震災後のセル映像ソフト販売、3月激減も4月に回復

-3月は約31億円分の影響。GfK調査


GfK予測値と実際の販売枚数

 ジーエフケー ライフスタイルトラッキング・ジャパン(GfK)は1日、東日本大震災後のセル映像ソフト販売動向と震災の影響値を発表した。3月は店舗や工場の被災、物流停止、新作の発売延期などが影響して落ち込んだが、4月中旬から復調傾向に転じた。

 3月11日の震災発生の翌週から本格的な影響が出始め、3/14週は北海道と東北地方で数量前年同週比43%減、関東甲信越地区で同32%減となった。3/21週には関東以西でも影響が出て、市場全体で数量前年同週40%減となった。発売延期作品が相次いだため、3/28週も前年実績を下回ったが、通販の受注や出荷も再開され、回復に向かったという。

 3月における震災の影響は、GfKの予測値を少なくとも19%下回ったとしており、影響額は30億8,000万円と想定している。

 4月には、一部を除き店舗や物流の状況はほぼ平常化し、延期された作品も市場投入されたため、中旬以降の市況は前年同期を上回る水準に回復した。また、今年のゴールデンウィークは、遠出を避ける傾向が出たこともあり、映像ソフト市場にはプラス要因となり、堅調に推移。そのため、4月はGfKの当初予測を6%上回り、11億1,000万円の上積みとなった。GfKでは「震災の落ち込みから着実に立ち直りつつある」としている。


(2011年 6月 1日)

[AV Watch編集部 臼田勤哉]