2011年上半期のビデオソフト売上が5年ぶりに上昇

-JVA統計調査発表。BD売上構成比は2割に


 日本映像ソフト協会(JVA)は13日、2011年上半期(1月~6月)のJVA統計調査結果を発表した。 Blu-ray Disc/DVDビデオを合わせた今期のビデオソフトの総売上金額は1,256億4,000万円で、前年同期比105.3%となり、上半期としては5年ぶりに前年同期を上回った。

 ビデオソフト全体のうちDVDの売上金額は1,012億3,500万円で、前年同期比は99.5%。一方、BDソフトは244億500万円で138.3%(同)と拡大傾向が続き、DVDが前年同期を割り込んだものの、BDの伸長が総売上金額の上昇に貢献した形となっている。総売上金額に占めるDVDとBDの割合は80.6:19.4で、BDの構成比が2割近くになった。

 またビデオソフトの総売上数量は3,991万2,960枚で前年同期比102.4%となり、2009年下半期以降4期連続で拡大傾向が続いている。内訳はDVDが3,433万3,642枚で99.6%(同)、BDソフトが557万9,318枚で123.3%(同)。総売上数量に占めるDVDとBDの割合は86:14で、金額の割合に比べるとBDソフトの構成比は低くなっている。

 流通チャネル別売上を見ると、セル市場は865億4,300万円で前年同期比104.6%で、内訳はDVDが633億300万円で96.4%(同)、BDが232億4,000万円で136.5%(同)だった。DVDとBDの金額における構成比は73.1:26.9。

 一方レンタルは384億2,300万円で前年同期比106.4%で、内訳はDVDが372億7,800万円で104.9%(同)、BDが11億4,500万円で199.8%(同)だった。前年同期比ではBDが2倍近く伸長しているものの、レンタル店用総売上金額におけるDVDとBDの構成比は97:3で、DVDの伸長がレンタル店用総売上の拡大を支えている。

 セル市場における売上金額のジャンル別構成比の順位も公表された。1位は「日本のアニメーション(一般向け)」が構成比29.5%(前年同期比103.7%)、2位が「音楽(邦楽)」で25.8%(同130.5%)、3位に「洋画」9.8%(同63.4%)、4位が「邦画」7.7%(同95.5%)となった。各ジャンル毎の売上金額におけるBDソフトの構成比は、「日本のアニメーション(一般向け)」が55.9%、「洋画」が39.8%、「音楽(邦楽)」が10.1%だった。前年同期に「THIS IS IT」や「アバター」などがリリースされていた「洋画」の落ち込み幅が大きいものの、「セル市場全体の上昇は構成比2位の邦楽の著しい伸長が支えた」としている。

 また、レンタルの売上金額のジャンル別での構成比の順位は、1位が「洋画」で18.8%(前年同期比84.4%)、2位が「日本のアニメーション(一般向け)」で18.3%(同121.1%)、3位が「邦画」で18.1%(同127.9%)、4位が「海外のTVドラマ」で13.9%(同116.8%)だった。「洋画」以外の主だったジャンルでは前年同期を上回る傾向が見られ、またレンタル市場の売上金額全体に占める割合が小さいBDソフトだが、「洋画」ではBDが比較的高い10.9%を占めたとしている。

 なお、今期の調査からUMDは調査対象外となった。また、DVDとBDソフトのコンボ作品についてはBDソフトにカウントされている。


(2011年 9月 21日)

[AV Watch編集部 庄司亮一]