ゼンハイザー、アディダスとコラボしたスポーツイヤフォン
-アディダスはランニングサポート機「micoach」発表
浅尾さんが腕に着けているのがmicoach |
発表会は、アディダスのデジタルパーソナルトレーニングツール「micoach」(マイコーチ)と共に行なわれ、「micoach」で「680」シリーズを使用する組み合わせも提案。「micoach」のイメージキャラクターであるプロビーチバレー選手の浅尾美和さんも参加した。
いずれのイヤフォンもスポーツ時の利用を想定し、強化ファイバーケーブルなど、衝撃に強い素材を採用。さらに、汗や雨などに強く、音質も追求しているという。
カナル型(耳栓型)の「CX 680 Sports」 | インナーイヤー型の「MX 680 Sports」 | イヤーフックを供えたインナーイヤー「OMX 680 Sports」 |
雨の中のランニングにも対応できる |
「OMX 680」はイヤーフックで固定するタイプ。フックは柔軟性のある素材を採用し、快適な装着感を実現するという。「PMX 680」のネックバンド背後には反射光片を備え、夜間のジョギングなどでの安全性も高めている。
PMX 680 | |
ボリュームコントローラー付延長ケーブルが付属する |
全てのモデルに、ボリュームコントローラーを備えた延長ケーブルが付属。ポータブルプレーヤー本体を触らずに、スポーツ中のボリュームコントロールが行なえる。主な仕様は下表の通り。
型番 | CX 680 Sports | MX 680 Sports | OMX 680 Sports | PMX 680 Sports |
価格 | 8,925円 | 5,250円 | 6,300円 | 6,300円 |
タイプ | イヤーフィン付 カナル型 | イヤーフィン付 インナーイヤー型 | イヤーフック付 インナーイヤー型 | ネックバンド型 |
再生周波数帯域 | 18Hz~20kHz | |||
音圧 | 120dB | 118dB | 120dB | 120dB |
インピーダンス | 16Ω |
■ 音声でトレーニングをサポートする「micoach」
680と共に発表されたアディダスの「micoach」は、使用者の体型や年齢、目的に沿ったトレーニングプランを立案し、ランニング中に装着することで、使用者の心拍数や走行距離などのデータを収集。同時に、「もう少しペースを上げて、下げて」などの指示を声で行ない、理想的なトレーニングのサポートを行なうツール。PCと連携する事で、詳細なトレーニングデータを記録/管理できるのも特徴。さらに、ポータブルプレーヤーからの音声スルー機能を使うことで、ランニング中の音楽鑑賞とも併用できる。
micoachペーサー | 背面にクリップを装備 |
イヤフォン端子 | USB端子兼用のステレオミニ入力も装備。プレーヤーと接続する |
2月24日から14,700円で発売しており、一部アディダス直営店や、永田町に2月19日にオープンしたばかりの、アディダスが提供するランナーのためのランニングコミュニティ「adidas RUNBASE (アディダス ランベース)」で限定販売される。
ダイエットやストレス解消、そして2月28日に行なわれた東京マラソンなどの大会へのチャレンジなど、様々な目的でランニングを楽しむ人が増加している一方で、「自分に合った走り方がわからない」、「成果が出ない」という人が多くいるという。アディダスではそんな人々を「迷走ランナー」と名付け、トレーニングサポートツールとして「micoach」を開発したという。
商品は「micoachペーサー」、「心拍モニター」、「ストライド・センサー」、片耳イヤフォンで構成される。利用前に専用サイトにアクセスし、ソフトをインストール。身長や体重、年齢などのデータを入力した後、「これからランニングを始める」、「体力の維持向上向け」、「レースに参加するために」、「ストレス解消」など、目的に合わせたプランが用意されており、ランニングができる日などの情報も入力すると、その人に合ったメニューが作成され、USB接続したmicoachペーサーへと転送される。
ランニング時にはmicoachペーサーを腕などに装着し、イヤフォンを装着。さらに、心拍モニターを付属ベルトで鳩尾のあたりに、肌に直接触れるように装着。さらにストライド・センサーを靴の紐などに装着する。なお、アディダスではセンサーをソールの下に内蔵できる靴も用意しているという。
micoachペーサー | 心拍モニターの装着イメージ | 心拍モニター |
付属のベルトを心拍モニターに取り付け、鳩尾あたりに装着する | ストライド・センサーは靴に装着 |
これらを装備した上でランニングをスタートすると、事前に作成されたトレーニングメニューに沿った走行ペースを保てるよう、スピードアップ&ダウンのアドバイスが音声で耳へと届けられ、ランニング中に走行距離や時間、消費カロリーを聞く事もできる。ダイエット目的では「とにかく速く走らなければならない」という誤解を持つランナーも多いとのことで、正しく、効果的なペースで走行でき、オーバーワークも防げるという。
音楽プレーヤーはmicoachペーサーとステレオミニで接続。micoachペーサーをスルーし、micoachペーサーのイヤフォン音楽を楽しむことができる。micoachのアドバイス音声はカーナビのように、音楽の音量が絞られ、ミキシングされ、聴き取ることができる。
走行後にUSBでPCと同期させ、データを転送。ソフトでは今までのランニングの総合データを時間、消費カロリー、走行距離、心拍数、走行ペースごとに確認でき、次回の推奨ランニングメニューもチェック可能。閲覧可能なURLやメールを作成し、ランニングの結果を友人と共有する事もできる。
micoachのパッケージ | パッケージを開けたところ | 片耳イヤフォンも付属している |
なお、GPSは内蔵していないが、専用ソフト内でGoogleマップを呼び出すことができ、経由ポイントを入力していくことで、その日の走行ルートを手動で記録させ、ストライド・センサーが記録した距離情報の精度をより高める事もできるという。ソフトのダウンロードや使用は無料。対応OSはWindows XP/Vista、Mac OS X 10.4以上。
浅尾美和さん | 現役トライアスリートでスポーツナビゲーターとしても活躍している白戸太朗氏 |
発表会に参加した浅尾美和さんは、コーチの立てたプランのもと、ランニングをする事があるというが、「走行中は孤独なので、micoachが耳元で指示を出してくれると嬉しいですね」とコメント。「自分でトレーニングノートを付けているんですが、micoachは自動でグラフなどでわかりやすく表示してくれて、すごく助かります」と多機能ぶりに感激した様子。
ゼンハイザーのイヤフォンについて、スポーツナビゲーターの白戸太朗氏は「本気で走るとイヤフォンが動いてしまって、わずらわしくなる事もあるのですが、ゼンハイザーのこのモデルはフィット感が凄い」と評価。浅尾さんもデザイン、音質共に気に入った様子。
アディダス ジャパンの上席執行役員でスポーツパフォーマンス事業本部長のデイブ・トーマス氏は、アディダスが2010年に掲げているテーマ「RUN YOURSELF BETTER」を紹介。「micoachはランニングを始めたばかりの人から、東京マラソンに向けて準備するような人まで、全てのランナーにより良い走りを提供する、革新的なパーソナル・コーチング・システム」と紹介した。
アディダスが提供するランナーのためのランニングコミュニティ「adidas RUNBASE (アディダス ランベース)」 | アディダス ジャパンの上席執行役員でスポーツパフォーマンス事業本部長のデイブ・トーマス氏 |
(2010年 3月 1日)
[AV Watch編集部 山崎健太郎]