦相手を認証する画面にした後で、2台のFeliCaポートを重ねるだけでペアリングが完了する。

 さらに、ローカル通信で連携したまま、ネットワークを介して別のチームと対戦することも可能。例えば2人の協力プレイができるゲームを、東京チーム2人、大阪チーム2人で、2 VS 2のチーム対戦ができるようになる。なお、L-04A/06A、P-10A、SH-05A、F-08A、T-01Aは非対応となっている。

インラインでflvファイルが表示できるようになった

iアプリタッチのデモ。同じゲームを起動し、認証画面に到達したら、携帯を重ね合わせるだけで認証/ペアリングが完了する


 ■ SH-07A

 豊富なAV機能を搭載しているのは、シャープのAQUOSケータイ「SH-07A」。ワンセグチューナを2基搭載しており、2番組の同時視聴や、視聴中の裏番組録画が可能。内蔵メモリは2GBで、2時間番組を5本以上録画できる。

SH-07A

 USB端子をスピーカーを備えた卓上ホルダも用意。シャープ製BDレコーダ「BD-HDW40/35/32」とUSB接続すると、レコーダでテレビ番組を録画時に、転送用の映像ファイルが作成され、携帯電話にダビングできる。レコーダで見ていた番組の続きを携帯で再生するレジューム機能も用意する詳細な機能は既報の通り

 手ブレ補正対応、1,000万画素のデジタルカメラも搭載。ISO 12,800相当の高感度撮影も行なえる。


 ■ SH-05A/06A

 SH-05AとSH-06Aの2機種でも、シャープ製BDレコーダからの録画番組転送に対応。SH06Aは、フォトリモ@ナビ対応のカーナビと連携でき、子供など、お迎え依頼者の携帯に、自分が運転している車の現在地をメール送信したり、携帯で事前に目的地情報を設定し、カーナビに転送する機能などを備えている。これらの機能はパイオニア製の対応ナビと連携した時のみ、利用可能。

 SH-05AはIPX5/7等級の防水ケータイ。音声入力に対応。ドルビーモバイルにも対応する。

SH-05A
SH-06A。右はサンプル画像


 ■ その他

 F-08Aは、ラウンドフォルムを採用したワンセグ対応の防水ケータイ。世界初という、IPX8等級の防水性能を持ち、水深1.5mでもカメラ撮影ができるという。カラーリングはPearl White、Mystic Purple、Precious Blackに加え、erikonailとコラボし、ネイリスト黒崎えり子デザインのスペシャルモデルBeauty Pinkも用意する。

 N-08Aは、13.9mm厚のスリムデザインが特徴。8.1メガのデジタルカメラは240度のパノラマ撮影や、120fpsの動画撮影が可能。ワンセグは視聴時に横に傾ければ全画面に自動切換え。番組情報から最適な映像/音響設定をするオートモードも用意。背面パネルやイルミネーションのデザインをユーザーの好みに合わせて選べるマイセレクトモデルを、ドコモオンラインショップで限定販売する。

F-08A。ネイリスト黒崎えり子デザインのスペシャルモデルBeauty Pink

F-08AN-08A

 P-08Aはスイングスライド式のスタイリッシュモデル。8.1メガのデジカメ機能を持ち、「おまかせiA」を搭載。撮影状況を自動認識し、最適な設定で撮影ができるという。

 P-10Aは、防水ワンセグケータイ。縦/横のどちらにも開けるWオープンスタイル。モバイルWスピードで滑らかな映像表示が可能。内蔵コンテンツには、「できるかな」のゴン太くん、ノッポさんなど、テレビキャラクターを豊富に用意。

P-08AP-10A

 L-04Aは、3型のタッチパネル液晶を採用したスライド式モデル。約510万画素のデジタルカメラを搭載。レンズはドイツのシュナイダー社認定のもの。撮影写真に絵やアニメを描き込み、メールで送る「モーションお絵かき」機能も搭載。お絵かきプロセスをFlashで再生して観ることもできる。

