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キヤノン、SED開発子会社の「SED」を解散

−「採算性を確保した事業化は困難」と判断


8月18日発表


2006年10月の「CEATEC JAPAN 2006」で公開された、55型SED

 キヤノンは、家庭用テレビ事業化に向けて研究開発を続けていた「SED」の開発子会社 SED株式会社を9月30日付けで解散することを決定した。

 SED(Surface-Conduction Electron-emitter Display)は、キヤノンなどが推進してきた薄型ディスプレイ技術。電子を蛍光体に衝突させて発光させる自発光型で、ブラウン管の電子銃に相当する電子放出部を画素の数だけ設けた構造とし、高輝度/高精細、高い動画追従性、高コントラスト、高階調などの高品位なディスプレイの実現を目指していた。

 キヤノンは、2004年より東芝と共同でSED株式会社を立ち上げ、事業化に取り組んでいたが、米国における訴訟の影響などで事業化が難航。2007年1月にキヤノンはSED株式会社を100%子会社化していた。

 訴訟は、2008年12月に終結し、テレビの事業化に向けた研究開発を続けるとしていたものの、今回の解散にあたりキヤノンでは、「近年の薄型テレビの価格は想定以上に大幅かつ急速に下落し、適正な採算性を確保してSEDを事業化することは困難であると判断した」という。

 SED株式会社における全業務は9月末までに終了。12月下旬には清算結了する予定。SEDパネルの研究開発は、キヤノンで継続していくという。


(2010年 8月 18日)

[ AV Watch編集部 臼田勤哉]