インターネット、第3弾のVOCALOID2「Lily」を8月発売

-m.o.v.eのヴォーカル、yuriの声をサンプリング


VOCALOID2 Lily
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8月25日発売

標準価格:オープンプライス

 インターネットは、人間の声をもとにした音声合成エンジン「VOCALOID 2」を採用したソフトウェア音源として、音楽グループ「m.o.v.e」(ムーヴ)のボーカリスト、yuriの声をサンプリングした「VOCALOID2 Lily」(ボーカロイド2 リリィ)を8月25日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は15,750円前後。

 「m.o.v.e」は、アニメ「頭文字D」の主題歌などを手掛ける音楽グループで、t-kimuraがプロデュース。ラップや作詞を担当するmotsu、ヴォーカルのyuriで構成され、アニメ業界や海外でも積極的な活動を行っている。

 そのm.o.v.eが、2009年にリリースしたアニメソングのカバーアルバム「anim.o.v.e」の中に、Lilyというキャラクターが登場する(声はyuriが担当)。今回の「VOCALOID 2」は、そのキャラクターLilyをユーザーが歌わせられるものとなる。なお、「anim.o.v.e」のジャケットイラストは初音ミクのキャラクターデザインで知られるKEIが手掛けている。

 ヤマハのサウンドテクノロジー開発センターが手掛けた音声合成エンジン「VOCALOID 2」を使用しており、インターネットの製品としては、歌手・Gacktの声をサンプリングした「がくっぽいど」、声優・中島愛の声を使った「Megpoid」に続く第3弾となる。

 使い方は、「VOCALOID EDITOR」を用いて、バーチャル・キーボードをマウスでクリックして音程を確認しながら、ピアノロール形式の画面に音符を書き込みメロディを入力。音程や音の発音の長さを視覚的に確認して入力/編集できる。

 メロディに合わせて日本語/カタナカ/ローマ字のいずれかで歌詞を入力。音量、ピッチ、明るさ、口の開き具合、ビブラートなどが調整できる。「ジェンダーファクター」のコントロールも可能で、女性的、男性的、幼い声などに変化させることもできる。最大16人のシンガーを設定可能で、コーラスや合唱も可能。個々のシンガーの声を変化させることでバリエーションを増やした合唱もできる。

 作成したボーカルデータはWAVファイルで書き出し可能。音楽製作用、映像編集用ソフトなどで読み込み、活用できる。ReWireや VSTiをサポートするシーケンサやDAWと併用することで、ボーカルトラックと伴奏の正確な同期も可能。MIDIキーボードを用いてリアルタイムで歌わせることもできる。

 なお、特典として、ユーザー登録者にはミックス専用ソフト「OPUS Express for Windows」がプレゼントされる。作成したボーカルパートと伴奏パートを手軽にミックスできるというもので、リバーブ、コーラス、イコライザ、センターキャンセラー、タイムコンプレッションなどのエフェクトも使用可能。簡単な音の作りこみや調整にも対応するという。ソフトは同社のWebページからダウンロード提供となる。


(2010年 7月 8日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]