SCE、15日にtorne 3.50アップデート。PS Vitaに対応

-Vitaカード4枚まで。レコ×トルネでスカパー! HD


torneから転送した動画をVitaで再生したところ

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)は、PlayStation 3用の地上デジタルレコーダキット「torne」のバージョン3.50オンラインアップデートを、12月15日に実施する。

 バージョン3.50では、12月17日に発売されるPlayStation Vitaへのビデオ書き出しに対応。Vitaの大型有機ELディスプレイで番組が楽しめるほか、書き出す解像度もPSPの480×270ドットから720×480ドットと高解像度になる。

 書き出しには、PS Vita専用アプリ「uke-torne(ウケトルネ)」とPS Vita専用メモリーカードが必要。「uke-torne」はPS Vita発売日より、PlayStation Storeから無償でダウンロードできる。書き出している際は、Vita側でuke-torneを起動している必要がある。また、uke-torneは「おでかけ転送」に対応したソニーのBD/DVDレコーダにも対応している。


PS Vita専用アプリ「uke-torne」を使い、torneからVitaに転送しているところ

 さらに「クイック書き出し機能」も用意。ビデオ書き出しの時間を大幅に短くするもので、Vitaでは従来の書き出しで約40分かかる30分番組を、約5分で書き出せるという(3倍モードの標準画質で録画されたステレオ音声のビデオの場合)。ただし、DRモード(高画質)で録画した映像や、5.1ch音声の映像の場合は書き出し時間が長くなる場合がある。さらに、ver.3.50を適用する前に録画したビデオや、クイック書き出し機能を有効にしていない状態で録画したビデオは対象外となる。

 なお、1台のVitaのuke-torneで使用できるメモリーカードは4枚までに制限されている。カードが4枚を超えると、初めてビデオを受け取った日時が古いメモリーカードが再生できなくなる。

「クイック書き出し機能」を用意。あらかじめ機能を有効にして録画したものを、素早く転送できる。転送時にはクイックマークが表示される

 さらに、PS Vitaでのリモートプレイにも対応。Vitaの有機ELディスプレイが高解像度であるため、「PSPによるリモートプレイと比べ番組表などがより見やすく、またテレビやビデオもより綺麗な映像でお楽しみ頂ける」という。Vitaには3G通信対応モデルもあるが、3G経由でのリモートプレイには対応しない。



■BDレコーダやウォークマンとの連携も強化

 ver.3.00以降に発売されたソニー製BDレコーダに対応。さらに、トルネ屋で「レコ×トルネ」機能を購入している場合、BDレコーダ「BDZ-SKP75」に内蔵されたチューナで録画した「スカパー! HD」のビデオ再生にも対応する。

【訂正】記事初出時、録画したスカパー! HD番組を再生可能なレコーダを「2011年10月以降に発売されたレコ×トルネ対応レコーダ」としていましたが、SCEから訂正があり、「BDZ-SKP75の内蔵チューナで録画したスカパー! HD番組のみ再生可能」なことが判明したため、記事を修正しました(2011年12月16日)

 さらに、BDレコーダの内蔵HDD残量表示がtorneから確認できるようになり、BDレコーダに録画された番組の番組情報表示もサポートする。

 ほかにも、ver.3.00以降に発売された「ウォークマン」NW-Z1000シリーズ、及び「nav-u」NV-U97VT/U97Vにも対応。従来よりも高解像度でビデオの書き出しができるようになるほか、一部のウォークマンに標準画質で書き出した場合の画質改善も行なわれる。なお、「レコ×トルネ」や、ウォークマン、nav-uへの書き出しは、「トルネ屋」で各機能を購入する必要がある。



■その他の強化点

 その他の強化点として、地上デジタル放送の放送周波数が変更され、再度チャンネルスキャンを実施した際、すでに設定されている録画予約に追従するようになる。

 さらにBGMと効果音の音量調整にも対応。テレビ/ビデオ画面で消音しているときは、画面左端にミュートアイコンが表示されるようになる。

 また、トルネ屋で有料販売しているデザインテーマに、新しい「ウッドフレーム」を追加。ミッドセンチュリーモダンなテイストで、「インテリアとしても楽しめるデザインテーマ。本格的なアメリカンポップスをBGMとして採用し、シックな雰囲気を高める」という。テーマは今後も「トルネフ」、「トルネ・ピンク」を順次リリース予定。

BGMと効果音の音量調整にも対応有料デザインテーマに、新しい「ウッドフレーム」を追加

(2011年 12月 13日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]