ソニー、LED搭載の薄型液晶テレビ「BRAVIA EX700」

-デザイン/高画質/省エネを訴求。32~52型フルHD


KDL-46EX700

2月25日発売

標準価格:オープンプライス


 

KDL-46EX700
 ソニーは、LEDバックライトを搭載した液晶テレビ「BRAVIA」の新シリーズ「EX700」4モデルを2月25日より発売する。52型の「KDL-52EX700」、46型の「KDL-46EX700」、40型の「KDL-40EX700」、32型の「KDL-32EX700」の4モデルを用意する。価格はいずれもオープンプライス。ボディカラーは52型がブラックのみ、その他のサイズはブラックとホワイトの2色を用意する。

 いずれのモデルもエコポイント対象となる。


品番サイズ解像度発売日店頭予想価格
KDL-52EX70052型1,920×1,080ドット2月25日30万円前後
KDL-46EX70046型23万円前後
KDL-40EX70040型17万円前後
KDL-32EX70032型12万円前後
KDL-52EX700KDL-46EX700
KDL-40EX700KDL-32EX700
エッジライト式のLEDバックライトを採用。光学シートや導光板の活用で均一な画面輝度を実現する

 2009年3月発売のBRAVIA V5の後継シリーズで、新たに52型と32型を追加してラインナップの拡充を図るとともにスタンダードゾーンの製品ながら、LEDバックライトを搭載。LEDに加え、高画質、デザイン、省エネの3点を強化。「単なるLEDモデルじゃない」ことをアピールし、BRAVIAの中核シリーズとして展開する。チューナは地上/BS/110度CSデジタルと地上アナログを各1基搭載する。

 エッジライト式のLEDバックライトを採用し、薄型化を実現した。52/46/40/32型の4モデルを用意し、パネル解像度はいずれも1,920×1,080ドットで、120Hzの倍速駆動技術「モーションフロー」を搭載。残像を大幅に低減している。

 バックライトは白色LEDをエッジに内蔵し、最薄部22mmの薄型化を実現。独自開発の導光板や反射板、光学シートなどの採用により、LEDチップの光の反射を画面に均一に照射。薄型/軽量化とともに、高コントラスト低消費電力化を可能としたという。

エッジライト式LEDバックライト採用のテレビの構成部品。エッジにLEDを備えており、薄型化が可能従来の直下型CCFLバックライト方式の模式図直下型CCFLバックライト(左)と、エッジライトLED(右)の比較
独自開発の導光版などの採用により、画面全体に均一に光を広げる液晶の上下にLEDを搭載する
最薄部22mmという薄型ボディを採用する

 映像処理回路に「ブラビアエンジン3」を搭載。ノイズ低減や最適なバックライト制御による暗部階調表現の向上を図っている。また、色の鮮やかさや光沢感も向上している。さらに、前述の倍速駆動技術のモーションフローにより、くっきりとした映像を実現した。

 またソニーの液晶テレビ初の自動画質調整機能「おまかせ画質センサー」を搭載。色温度センサーと輝度センサーなどを組み合わせ、昼の日差しや、蛍光灯や電球などの環境光にあわせて画質を調整する。このおまかせ画質は独立したモードではなく、スタンダード、シネマなどの各モードを選択中に、ON/OFFを選択し、利用可能となる。

 LEDバックライトと、おまかせ画質による輝度制御などにより消費電力を削減。さらにV5/J5で採用していた「人感センサー」も新バージョンを搭載している。一定時間、画面の前を離れると自動的に消画し、席に戻ると再び画面を出画する機能だが、新たに消画までの時間が、従来の5/30/60分の3段階から、5~60分の5分刻み12段階に拡張。さらに、人物の検知範囲も従来の3mから6mに拡大した。

 従来モデルのV5シリーズも低消費電力を謳っていたが、EX700はLEDバックライトを採用することで、V5比で約15%の消費電力削減を実現。V5では、バックライトにHCFL(熱陰極管)を採用していた。さらにEX700では、LEDバックライトを採用することで、人感センサーで消画した際の省電力も向上。V5は約50%の削減だったが、EX700(52型)では約80%に向上している。消費電力(待機時)と、年間消費電力量は、52型が147W(0.17W)、134kWh/年。46型が130W(0.17W)、119kWh/年。40型が112W(0.13W)、108kWh/年。32型が96W(0.13W)、84kWh/年。

 さらに、スイッチひとつで電源OFF時の電力をほぼ0Wに抑える、「主電源スイッチ」も装備。電源コードを差した状態では通常約0.06Wの電力がかかるが、主電源を切ることで、ほぼ0Wになるという。

 

側面に集電源スイッチを装備人感センサーもLEDバックライト採用により、消画時の待機電力を大幅に削減した人感センサーの特徴

 ネットワーク機能も強化し、新サービスの「ブラビアネットチャンネル」を搭載する。XMB(クロスメディアバー)からYouTubeにアクセス可能となり、独自のUIを使ってYouTubeのブラウズが可能。パソコンで設定したアカウントにログインして、「お気に入り」コンテンツの連続再生を行なうこともできる。

 また、U-NEXT(旧GyaO Next)のビデオ配信サービスにも対応。これらのサービスは2010年春に順次開始予定で、サービス内容も大幅に拡張し、オンデマンドのビデオ配信などを拡充していく予定という。

ブラビアネットチャンネルでYouTubeの再生にも対応ブラビアネットチャンネルでU-NEXTにアクセスUSB無線LANアダプタの「UWA-BR100」

 従来モデルと同様に、「アクトビラ ビデオ・フル」や携帯電話からの写真やメールをBRAVIAで表示する「ブラビアポストカード」にも対応。好みのウィジェットを追加できる「アプリキャスト」も搭載している。

 また、DLNA/DTCP-IPクライアント機能の「ソニールームリンク」を搭載。ソニーのブルーレイレコーダで録画した番組をネットワーク経由で再生可能で、MPEG-4 AVC録画した番組も再生できる。

リモコンは赤外線方式インターネットボタンを装備

 ネットワーク機能の強化にあわせ、BRAVIAのUSB端子に接続し、簡単なセットアップを行なうだけで、EX700を無線LAN対応にするUSB LANアダプタ「UWA-BR100」も2月25日に発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は8,000円前後の見込み。WPSに対応し、IEEE802.11nにも対応。WPS対応の無線LANルータなどとの組み合わせで簡単にセットアップできるという。

 入出力端子は全機種共通で、HDMI入力は4系統。そのほかに、D5入力×2、コンポジット×2、PC用入力(D-Sub 15ピン)×1、アナログ音声入力、光デジタル音声出力×1、アナログ音声出力×1を装備。USB端子、Ethernet端子が各1系統。

 

同日にはEX500/300シリーズも発表されている
 なお、リモコンはBRAVIA V5シリーズでは無線方式だったが、EX700シリーズでは、赤外線方式に改められた。HDMI連携のブラビアリンクにも対応している。

 スピーカーの出力は10W×2ch。スタンドを含む外形寸法と重量は、52型が1,252×350×805mm(幅×奥行×高さ)で、27kg。46型が1,118×280×730mm(同)で、21.3kg。40型が985×280×655mm(同)で17.8kg。32型が811×250×539mm(同)で、12.7kg。 

 なお、同日にはCCFLバックライト搭載の40型「KDL-40EX500」や、32/26/22型のプライベートモデル「EX300シリーズ」もあわせて発表。LEDバックライトではないが、EX700シリーズ相当のネットワーク機能を搭載している。

壁寄せ設置にも対応する
 

(2010年 1月 20日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]