新興国の液晶テレビ出荷台数が、先進国を初めて上回る
-DisplaySearch調査。世界のTV出荷台数は9%増
米DisplaySearchは1日(現地時間)、2010年第3四半期におけるグローバルのテレビ出荷実績と、薄型テレビの上位ブランドシェアを発表した。
第3四半期の出荷台数は5,982万6,000台で、前年同期比9%増。方式別では、液晶が4,566万9,000台で前年同期比22%増、PDPが483万8,000台で同35%増、有機ELが200台で同11%増、CRTが928万2,000台で同32%減、リアプロが3万6,000台で9%増となった。
地域別では、北米が前年同期比3%増、西欧諸国が同1%増と伸びが弱く、成長市場の中国においても同2%減という結果になった。一方で、日本においては政府のエコポイント効果で出荷台数が大幅に増加しており、第3四半期は62%増と、第2四半期の伸びを上回った。
また、東欧や中国、アジア太平洋地域、南米、中東、アフリカの新興国の液晶テレビ出荷台数が、北米や日本、西欧を初めて上回った。第1四半期の新興国市場における液晶テレビ出荷台数の伸びは、先進国市場の2倍以上となっている。
液晶テレビのうち、LEDバックライトを搭載するモデルの割合は、第3四半期で23%と、5ポイント増加した。北米などの地域ではLED搭載モデルの割合の伸びが止まっているが、DisplaySearchは、パネル価格の下落により、第4四半期にはCCFLモデルとの価格差が縮小すると見ている。
メーカー別の売上金額シェアは、1~5位に変動は無く、Samsung(21.6%)が中国を除く全ての同社販売地域において首位を獲得。ただし、5位~7位のメーカーがシェアを伸ばしたことで、Samsungは第2四半期から約3ポイント減少した。2位はLG(13.5%)、3位ソニー(11.8%)、4位パナソニック(9.1%)、5位シャープ(8%)となっている。なお、北米における液晶テレビでは、VizioがSamsungを抜いて首位となった。
[AV Watch編集部 中林暁]