 F-09Aは、3.4型の大画面を採用したスライドモデル。8.1メガのデジカメ機能を備え、デジタル一眼レフ用の画像処理エンジンの技術を継承した「Milbeaut Mobile」を搭載。シーンに合わせた自動設定が適用される。モーションセンサーを活用した地図表示や、消費カロリー量を表示するエクササイズカウンターなども備えている。

L-04AF-09A

 L-06Aは、Googleサービスメニューにすばやくアクセスする、Googleサービスキーを搭載したモデル。5.1メガカメラで撮影した動画や静止画を、YouTubeやPicasaへ簡単にアップロードできる。アップロード可能容量はメールデータを含め、2MBまで。送信最大5.7Mbps、受信最大7.2MbpsのFOMAハイスピードに対応する。

 N-06Aは、無線LAN搭載のタッチパネルケータイ。無線LANを使い、写真をネットにアップロードする「ライフストレージ」に対応。動画のダウンロードにも使用できる。さらに、携帯を無線LANのアクセスポイントとして利用する機能を搭載。無線LAN対応のポータブルゲーム機と携帯電話を繋ぎ、外出先でもポータブルゲーム機のオンライン対戦などができる。イヤフォン接続ではSRS TruMediaが使用可能。

L-06AN-06A

 N-07Aは、佐藤可士和氏がデザイン監修したモデルで、スポーツがキーワード。フォントはデジタルストップウオッチをイメージ。3型液晶で、アークスライド形状。コナミスポーツクラブ監修のスポーツ用アプリをプリインストール。距離、時間、歩数、ラップタイム、消費カロリーなどが確認できる。イヤフォン接続ではSRS TruMediaが使用可能。

 P-07Aは、3.1型のメインディスプレイに加え、2型のカラーサブディスプレイを備えたモデル。自分撮りや、携帯を閉じたままのカメラ撮影などが可能。デジカメ機能は8.1メガ。動画表示はモバイルWスピードに対応。ワンセグを60フレームに変換して表示できる。ゲームを豊富にプリインストールしており、「機動戦士ガンダムオンライン プロローグ版」や、「レイトン教授と魔法の箱」などがプレイできる。

 

N-07AP-07A

 N-09Aは、13.9mm厚のスリムデザインを採用。素材感を重視したカラーでレッドレザー、ブラックウッド、シルバーメタルを用意する。デジカメは8.1メガで、240度パノラマ撮影や、120fpsのスピードムービー撮影が可能。イヤフォン接続ではSRS TruMediaが使用可能。

 P-09Aは、12.5mm厚のスリムな筐体が特徴。通話品質にこだわり、相手の声をリアルタイムで自然な音声にする「ナチュラルトーク」機能を搭載。雑音の中でもしっかり聞こえる「しっかりトーク」や、相手の声をゆっくり聞こえやすくする「ゆったりトーク」機能も備えている。iウィジェットに対応し、様々なアプリをインストール可能。ワンセグ機能はモバイルWスピードに対応し、ワンセグの60フレーム表示が可能。鑑賞しながらのメール閲覧/返信や、あらすじ再生も可能。繰り返しの上書き録画などにも対応する。

N-09AP-09A

 会場で最も注目を集めていたのは、国内初のAndroid OS搭載モデル、HTC製「HT-03A」。ワンセグは搭載されておらず、iモードも利用できないが、Androidマーケットと呼ばれるネットサービスから、新しいアプリやツールをダウンロードできるのが特徴。無線LANやGPS、Bluetoothに対応。メールはGmailに最適化されている。

HT-03A

 東芝の「T-01A」は、9.9mmという薄型筐体が特徴の東芝製、Windows Mobile 6.1端末。ワンセグは搭載していないが、4.1型の大型液晶を搭載。無線LANも備え、1GHzのCPUで快適な動作ができるという。

T-01A

 


(2009年 5月 19日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]