ソニー、新Exmor R搭載で1080/60p記録のハンディカム

-世界初プロジェクタ内蔵モデルも発売


HDR-CX700V

 ソニーは、新しい撮像素子を搭載し、画質を向上した「HDR-CX700V/CX560V」や、世界初のプロジェクタ内蔵モデル「HDR-PJ40V/PJ20」など新ハンディカム5モデルを2月25日より発売する。価格はいずれもオープンプライス。


型番撮像素子メモリ容量プロジェクタカラー店頭予想価格
HDR-CX700V1/2.88型
665万画素
96GB-ブラック13万円前後
HDR-CX560V64GBブラック
シャンパンシルバー
ボルドーブラウン
11万円前後
HDR-PJ40V1/4型
420万画素
(静止画710万画素)
シャンパンシルバー
ボルドーブラウン
10万円前後
HDR-PJ201/4型
420万画素
(静止画330万画素)
32GBブラック8万円前後
HDR-CX180-ブラック
シルバー
レッド
ブルー
7万円前後



■ HDR-CX700V/CX560V

HDR-CX700V。ビューファインダを備えている

 HDR-CX700VとHDR-CX560Vは、新開発の16:9 総画素数665万画素の1/2.88型Exmor R CMOSセンサーを搭載したハンディカム。従来の4:3型では、16:9の映像を撮影すると、上下に使われないエリアが発生する。新機種では16:9の画角に合わせてセンサーを作り込んでいるため、動画撮影時の有効画素が従来モデルの415万画素から614万画素に、動画撮影時の静止画同時記録も約830万画素相当から、約1,230万画素相当にアップしている。

 このCMOSと、光学10倍ズーム(35mm換算26.3~263mm/F1.8~3.4)のソニーGレンズを組み合わせ、広角26.3mmの撮影が可能になった。さらに、絞りの形状が真円に近い6枚羽構造の虹彩絞りを採用したことで、美しいボケ味を実現するという。

 光学式手振れ補正のアクティブモードの有効エリアを効率的に使い、光学ズームとデジタルズームを併用してズーム倍率を向上する「エクステンデッドズーム」利用時には14倍のズームが行なえる。フィルタ径は37mm。

HDR-CX560V(ブラック)HDR-CX560V(シャンパンシルバー)HDR-CX560V(ボルドーブラウン)

広角26.3mmのワイドな撮影が可能。2年前、1年前とのモデルと画角を比較
 CX700VとCX560Vの主な違いは内蔵メモリ容量とビューファインダの有無。CX700Vは96GBメモリを内蔵し、ビューファインダを装備。CX560Vは64GBメモリを搭載する。また、SDメモリーカード/メモリースティックデュオスロットを装備する。

 記録方式はAVCHDで、24pネイティブ記録やシネマトーン(シネマトーンガンマ/シネマトーンカラー)に対応。最高1,920×1,080ドット/60pのPSモード(28Mbps)に対応するほか、FX(24Mbps)/FH(17Mbps)/HQ(9Mbps)/LP(5Mbps)/LP(5Mbps/音声2ch)の各モードを備えている。1080/60pはAVCHD規格を超えているため、他のAVCHD機器での再生が保証されない独自方式となる。


HDR-CX700V/CX560VCX700VCX560V

 フォーカスやホワイトバランス、明るさ、AEシフト、絞り優先、シャッタースピード優先などのマニュアル操作にも対応。HDR-CX700Vのみビューファインダーも搭載するほか、撮影中の映像の輝度の高い部分にのみ縞状の模様をつけて表示するゼブラ表示やピーキング表示などのアシスト機能を備え、マニュアル撮影をサポートする。

 90種類のシーンから自動で最適画質設定を行なう「おまかせオート」も搭載。液晶モニターで被写体をタッチするだけで、被写体を「追尾フォーカス」する機能も備えている。

 5.1chサラウンドマイクや風きり音ノイズ低減機能を搭載。ステレオスピーカーも内蔵し、フルデジタルアンプ「S-Master」や音声特性をデジタル処理で最適化するクリアフェーズ技術により、高音質な再生を可能にしている。

HDR-CX700V。3.0型/92.1万画素のエクストラファイン液晶を装備

 UIも一新し、液晶画面表示を見るだけで使い方がわかる新UIを採用。映像撮影時間や撮影位置(GPSデータ)を自動分析してイベントごとに閲覧できる「イベントブラウズ」機能も備えているほか、時間軸でのグループ化表示などに対応。ハイライト再生や、マップビューなどの機能も備えている。

