【IFA 2011】エプソン、3D/WirelessHDの液晶プロジェクタ

-480Hzパネルで明るさ向上。iPhoneクレードル搭載型も


エプソンブース

 ドイツ・ベルリンで9月2日(現地時間)~7日に開催されているIFA(国際コンシューマエレクトロニクス展)で、液晶ホームシアタープロジェクタ新モデルを一挙に7機種発表したエプソン。そのうち、日本でも発売が見込まれる3機種を紹介する。



■ 480Hzパネルで3D/WirelessHD対応のEH-TW9000/TW6000

 ハイエンドモデルでは、3Dに対応しただけでなくWirelessHDでフルHD映像の無線伝送も行なえる2製品を発表した。フジノンレンズを搭載し、アクティブシャッター3Dメガネが2個付属する上位モデル「EH-TW9000」と、フジノンレンズではなく、3Dメガネ1個の「EH-TW6000」を用意。

EH-TW9000EH-TW6000

 欧州での価格はTW9000が約2,800ユーロ、TW6000が約1,899ユーロ。なお、両モデルのWirelessHD非対応版も用意し、それらは前述の価格よりそれぞれ約300ユーロ安くなる見込み。カラーは欧州ではブラックとホワイト(W)の2つだが、日本ではホワイトのみになる見込み。日本での価格などについては改めて発表するという。

 3D対応に合わせ、480Hz対応のフルHD D9液晶パネル(透過型)を採用した点が特徴で、従来モデルに比べ明るさが約70%向上したという。パネルサイズはTW9000が0.74型、TW6000が0.61型。輝度とコントラスト比はTW9000が2,400ルーメン/20万:1、TW6000は2,200ルーメン/4万:1で、シアタールームだけでなく、明るいリビングでの利用も想定。アクティブシャッターメガネも自社で開発し、透過率の向上を図っているという。超解像技術や、2D-3D変換機能も搭載する。

 WirelessHD利用には、専用のトランスミッタをプレーヤーなどに接続。同社によれば、「天吊り時のなどに配線が煩わしいという声が数多くあった。WirelessHDを利用する際にもフレーム遅延などは発生せず、HDMI接続時と同様に使用できる」とのことだ。シアターコーナーで視聴したところ、真っ暗ではない環境でも明るい3Dを実現し、ワイヤレス接続時も遅延は感じられなかった。

 TW9000は光学2.1倍、TW6000は同1.6倍ズームを搭載。TW9000には手動のレンズシフト機能(上下±96%、左右±47%)も備える。両機種ともHDMIは2系統装備。ランプはE-TORL。TW6000のみ10W×2chのステレオスピーカーも内蔵する。外形寸法と重量は、TW9000が466×395×140(幅×奥行き×高さ)、8.15kg。TW6000が420×365×139mm(同)、7kg。

WirelessHDモデルに付属するトランスミッタ欧州ではブラックモデルも発売するシアタールームでワイヤレス投写デモも


■ iPod/iPhone/iPadクレードル付きの720pプロジェクタ

MG-850HDでiPadの動画を投写

 プロジェクタのすそ野を広げることを目的に投入されるユニークなモデルが「MG-850HD」。これまでも同社はDVDプレーヤー一体型など多彩な製品を投入しているが、今回はiPod/iPhone/iPad用クレードルを備えたモデルを発売。YouTube動画や、iPod/iPhone/iPadで撮影した動画などがプロジェクタで投写できることが大きな特徴。

 パネル解像度は720p。輝度は2,800ルーメン、コントラスト比は3,000:1。内蔵スピーカーの音質を強化したことも特徴。背面にフルレンジユニット×2個を搭載し、限られたエンクロージャ容積を活かしつつワイドレンジな再生を実現している。映像を投写せず、iPodスピーカーのみでの利用も可能。スピーカーのアンプ出力は10W×2ch。HDMI入力も装備。外形寸法は340×291×115mm(幅×奥行き×高さ)、重量は3.9kg。

正面(レンズ側)から見たところiPod/iPhone/iPadクレードル部は、収納も可能


(2011年 9月 5日)

[AV Watch編集部 中林暁]