パナソニック、HDMI 1.4準拠の3D対応LSIを開発

-据置機器/モバイル用。タイプEコネクタ対応の車載用も


6月末より順次サンプル出荷開始


 パナソニック株式会社セミコンダクター社は29日、HDMIの最新規格であるバージョン1.4に準拠した据置用/車載用/モバイル用LSI 3製品を開発したと発表した。

 サンプル出荷時期は、据置型AV機器での使用を想定したMN864705(トランスミッタ)が9月、MN864773(レシーバ)が10月、携帯端末などでの使用を想定したモバイル型MN864716(トランスミッタ)と、車載用AV機器での使用を想定したMN8647071UB(トランスミッタ)/MN864770UB(レシーバ)が6月末となっている。

 いずれもHDMIバージョン1.4に準拠したLSI。据置用とモバイル用は3D映像の伝送に対応。3D映像を伝送するための各種フォーマットの検出や設定を行なう技術を搭載し、従来ソフトウェアで行なった処理を専用ハードウェアで実行することで、3Dへの切替時間を短縮。3D対応機器を容易に実現できるとしている。CECインターフェイスも内蔵する。

 モバイル用には「モバイル伝送信号補正技術」を搭載。バージョン1.4では小型コネクタのタイプDコネクタが定義されたが、同コネクタの採用により、ケーブルも細くなると想定。同技術はケーブルが細くなることで発生する特性劣化を補正できるもので、モバイル機器のHDMIデジタル接続における良好な伝送特性を容易に実現できるという。そのほか、IP変換機能やアップコンバータも備える。

 また、バージョン1.4では振動に対応するロック機構搭載の車載用コネクタをタイプEコネクタと定義。車載用LSIは、そのタイプEコネクタを使用した車載ハーネスに対応。車内での配線引回しにより劣化した伝送信号特性を補正する技術も採用する。3D伝送には非対応。

 なお同社では、バージョン1.4規格の3D/タイプDコネクタ/タイプEコネクタ対応LSIの開発は世界初としている。

 パッケージは据置用のMN864705が128ピンQFPで14mm角、MN864773が144ピンQFPで20mm角、モバイル用のMN864716が49ピンBGAで4mm角、車載用のMN8647071UBが100ピンQFPで14mm角、MN864770UBが144ピンQFPで20mm角。


(2009年 6月 29日)

[AV Watch編集部 大類洋輔]