ウィザージャパン、フルHD伝送のワイヤレスHDMIキット

-光デジタル出力も装備。実売18,000円


EZR601FHD

 ウィザージャパンは、無線伝送技術「UWB」を使って、パソコンのフルHD映像をテレビにワイヤレスでHDMI出力できるワイヤレスHDMIキット「EZR601FHD」を1月27日より発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は18,000円前後。対応OSはWindows XP/Vista/7。

 イスラエルのWisairが開発し、EZAIR(イージーエア)ブランドとして国内で展開する。パソコンにUSB接続するトランスミッタと、HDMI出力と光デジタル音声出力、アナログ音声出力を備え、テレビやディスプレイと接続するレシーバーから構成される。通信距離は最大10m。Wireless USB規格に準拠しており、他のWireless USB製品との接続も可能となっている。

 従来モデルの「EZR601AV」では最高1,400×1,050ドット、もしくは720p(1,280×720ドット)までの対応となっていたが、EZR601FHDでは、1,920×1,080ドットのフルHD映像と音声を伝送可能になった。HDCPに対応していないため、 Blu-rayビデオや地上デジタル放送映像などは伝送できないが、DVDは無線出力可能で、最高16bit/48kHzの音声もあわせて出力できる。

 パソコンの表示モードは、外部ディスプレイにデスクトップ画面をそのまま表示する「複製(ミラー)モード」と、マルチディスプレイとして利用できる「拡張(移動)モード」の2種類を用意する。

 ウィザージャパンでは、YouTubeなどの動画をテレビで見るほか、最近増えてきた放送局によるPC用VODサービスなどをテレビに簡単に出力できる点などを訴求していく。

 また、新たに光デジタル音声出力を装備したことで、映像をテレビに、音声をAVアンプなどのオーディオシステムに出力することが可能になった。パソコンで再生した音声は、16bit/48kHzに変換して、トランスミッタに出力される。C-Media製のDACを搭載している。

利用イメージパッケージDisplay LinkのチップセットやSilicon ImageのHDMIトランスミッタ、C-MediaのDACなどを搭載

 Intelらが推進する「WiDi 2.0」を使った無線伝送アダプタなども発売されているが、世代を重ねて使い勝手を向上させたことや、無線LANと同じ2.4GHz/5GHz帯を使っているWiDiに比べ、他の機器との干渉の少ない4.224~4.752GHz帯などを使っていることなどが、EZR601FHDの利点という。

 なお、伝送時はパソコンのCPUパワーも利用するため、PCの動作環境として、1,920×1,080ドットの動画視聴時にはIntel Core 2 Duo 2.4GHz以上(Windows Vista/7)のCPUが必要としている。

 トランスミッタとレシーバーはペアリングした状態で出荷されるため、購入後にすぐに利用できる。レシーバー側の電源はACアダプタ。HDMIケーブルが同梱される。


(2011年 1月 27日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]