ベンキュー、3D対応DLPプロジェクタなど新製品発表
-24型フルHD VA液晶新モデルや電子ブック端末も
ベンキュージャパンは8日、新製品発表会を開催。3D対応のDLPプロジェクタ3モデルを発表したほか、近日発売予定の24型VAパネル採用の液晶ディスプレイ新モデルや、電子ブックリーダーなどを参考出展した。
■ プロジェクタは3D対応など3モデル
MW811ST |
DLPプロジェクタの新製品として、短焦点タイプの3モデルを10月上旬より発売する。解像度800×600ドットの「MS612ST」、1,280×800ドットの「MW811ST」、1,024×768ドットの「MX812ST」の3モデルを用意し、価格はいずれもオープンプライス。
全モデルTIのDLP Linkに対応し、3D表示に対応(3Dメガネは別売)。さらに、4画面分割投射できるLANディスプレイ機能なども備えている。
機種名 | 解像度 | 3D対応 | 店頭予想価格 |
MS612ST | 800×600ドット | ○ メガネ別売 | 69,800円 |
MW811ST | 1,280×800ドット | 99,800円 | |
MX812ST | 1,024×768ドット | 198,000円 |
MW811STで3D表示 | 別売の3Dメガネ「3DGS-01」 | MS612ST |
LANディスプレイに対応 |
各モデルとも別売の3Dメガネ「3DGS-01」(実売13,000円)を追加することでDLP Link方式による3D映像も楽しめる。3D方式はフレームシーケンシャル。なお、3D対応するのはアナログビデオ/RGB入力した映像信号のみで、HDMI入力したBlu-ray 3Dなどには対応しない。
新たに、LAN接続した最大8台までのディスプレイからの映像出力に対応する「LANディスプレイ」機能を搭載。複数のPC接続時でも最大4画面の同時投射が可能となるほか、LAN経由でのプロジェクタ操作も可能。全モデルでプロジェクタに電源供給されると自動的に起動する「ダイレクトパワーオン」に対応する。
MS612STは800×600ドットのDMDチップを搭載。カラーホイールは6色で、TI独自のBrilliant Color技術も搭載する。コントラストは5,000:1、輝度は2,500ルーメン。1.2倍のズームレンズ(F2.6~2.78)を搭載。1mの距離で55型の投射が可能な短焦点モデルとなっており、小さな会議室などでの利用を想定している。USB端子も備えており、PCレスでのプレゼンテーションも行なえる。
入力端子はHDMI×1、S映像×1、コンポジット×1、アナログRGB(D-Sub15ピン)×1。USBメモリなどを装着できるUSB端子(Type A)のほか、USBディスプレイ用のUSB(TypeB)端子も備えており、PC画面をUSB経由で出力することも可能。Ethernetや10Wスピーカーも内蔵する。消費電力は最大275W。外形寸法は312×244×104mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約2.65kg。
MW811STは1,280×800ドットのワイドDMDチップを搭載。WXGA対応はベンキュー初という。コントラストは4,600:1、輝度は2,500ルーメン。レンズは単焦点(F2.6)かつ、1mの距離で95型の投射が可能な短焦点モデルとなっている。
入力端子はS映像×1、コンポジット×1、アナログRGB(D-Sub15ピン)×2。USB×2(TypeA×1、Type B×1)も備えており、USBメモリ内のデータの直接表示や、USBディスプレイにも対応する。Ethernetや10W×2chのスピーカーも内蔵する。消費電力は最大290W。外形寸法は290×252×128mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約3.4kg。
MX812STは1,024×768ドットDMDチップを搭載。コントラストは4,600:1、輝度は3,500ルーメン。レンズは単焦点(F2.6)で、1mの距離で81型の投射が可能な短焦点モデルとなっている。
入力端子はHDMI×1、S映像×1、コンポジット×1、アナログRGB(D-Sub15ピン)×2。USB×2(TypeA×1、Type B×1)も装備し、USBメモリ内のデータの直接表示や、USBディスプレイにも対応する。Ethernetや10W×2chのスピーカーも内蔵する。消費電力は最大419W。外形寸法は290×252×128mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約3.3kg。
3Dメガネ「3DGS-01」は10月5日に発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は13,000円前後。液晶の反応速度は1.7ms、視野角は50度、視聴距離は8m以内。電源はボタン電池×2で、使用時間は最長55時間。
また、各プロジェクタを無線LAN対応にするUSBアダプタも11月中旬発売。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は9,800円前後。
MX711 |
また、参考展示として、1.5倍ズームレンズを搭載した「MX711」も出展。近日の発売を予定しており、価格は10万円以下の見込み。1,024×768ドットDMDチップを搭載し、コントラスト比は5,000:1、輝度は3,200ルーメン。重量は2.7kg。
文教ルート向けの製品としては、ミラー反射機構を搭載した超短焦点プロジェクタ「MX880UST」を参考展示。31cmの距離で60インチ投射ができるのが特徴で、主に教室などの学校の設備としての展開を計画。教室の天井に設置し、ホワイトボードや黒板に投射するなどの利用方法を想定している。解像度は1,024×768ドット、コントラストは3,000:1、輝度は2,500ルーメン。重量は5.5kg。
31cmで60インチ投射ができる「MX880UST」 | ミラー反射機構を搭載し、超短焦点投写に対応する |
■ 24型フルHD VA液晶ディスプレイに上位機。電子ブックリーダも
ディスプレイ新製品を展示 |
液晶ディスプレイでは、3日より発売したLEDバックライトとVAパネルを採用した24型フルHD液晶ディスプレイ「VW2420H」や法人向けディスプレイなどを出展。さらに、民生市場向けの新モデルとして、24型フルHD VAパネル搭載の上位モデル「EW2420」を紹介した。
VAパネルの採用による高コントラスト、広視野角などが特徴。パネルは、24型/1,920×1,080ドットのフルHD アドバンスドVAパネルで、コントラストは3,000:1、ダイナミックコントラスは2,000万:1。輝度は250cd/m2、視野角は上下/左右178度。
EW2420 | VAパネルの広視野角をアピール | 販売開始したばかりの「VW2420H」 |
VW2420Hとの違いは、入力端子がHDMI 2系統となる(VW2420Hは1系統)ほか、1.5W×2chのスピーカーを内蔵。電源もACアダプタでなく内蔵型となり、マルチメディア性能を高めた上位モデルと位置づける。価格は3万円台後半となる見込み。
nReader K60 |
また、電子ブックリーダーの「nReader K60」も展示している。日本での市場投入は行なっていないものの、総務省のユビキタスタウン構想推進事業で採用。宮城県内の病院で6月から実施されている、入院患者向けの災害/病院情報提供や、新聞配信事業で採用され、個室の患者に対し、日々毎日新聞の記事をPHS網経由で配信するなどのコンテンツ配信、情報共有端末として活用されている。
タッチパネル式の電子ペーパーを採用しており、サイズは6型/解像度は800×600ドット。日本語の表示にも対応しており、PDFやePub形式のファイル再生や、MP3再生などが可能。マイクロUSB端子も装備する。電子ペーパーデバイスの供給が逼迫しているため、近日中の日本市場発売予定は無いが、2011年には日本でも発売を計画しているという。
日本語表示に対応 | 側面 | マイクロUSB端子などを装備する |
(2010年 9月 8日)
[AV Watch編集部 臼田勤哉]