ソニー、1型CMOS/フルHD対応の高級コンパクトデジカメ

-F1.8のツァイスレンズ搭載「DSC-RX100」。実売7万円


DSC-RX100

 ソニーは、コンパクトデジタルカメラ・サイバーショットの高級モデルとして、1型、有効約2,020万画素のCMOSセンサーを搭載した「DSC-RX100」を6月15日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は7万円前後。

 コンパクトデジタルカメラとしては大型の、1型(13.2×8.8mm)センサーを搭載しているのが特徴。有効約2,020万画素のExmor CMOSで、従来のサイバーショットに採用されている1/2.3型センサーと比べると、約4倍の撮像素子面積となる。


背面上から見たところ1型センサーを搭載。右は従来のサイバーショットに採用されている1/2.3型センサー

 レンズも明るく、35mm換算で焦点距離28~100mm、F値1.8~4.9の光学3.6倍カールツァイス、バリオ・ゾナーを採用。絞りは7枚羽の円形絞り。新開発の薄型非球面レンズ「AA(Advanced Aspherical)レンズ」を光学系の1枚目に使う事で、コンパクトな光学設計による本体の小型化と描写性能を両立したという。全画素超解像ズーム機能も備え、画像の劣化を抑えながら7.2倍までのズームもできる。

内部のイメージ。大型センサー、明るいレンズ、画像処理エンジンのBIONZを組み合わせている

 大型センサー、明るいレンズ、画像処理エンジンのBIONZを組み合わせ、画質を追求。BIONZは新開発センサーとレンズに最適化されており、高感度・低ノイズを高めたという。最高ISO 6400での撮影も可能。重ねあわせなどの技術を使い、最高ISO 25600相当の高感度撮影ができるという「マルチショットNR」や、約10コマ/秒の高速連写も可能としている。

 動画撮影にも対応し、AVCHDの1080/60pまでサポート。MP4でも撮影できる。PASMいずれの撮影モードも動画で使用でき、こだわりの撮影も可能。画質モードは「28M PS」(1,920×1,080/60p)、「24M FX」、「17M FH」(1,920×1,080/60i)、MP4は「12M」(1,440×1,080/30fps)、「3M VGA」(640×480/30fps)から選択可能。

 光学式手ブレ補正機能を備え、動画撮影時には電子式も併用して、回転方向のブレも補正。より強力にブレを低減するアクティブモードを搭載している。内蔵マイクはステレオ。

手に持った使用イメージ

 静止画はRAW形式での撮影も可能。RAW+JPEG保存もできる。RAW現像ソフトやPlayMemories Homeを同梱。フル画素で秒間最大10コマの高速連写も可能。ほかにも、パノラマ撮影機能や、電子水準器、MFアシストのピーキング機能も搭載。

 直感的なマニュアル操作も特徴としており、レンズ部分にコントロールリングを配置。リングを回す事で様々な設定ができ、被写体をとらえながら様々な設定が可能。割り当てられる機能はユーザーが選択でき、露出補正やISO感度、ホワイトバランス、クリエイティブスタイルやピクチャーエフェクトの変更、ズーム、シャッタースピード、絞りの変更などから選べる。

 ファンクションボタンも備え、任意の機能を7つまで割り当て可能。露出補正、フォーカスモード、オートフォーカスエリア、ISO感度、ドライブモード、測光モード、フラッシュモード、調光補正、ホワイトバランス、DRO/オートHDR、クリエイティブスタイル、ピクチャーエフェクト、美肌効果、画質、画像サイズ、顔検出/スマイルシャッター、縦横比などが割り当て可能。


フラッシュも内蔵している

 ピクチャーエフェクトは従来からのものに、「ポスタリゼーション」、「レトロフォト」、「ハイコントラストモノクロ」、「ソフトフォーカス」の4種類を加え、合計13種類としている。さらに、サイバーショットでは始めて、仕上がりをカスタマイズできる「クリエイティブスタイル」も搭載した。カメラ側がバランスのとれたポートレート写真になるようにトリミングし、全画素超解像処理をかけて解像感を保ったまま保存する「オートポートレートフレーミング」機能も備えている。

 ディスプレイは3型、122.9万画素のWhiteMagicディスプレイ。これはRGBの画素に白画素を加える事で、画面の明るさを向上させ、日差しの強い環境下でも画面を確認しやすいというもの。

 フラッシュも内蔵。筐体はアルミニウム製。バッテリは大容量の新型で、CMOSの省電力化と合わせ、330枚の静止画撮影が可能。記録メディアはメモリースティック デュオとSD/SDHC/SDXCカードに対応する。外形寸法は101.6×35.9×58.1mm(幅×奥行き×高さ)、重量は本体のみで213g、バッテリとメモリーカードを含めると約240g。




■アクセサリも充実

ジャケットケースの「LCJ-RXA」

 ジャケットケースの「LCJ-RXA」(6月15日発売/8,820円)や、モニター保護のセミハードシート「PCK-LM12」(6月15日発売/1,260円)などのアクセサリも用意。予備バッテリの「NP-BX1」(6月15日発売/5,880円)も用意する。



(2012年 6月 6日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]