4月以降の新エコポイントの影響で薄型TVの売上が急増

-前年比で台数は2.2倍増/金額は1.8倍増。BCN発表


3月17日発表

 BCNは17日、家電量販店など全国23社のPOSデータを集計した「BCNランキング」のデータをもとに、薄型テレビの市場分析結果を発表した。

薄型テレビの販売台数・金額前年同週比。出展:BCN

 3月第2週(3月8日~14日)の薄型テレビの販売台数は前年同週比で221.5%、金額で181%を記録。台数は2.2倍以上で2005年10月第1週以来の伸び、金額は1.8倍以上で2006年5月最終週以来の伸びとなった。

 これは、4月にエコポイントの付与基準が変更されることに伴い、対象外となる製品を中心に薄型テレビ全体の販売が急増しているためと分析。2月時点での実売データをもとに集計すると、現在エコポイント対象製品は全体の95.6%であるのに対し、4月以降も引き続き対象となる製品は48.3%で、半数以上の製品が基準外となるため、3月中に売り切るという動きが販売拡大に繋がったとしている。

エコポイント対象製品の税抜き平均単価週次推移。出展:BCN

 また、引き続きエコポイント対象となる薄型テレビの、1月第1週から3月第2週までの間の平均単価の下落率は11.7%(108,000円→95,000円/税抜き)だったのに対し、4月以降対象外となる製品の同期間の平均単価の下落率は17.8%(82,000円→68,000円/同)となっており、平均単価の下落率からエコポイント対象外製品の売り切りの動きが見て取れるとしている。さらに、新生活需要も相まって、販売数の大幅伸長に繋がったという。

 画面サイズ別台数構成比では、2月の実売データで20型未満が9%、20~30型が25.6%、30~40型36.9%、40~50型25.9%、50型以上が2.6%だったが、新基準に当てはめると20型未満が12.5%、20~30型が9.6%、30~40型が36.8%、40~50型が37.5%、50型以上が3.6%となり、40型以上が拡大。4月以降は画面の大型化が進むと分析する。

 メーカーシェアでは、2月の実売データでシャープが41.2%、東芝が19.8%、パナソニックが15.5%、ソニーが12.4%だったが、新基準に当てはめると、シャープが34.3%、東芝が16.2%、パナソニックが13.5%、ソニーが21%となり、4月からは既に新基準を満たす製品が多いソニーが有利と見ている。

エコポイント対象製品の画面サイズ別台数構成比。出展:BCNエコポイント対象製品のメーカー別台数構成比。出展:BCN

(2010年 3月 17日)

[AV Watch編集部 大類洋輔]