ケンウッド、Bluetooth対応のKシリーズ小型コンポ「K-531」

-Bluetoothの音痩せ防止。iPodデジタル接続/USB再生も


「K-531」のシルバーモデル

 JVCケンウッドは、ケンウッドブランドの小型コンポとして、Kシリーズの「K-531」を9月上旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は45,000円前後。カラーはシルバーとブラックの2色を用意する。

 スマートフォンとの親和性を高めるため、Bluetoothレシーバを標準で搭載しているのが特徴。さらに、上部にiPod/iPhoneなどを乗せるDock端子も備えるほか、CDプレーヤー、USBメモリなどから音楽ファイルを再生する機能も用意する。


Bluetooth/USB基板はアンプの基板と分離されている

 Bluetoothはバージョン2.1+EDRに準拠。プロファイルはA2DP/AVRCPに対応。コーデックはSBC。音質面の特徴として、Bluetoothの信号処理と、USBデコーダを含むデジタル信号処理部を新規に設計。Bluetooth/USB信号処理に専用DSPを設け、高精度な変換を実現したという。さらに、Bluetooth/USB基板はアンプの基板と分離。相互の干渉を抑え、音質に配慮している。

 さらに、DSPで細かい設定を行なっており、スマートフォンやBluetooth対応オーディオプレーヤーなどとワイヤレス接続する際、接続機器に合わせ、それぞれに最適かつ極力高いレートで音楽信号を伝送するようにしてあり、レートを固定して伝送する製品と比べ、情報量の多い、高音質な再生ができるという。

 また、Bluetooth再生時の音質をより豊かにするという「ブルートゥース・サウンド・エンハンサー」機能を装備。不足気味となり、音が痩せて聴こえるのを防ぐため、低域や中高域を補う独自の補正モードとなる。


「ブルートゥース・サウンド・エンハンサー」の説明「K-531」のブラックモデルシルバーモデルのメインユニット部分
「ブルートゥース・サウンド・エンハンサー」の有無を実際に試聴してみると、OFF時に感じられた低域の薄さ、中高域の平坦さが改善。張り出しのある中低域と、伸びやかな高域に変化し、ドラマチックかつ聴きやすい音になる

 iPod/iPhoneをDock経由で再生する際は、デジタル接続で高音質な再生が可能。さらに、圧縮音源の高域を補間する「Supreme EX」も利用可能。この機能はiPod/iPhoneだけでなく、CDやデジタル入力、USB端子からの再生時にも適用できる。

 なお、「Supreme EX」には「音楽CDモード」と「音楽ファイルモード」を用意。「音楽CDモード」は20kHz以上の高調波成分を付加。空気感や楽器の美しい響きを再現するというもので、CD再生とデジタル入力時に利用可能。「音楽ファイルモード」は、ファイル再生時に可聴域内を補間。CD-R/RW、iPod、USBで利用できる。

 対応するiPod/iPhoneは、iPod classic、第2~6世代iPod nano、第1~4世代iPod touch、iPhone 3/3GS/4/4S。


上部の蓋を開けるとDock端子が現れる上部のDock端子にiPhoneを乗せたところ。横にあるのがUSB端子

 CDプレーヤーとUSB端子も備え、USBメモリやCD-R/RWに保存した音楽ファイルの再生に対応。MP3/WMA/WAV(DRM非対応)をサポートしており、WAVは24bit/96kHzまで対応する。さらに、MP3録音も可能で、CDからUSBメモリなどに等速で録音できる。録音モードは192kbps、128kbpsから選択可能。プログラム録音も可能。

 その他にも、デジタル音源をアナログ変換することなく、入力から最終段まで高精度な信号処理を行なう「左右独立デジタルアンプ」や、コンポから出た音を400ポイントの面で捉え、周波数特性だけでなく、タイムアライメントも最適に補正する音響パワー補正技術「CONEQ」も採用している。

 FM/AMチューナも搭載。メインユニットにはさらに、AUX入力、AUDIO IN、AUX録音出力も各1系統用意。アンプの最大出力は40W×2ch。外形寸法は200×299×95mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約2.3kg。消費電力は45W、待機時消費電力は0.5W以下。

背面付属のリモコン

 スピーカーは2ウェイのバスレフ。ユニットは、ツイータが25mm径のドーム型、ウーファは110mm径。インピーダンスは4Ω。最大入力は40W。キャビネットは四方留め構造で、繋ぎ目の無い、堅牢な仕様になっている。外形寸法は140×236×237mm(幅×奥行き×高さ)、重量は3.4kg。

2ウェイブックシェルフスピーカーがセットキャビネットは四方留め構造背面

(2012年 8月 23日)

[AV Watch編集部 山崎健太郎]