シャープ、“自然界の色を再現”する多原色ディスプレイ
-RGB+C+Yのカラーフィルタを採用。省エネ化も
5月29日発表
シャープ株式会社は、人間が知覚できる自然界の色を忠実に再現するという60型の「多原色ディスプレイ」を開発。6月1日から米国サンアントニオで開催されるディスプレイの国際学会「SID(Society For Infomation Display)」に出展する。
多原色ディスプレイは、通常のR(赤)、G(緑)、B(青)の3色に、C(シアン)とY(黄)を加えたカラーフィルタからなるディスプレイと、専用の信号処理回路から構成される「マルチ・プライマリー・カラー技術」により開発された。画面サイズは60型で、解像度は1,920×1,080ドット、コントラスト比は2,000:1、輝度は450cd/m2、色温度は6,500K。
マルチ・プライマリー・カラー技術の導入により、色再現範囲が広がり、自然界に存在する物体色について99%以上の表示が可能なるという。海の色(エメラルドブルー)や、金管楽器(黄金色)、バラ(赤色)などの自然界の色を忠実に再現するだけでなく、バックライトからの光エネルギーを効率よく取り出し可能なため、省エネ化も図れるとしている。
シャープでは、同ディスプレイの基本性能を高め、実用化に向けた取り組みを推進するという。
(2009年 5月 29日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]