ビクター、偏光3D方式の業務用24型WUXGA液晶

-3D制作向け機能を充実。実売100万円


DT-3D24G1

 ビクターは、RealD互換の円偏光方式を採用した業務用24型3D液晶ディスプレイ「DT-3D24G1」を7月下旬に発売する。価格はオープンプライスで、想定価格は100万円前後。RealD対応メガネが2個付属する。

 持ち運びや設置のしやすさなどを考慮した24型の3D液晶ディスプレイ。解像度は1,920×1,200ドット(16:10)。コントラスト比は1,000:1。3Dコンテンツ制作現場において要望が高いというRealD互換のXpol偏光フィルターによる円偏光方式を採用。電源不要で軽量なパッシブ型円偏光3Dメガネにより作業上の負担を軽減するほか、24型のコンパクトサイズにより、作業現場への持ち運びやスタジオ設置にも最適としている。電源はAC 100Vのほか、DC 24V駆動も可能となっている。

 3D機能においては、視差を数値化やカーソル色の変化によって把握できる「3Dカーソル機能」を搭載。これまで時間を要していた両眼視差の測量や調整にかかる作業時間を大幅に短縮し、作業上の負担を軽減するという。

 また、左右それぞれの信号のタイムコードを同時表示する機能や、左右映像のアイリス/垂直方向/ホワイトバランスのズレを確認できる「スプリット機能」、右の画像を、左の画像に重なるように水平移動させて、垂直方向のズレや色の不一致を確認できる「水平シフト機能」、LとRのケーブル接続が正しいかどうか確認できる「L/Rスワップ機能」、左右の画像を0.5秒間隔で交互に表示して、3Dメガネを掛けなくても3Dの確認ができる「L/Rシーケンシャル機能」、 2つの入力信号を波形モニターとベクトルスコープで表示できる「デュアルスコープ機能」、映像の白バランスを3Dメガネ用に自動調整する「3D専用白バランス設定」などが利用できる。

 入力端子はHDCP対応DVI-Dや、3G/HD/SD SDI(BNC)、アナログ音声を備える。3G/HD/SD SDI(BNC)のスルー出力や、アナログ音声出力も装備。出力1W×2chのスピーカーも内蔵する。そのほか、制御用にEthernetやRS-232Cも備える。スタンドは、上下6度のチルトや2ポジションの高さ調整が可能。スタンド装着時の外形寸法と重量は564×243×413.6~448.6mm(幅×奥行き×高さ)、重量は12㎏。100mmピッチのVESAマウントにも対応する。

 なお、同社から発売中の業務用3D変換プロセッサ「IF-2D3D1」の機能を拡張する専用の2D3Dソフトウェア「TS-2D3D1V3」も6月中旬より発売。このソフトを使用することで画像解析アルゴリズムの性能向上と調整機能の追加が行なえ、リアルタイム3D映像変換による奥行き方向の自動生成や、飛び出し方向への拡張を実現する。ソフトの想定価格は80万円前後。

 今回発表された新ディスプレイ「DT-3D24G1」と3D変換ソフト「TS-2D3D1V3」は、6月22日~24日に東京ビッグサイトで開催される「第19回 3D&バーチャルリアリティ展(IVR)」に出展される。



(2011年 6月 8日)

[AV Watch編集部 中林暁]