「Blu-rayは“お姫様願望”叶える」。女性所有者調査

-オリコン調査。“おひとりさま”鑑賞6割


2月19日発表

 オリコンは、商品やサービスの利用者を対象にした満足度調査の1つとして、ブルーレイディスクアソシエーション(BDA)と共同で、Blu-rayレコーダ/プレーヤーを所有している20~50代女性を対象とした調査を実施。その結果を19日に発表した。

 調査は2009年12月4日~8日まで、インターネットで実施。対象はBDレコーダ、またはプレーヤーを所有する女性556人で、年齢の内訳は20代168人、30代158人、40代160人、50代70人。


■ 女性が観たいBDソフトが少ない

 観賞しているコンテンツで最も多かったのは「録画しておいた作品」(79.7%)で、「購入/レンタルしたDVD」(10.3%)、「購入/レンタルしたBD」(10.1%)と大きな差がついた。一方で「今後BDソフトで観てみたいジャンル」という質問では、1位が音楽ライブ(66.7%)で、洋画(66.5%)、邦画(66.2%)、音楽PV(49.3%)という結果となった。アニメは23%で8位。

今後、Blu-ray Discで観てみたいと思うジャンル
(出典:オリコン)

 現在のBDセルソフト市場は、日本のアニメや洋画が多く、音楽や邦画のソフトは比較的少ない。オリコンではこうした現状を踏まえ、「女性にとって見たいジャンルのソフト化が少ない現状があり、発売タイトルの拡充に今後の商機が感じられる」と分析。

 鑑賞場所は、「リビング」(73.2%)、「ベッドサイド(寝ながら)」(33.5%)、「家の中のシアター部屋」(17.3%)と従来のAV機器の使用場所が多いが、次いで「入浴中」(16.5%)の割合が高く、「女性ならではの回答。近年、女性の間では家で手軽に美容する“おうちエステ”が増え、半身浴は人気が高い。映像鑑賞は長時間の入浴を苦痛なく行なえるアイテム。お風呂で見られるコンパクトなDVDはあるが、BDではまだ発売がなく、今後商品開発が進めば美容意識の高い女性層の話題性や認知性に繋がるだろう」(オリコン)としている。


■ “ご褒美タイム”に“おひとりさま”が主流

 鑑賞日は平日(57%)が多く、時間は「夜間(午後6時~)」が過半数(50.4%)という結果。「一緒に鑑賞する人」という質問には、「1人」(59.7%)という答えがトップで、「家族(夫)」(29%)、「家族(子供)」(24.3%)、「家族(その他)」(11.5%)、「恋人(年上)」(2.3%)、「恋人(年下)」(1.1%)と続く。この結果から、オリコンは「1日働いたご褒美タイムである“平日・夜間”に、“録画しておいた作品”を“おひとりさま”で堪能する、というのがBDライフスタイルの主流」と見ている。

 また、操作面についてオリコンは、「女性は“一人の時間の充実”を、自分へのご褒美として大切にする。そこで秘かに自らを磨き、輝く自分になろうと願い、努力を続けるのだ。とかく女性はいくつもの操作を伴うハードは敬遠すると思われ勝ちだが、そんなことはない」と主張。「操作が簡単で便利」(茨城県/30代)などのコメントや満足度を紹介し、「一度こなしてさえしまえば、男性よりも機械を使いこなし、かつ大切にライフツールとして取り込む傾向がある」とする。


■ 「お姫様願望の実現にBDが効果を発揮」

 こうした結果を踏まえ、「一般的に女性は友人間のつきあいでは堅実なマネーライフを展開するものだが、化粧品やファッション用品のように、自己投資には思い切った支出を是とする傾向がある。(BD市場拡大には)女性の取り込みが有効」(オリコン)と分析。

 さらに「極め細かで美しい高品質のBD映像を見て、楽しみ、安らぎの時間をもつことが精神的な美容となり、心の充実につながることを納得すれば、一人の時間の“ご褒美”としての過ごし方に合致する」、「BDメディアの大容量を活かした長時間録画は部屋をスッキリとさせたいという女性の要望に合致している」など、女性にとってのBDの恩恵をアピール。

 オリコンでは「贅沢な環境に身を置く“お姫様願望”の実現に、BDが効果を発揮して、ゆとりを手に入れた女性からのクチコミ効果は大きいものがある違いない。そのためにも、『もっと作品数が増えて欲しい』(埼玉県/20代)、『音楽(ライブ)のBDソフトがほしいです』(山梨県/40代)といった要望を叶えることが大切であろう」と考察している。

(2010年 2月 19日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]