フォステクス、2層抄紙コーン採用のスピーカーユニット
-バスレフ専用のフルレンジ「FF-WKシリーズ」5モデル
フォスター電機 フォステクスカンパニーは、スピーカーユニットの新製品として、バスレフ専用設計の「FF-WKシリーズ」5モデルを3月上旬に発売する。ラインナップと価格は下表の通り。
型番 | サイズ | 価格(1個) |
FF85WK | 8cm径 | 3,570円 |
FF105WK | 10cm径 | 4,620円 |
FF125WK | 12cm径 | 5,145円 |
FF165WK | 16cm径 | 7,350円 |
FF225WK | 20cm径 | 10,290円 |
FF85WK |
既存のFFシリーズの構造を全面的に見直し、新たに10㎝径のモデルをラインナップに追加。新たな抄紙方法を用いた「2層抄紙コーン」や、リッジドーム形状のアルミ合金センターキャップ、ポケットネックダンパーにより高音質化を図っている。
新モデルで採用された2層抄紙コーンは、コーン紙を2段階に分けて抄紙することで基層/表層の2層で1枚のコーン紙を形成。基層には長繊維(低叩解度)の木材パルプを使用し、崇高構造による高剛性化と適度な内部損失を持たせている。表層には短繊維(高叩解度)のケナフと備長炭パウダーを配合。表面の伝播速度を高めている。
エッジ形状はアップロールにすることで高ストローク化を追求。材料には高損失/高ヤング率という相反する物性を持つポリカーボネート系材料を特殊配合したウレタンフォームを採用している。なお、コーン紙表面の色調は備長炭によるもので、染料は使用していない。そのため、コーン紙表面の色調は個々に異なるという。
FF105WK | FF125WK |
FF165WK | FF225WK |
アルミ合金をリッジドーム形状にしたセンターキャップを採用。特定周波数での強い共振を分散して弱めることで高域のカラーレーションを軽減したという。また、ボイスコイルボビンと直結することで高域の再生帯域拡張を図っている。
コーン紙とダンパー、ボイスコイルの接着を同一箇所で行う3点接着方式を採用。コーンネック部の強度を高めることで高域特性を高めている。また、ダンパーネック部にポケット形状を設けることでボイスコイルに中継線を使用しながら、3点接着を可能にした。入力端子は、金メッキ処理を施したファストン205タイプを使用する。
型番 | FF85WK | FF105WK | FF125WK | FF165WK | FF225WK |
インピーダンス | 8Ω | ||||
最低共振周波数 | 115Hz | 75Hz | 67Hz | 50Hz | 44Hz |
再生周波数帯域 | f0~28kHz | f0~25kHz | f0~22kHz | f0~21kHz | f0~17kHz |
出力音圧レベル | 86.5dB/W | 88dB/W | 89dB/W | 92dB/W | 93dB/W |
入力 | 15W | 30W | 50W | 90W | 100W |
実効振動半径 | 3.0cm | 4.0cm | 4.6cm | 6.5cm | 8.4cm |
マグネット重量 | 187g | 340g | 388g | 848g | 1,067g |
総重量 | 0.45kg | 0.8kg | 0.92kg | 1.95kg | 3.52kg |
(2011年 2月 3日)
[AV Watch編集部 中林暁]