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キヤノン、家庭用SEDテレビの開発を中止

−コストダウン難航。業務向けに研究開発は継続


5月25日発表

2006年10月の「CEATEC JAPAN 2006」で公開された、55型SED
 キヤノンは25日、家庭用テレビの事業化に向けて研究開発を続けていたSED(Surface-Conduction Electron-emitter Display)について、テレビ向けとしては開発を中止する事を明らかにした。「量産技術の研究を進めていたが、価格下落が続く液晶テレビなどと比べ、コストダウンが難しい事が大きな理由」(広報部)だという。

 今後は業務用や教育分野などでの活用を目指し、研究開発は継続。SED株式会社はそのまま存続するという。

 SEDは、キヤノンが推進する薄型ディスプレイ技術。電子を蛍光体に衝突させて発光させる自発光型で、ブラウン管の電子銃に相当する電子放出部を画素の数だけ設けた構造とすることで、高輝度/高精細、高い動画追従性、高コントラスト、高階調などの特徴がある。

 高画質と低消費電力を実現できるテレビとして、2004年よりキヤノンと東芝が共同でSED株式会社を立ち上げ、事業化に取り組んでいたが、米国における旧Nano-Proprietary(現APNT)からの訴訟を受け、事業化が難航。2007年1月にキヤノンはSED株式会社を100%子会社化した。

 APNTとの訴訟は2008年12月に終結。テレビの事業化に向けた研究開発が続けられていた。


(2010年 5月 25日)

[ AV Watch編集部 山崎健太郎]