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エプソン、背景も見えるシースルーHMD「MOVERIO」

−3D対応/バッテリ駆動のモバイルビューワ


MOVERIO BT-100

 エプソンは、メガネのように装着し、目の前の透過ディスプレイ上に映像やWebコンテンツなどを表示しながら、背景をそのまま見ることもできるモバイルビューワー「MOVERIO BT-100」を11月25日より発売する。価格はオープンプライスで、直販価格は59,980円。

 メガネのように装着し、5m先に80型相当の画面を表示するヘッドマウントディスプレイ(HMD)だが、画面と同時に周りの状況も確認できるシースルータイプとなっている点が特徴。シースルー型のため、画面と同時に周りの状況を確認でき、バッテリ内蔵により単体でも動作が可能なため、移動中や公共の場所でも楽しめる。シースルーかつスタンドアロン型で映像を楽しめるHMDは世界初という。

 エプソンでは「シースルーモバイルビューアー」と名付けており、新ブランドの「MOVERIO(モベリオ)」は「Mover」と「IO」を組み合わせた造語。MoverはMove(移動)/Movie(映画)の意味で、「IO」にはさまざまな場所とパーソナルな自分だけの世界をつなぐインターフェイスという意味を込めたという。目標販売台数は1万台。

MOVERIO BT-100
利用イメージ メニュー画面表示時のイメージ。外の映像にBT-100のメニュー画面が重なってみえる

 ヘッドセット部とコントローラ部で構成され、コントローラ部には内蔵メモリ(1GB)のほか、microSDメモリーカードスロットを装備。内蔵メモリ/microSDカードに記録した動画や音楽をヘッドセット部のディスプレイ/ヘッドフォンで楽しめる。対応ビデオ型式は、MPEG-4とMPEG-4 AVC/H.264で、サイドバイサイドの3Dにも対応。音楽はAACとMP3の再生が可能となっている。

ヘッドセット部 シースルーのため、画面を見ながら、周囲の風景も確認できる ヘッドセットとコントローラで構成

 ヘッドセット部には、0.52型/960×540ドットの高温ポリシリコンTFT液晶を採用。このディスプレイを「Ultimicron Micro Display」と名付けている。左右の側部に光学系を内蔵し、投射映像をプリズムで2回反射させ、前面のハーフミラー層に映像を映し出す。画角は約23度で、仮想視聴距離5mに約80型相当の画面を表示できる。色再現性は24bitカラー(1,677万色)。

 イヤフォンもヘッドフォン部に備えており、Dolby Mobile技術により臨場感あるサラウンド再生が可能となっている。音質モードとしてAcousticやBass Booster/HipHop/Jazzなど17モードを選択できる。


0.52型/960×540ドットの高温ポリシリコンTFT液晶を採用し、2度の反射の後、前面パネルに投射 側部に光学系を内蔵し、プリズムを2回反射させて前面に投射する
透過率10%(遮光率90%)の前面シェードを外したところ 前面シェード
シェードを外したところ。遮光率の高いパネルのオプション販売なども今後意見を聞いて検討していくという

 ヘッドセットとコントローラは専用ケーブルで接続。microSDや内蔵メモリ内の動画や音楽を楽しめる。OSとしてAndroid 2.2を搭載。IEEE 802.11b/g/nの無線LANにも対応し、YouTubeの動画再生やWebブラウズにも対応する。操作はコントローラ部に備えたタッチパッドで行ない、文字入力なども可能となっている。

 Androidマーケットには対応しない。アプリはGallary、Music、BrowserなどのAndroidの基本アプリを利用し、トップメニュー以外はエプソン独自の部分は少ないという。Androidマーケットには対応しないが、「(サポート外ではあるが)apkファイル使ったアプリ追加は可能」とする。なお、Android OSのバージョンアップの予定はないという。

 コントローラ部にはヘッドフォン出力も装備。付属イヤフォン以外のイヤフォンの接続も可能となっている。インピーダンスは16Ω。再生周波数帯域は20Hz〜20khz。感度は108dB/mW。


コントローラ部にタッチパッドを採用。2D/3D切り替えボタンも microSDスロットも 側面にボリュームボタン
上部に電源ボタン ヘッドフォン出力も装備 ヘッドセットの側面

 バッテリはリチウムポリマーで、動画再生時に約6時間の再生が可能。マイクロUSB端子も備えている。外形寸法/重量はヘッドセット部が205×178×47mm(幅×奥行×高さ)/240g、コントローラ部が67×107×19mm(同)/165g。メガネフックや交換用鼻パッド、microSDカード(4GB)、USBケーブル、ACアダプタ、イヤフォン、キャリングケースなどが付属する。

キャリングケース 交換用鼻パッド イヤフォン

■ シースルーで「いつでも、どこでも、大画面」。ビジネス向けも検討

エプソン販売 平野社長

 エプソン販売 代表取締役社長の平野精一氏は、「大画面エンターテインメントの世界を広げるとともに、映像を自由に楽しんでいただく環境を作り上げたい。場所と時間から自由になる映像の世界をMOVERIOで実現する」とMOVERIOの目標を説明。家庭向けで高いシェアを有しているプロジェクタの「皆で楽しむ」に対し、「一人で、外でも楽しむ」エンターテインメントを目指すとする。

 また、シースルーという特徴を活かし、民生用だけでなく、ビジネス向けでの展開も計画。組み立て/メンテナンスなどの用途や、バーチャルナビゲーションなどの市場も視野に入れ、可能性を探っていく。


MOVERIOの狙い シースルーの応用事例
エプソン ビジュアルプロダクツ事業部 森山副事業部長

 セイコーエプソン ビジュアルプロダクツ事業部の森山佳行副事業部長は、MOVERIOの基本コンセプトを説明。シースルー化により、ヘッドマウントディスプレイの“周囲が見えない”という不安感を払拭。AV機器と接続せずにスタンドアロンで動作することから、モバイル”で“個人”で“大画面”を楽しめることをアピール。また、光学技術など、プロジェクタやプリンタで培った技術によりエプソンならではのHMDを作り上げたことを紹介した。国内の販売目標は1万台。


シースルーモバイルビューワーの特徴 「視界を遮らない」という特徴を活かした利用スタイルを提案 MOVERIOを実現したエプソンの技術
エプソン販売 中野販売推進本部長

 エプソン販売 取締役 販売推進本部長の中野修義氏は、販売戦略について説明。大画面、シースルー、プライバシー保護といった特徴を活かし、家やホテルだけでなく、公共交通機関の移動中でも映画を楽しんだり、ビジネス資料を確認できるなど、新しい使い方を積極的に訴求。家電量販やネット通販、交通系カタログ通販などのルートでの販売を強化するとした。

 また、同社が展開中の「3Dプロジェクタ1万人体験イベント」の会場や同社ショールームなど、実際にMOVERIOを体験できる機会を増やし、魅力をアピールしていく。テレビCMは行なわないが、紙やWeb広告におけるプロモーションには黒木メイサを起用する。

 発表会場には、エプソンがスポンサードするナカジマレーシングの中嶋悟総監督も来場。「臨場感の高さに驚いた。僕のような“旅がらす”は、ホテルや移動中で使う機会が多そう」とコメントした。

ターゲットユーザー プロモーションキーワードは「いつでも、どこでも、大画面」 プロモーションキャラクターは黒木メイサを起用
ナカジマレーシングの中嶋悟総監督も来場 黒木メイサもMOVERIOを体験

(2011年 11月 9日)

[ AV Watch編集部 臼田勤哉]