ソニーの4Kフォーマットに、Avidら機器メーカー6社対応

-CineAlta「F65」の4K制作環境が拡充。SDIでの伝送も


CineAltaカメラ「F65」

 ソニーは10日、4K映像の撮影が可能なCineAltaカメラ「F65」の記録フォーマット・SRMASTERについて、ノンリニア編集やカラーグレーディングシステムなどを手がけるメーカーが、新たに6社対応したと発表した。F65を使った4Kコンテンツの制作が、よりスムーズに行なえる環境が整備されたとしている。

 ソニーでは、SRMASTERフォーマット(F65 RAWファイル、及び2K/HD MPEG4 SStP:Simple Studio Profile)をオープンなプラットフォーム技術方式としており、2011年秋から、映像制作機器メーカーに技術仕様を公開。開発支援も行なってきた。

 その結果、2012年2月にはノンリニア編集やカラーグレーディングなどにおいて、ASSIMILATEやBlackmagic Designら、メーカー6社の製品が対応。Colorworks、Company 3、DigitalFilm Treeといった、ハリウッドの大手ポストプロダクション10社でも、SRMASTERフォーマット対応が推進されてきた。

 そして今回、オン・セット・デイリーズ(撮影現場での映像確認機器やシステム)や、ノンリニア編集、 カラーグレーディング、インジェスト(映像のポストプロダクションシステムへの取り込み)、コンポジット(編集工程での色調整やVFXとの合成)用の機器を手がけるメーカーが、新たに6社SRMASTERに対応。具体的にはAJA、Avid、Codex、Drastic Technologies、DVS Digital Video Systems GmbH、Quantelが対応した(Avidはソニー製プラグインソフトウェアで対応)。

 さらにソニーは、SRMASTERのワークフロー効率化を目指し、SRMASTERフォーマットのHD映像を、既存のインフラであるSDIを使い、リアルタイムの約5倍で高速伝送する技術「SRExpress」も開発。ポータブルレコーダ「SR-R1」に採用されるもので、5月に発売するという。前述のAJAとDrastic Technologiesは、このSRExpressに対応している。


(2012年 4月 10日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]