 液晶モニターは3.0型/92.1万画素のエクストラファイン液晶。端子はHDMIミニやAVリモート、マイク入力、ヘッドフォンで、本体直出しのUSBケーブルを内蔵している。パソコンにUSB接続すると、ネットワークサービスに動画をアップロードできるソフト「PMBポータブル」が起動し、直接ネットワークサービスに動画アップロードが行なえる。USB経由の本体充電にも対応する。

 バッテリはNP-FV50が付属。別売バッテリ「NP-FV100」利用時の連続撮影時間はCX700V/560Vともに8時間5分。外形寸法/重量はCX700Vが62×139×72.5mm(幅×奥行き×高さ)/約395g、CX560Vが62×126×67mm(同)/約385g。




■ HDR-PJ40V/PJ20

HDR-PJ40V

 小型のプロジェクタ機能を搭載したビデオカメラで、本体メモリやメモリーカードに記録した映像を投写できる点が特徴。プロジェクタはDLP Picoで、解像度は640×360ドット、コントラスト比は1,500:1。最大60型の投写が可能。投写距離は0.5~3m。輝度は最大10ルーメンで、連続投写可能時間は約1.5時間。

 本体にステレオスピーカーを搭載し、S-Masterデジタルアンプとクリアフェーズ技術により高音質再生が可能。プロジェクタでハイライト再生した映像などを簡単に大画面で楽しめるという。

 PJ40V/PJ20ともに、420万画素の4:3 1/4型Exmor R CMOSセンサーを搭載するが、PJ40Vは静止画最大画素数が710万画素、PJ20は330万画素となる。レンズはソニーGレンズで、PJ40Vが動画撮影時光学12倍(35mm換算29.8mm~357.6mm/F1.8~3.4)で、エクステンデッド17倍ズームに対応。PJ20は光学30倍(35mm換算29.8mm~894mm/F1.8~3.4)で、エクステンデッド42倍。

HDR-PJ40V(ボルドーブラウン)HDR-PJ40V(シャンパンシルバー)HDR-PJ20(ブラック)

 記録方式はMPEG-4 AVC/H.264のAVCHDで、AVCHD規格を超える1.920×1,080ドット/60p記録のPSモード(28Mbps)に対応する。PJ40Vのみ24p記録にも対応。そのほか、FX(24Mbps)/FH(17Mbps)/HQ(9Mbps)/LP(5Mbps)/LP(5Mbps/音声2ch)の各モードを備えている。

HDR-PJ40V/PJ20HDR-PJ40V
(シャンパンシルバー)
投写しているところ
液晶モニター裏側にプロジェクタを内蔵しているモニタの内側下部にはスピーカーも装備モニターの上に、投写レンズのフォーカスダイヤルを備えている

3型/23万画素モニターを装備

 内蔵メモリはPJ40Vが64GB、PJ20が32GB。SDカードスロットやメモリースティックデュオスロットを装備する。CX700Vなどと同様の5.1chサラウンドマイクや新UI、イベントブラウズ機能などを搭載する。PJ40Vのみフラッシュも装備する。

 液晶モニターは3.0型/23万画素のクリアフォト液晶プラス。HDMIミニ出力やAVリモート端子、マイク入力、ヘッドフォン端子、USBケーブルなどを備えている。

 バッテリはNP-FV50が付属。別売のNP-FV100利用の連続撮影時間はPJ40Vが約8時間35分、PJ20が約10時間。外形寸法はPJ40V/PJ20ともに58.5×116.5×64.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量はPJ40Vが約340g、PJ20が約310g。



■ HDR-CX180

HDR-CX180。4色のカラーバリエーションを用意

 ハンディカムのエントリーモデルとなり、1/4型総画素数420万画素のExmor R CMOSセンサーを搭載。静止画記録解像度は330万画素。映像エンジンのBIONZを搭載する。

 レンズはソニーGレンズで、広角29.8mmからの30倍ズーム(35mm換算29.8~894mm)に対応。エクステンデッド42倍ズームも可能となっている。光学手振れ補正機能も備えている。内蔵メモリは32GBで、メモリースティックデュオ/SDカードスロットを装備する。

 記録方式はAVCHDのほか、1080/60pやMPEG-2 PSのSD記録にも対応。最大330万画素の静止画記録も可能となっている。追尾フォーカスにも対応する。

HDR-CX180(ブラック)HDR-CX180(レッド)

 液晶モニターは3.0型/23万画素のクリアフォト液晶プラス。HDMIミニ出力やAVリモート端子、マイク入力、USBケーブルなどを装備し、USB経由の充電にも対応する。

 バッテリはNP-FV50が付属。別売のNP-FV100利用の連続撮影時間は10時間25分。外形寸法は52.5×113.5×57mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約250g。


(2011年 1月 13日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]