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ヤマハ、VOCALOIDで人の声をまねる「ぼかりす」を製品化

−プラグインでパラメータを自動調整。19,800円


VOCALOID3 Job Plugin VocaListenerのロゴ

 ヤマハは、人間の歌声を「VOCALOID」でまねることができるプラグインソフト「VOCALOID3 Job Plugin VocaListener(ボーカリスナー)」を10月19日より「VOCALOID STORE」にてダウンロード販売する。価格は19,800円。対応OSはWindows XP/Vista/7のほか、Windows 8もサポートする。

 利用には、別売の「VOCALOID3 Editor」(Ver.3.0.5以降)に加え、「VOCALOID2」または「VOCALOID3」対応の日本語の歌声ライブラリ(初音ミクなど)が必要。(日本語以外の歌声ライブラリには非対応)。なお、今冬発売予定としている「VOCALOID Editor for Cubase」では使用できない。

 「VocaListener」(略称:ぼかりす)は、独立行政法人産業技術総合研究所(産総研)が開発した技術で、録音された人間の歌声から歌い方をまねて、VOCALOIDの歌声を合成できるというもの。ヤマハは2009年より産総研よりライセンスを受け、VocaListenerを活用した一般向けサービスの実用化に向けて開発を進めてきた。


利用イメージ パラメータ調整のUI画面 設定画面

 発売される「VOCALOID3 Job Plugin VocaListener」は、VocaListenerの技術をVOCALOIDの最新バージョンである「VOCALOID3 Editor」にインストールして組み込める「VOCALOID3 Job Plugin」。VOCALOID3 Editorに、歌声を録音した音声ファイル(WAVのみ対応)を“お手本”として入力することで、その歌い方を「VOCALOID」のさまざまな声質の歌声でまねられる。

 これまで、VOCALOID3 Editorで自然な歌声を実現するには、歌詞やメロディー情報(楽譜情報)を入力した後、歌声合成のパラメータをユーザー自身が推測して細かく調整する必要があった。今回のプラグインを利用することで、音声ファイルと歌詞を入力するだけでメロディー情報が自動的に入力されるほか、細かいニュアンスのパラメータ(ピッチ/ダイナミクス)も自動調整されるため、楽曲制作時のデータ入力の労力を削減。ポップスやジャズ、クラシック、民謡、演歌など様々な歌唱方法をまねることが可能で、「効率的/直感的にVOCALOIDでより人間らしい自然な歌い方を追求できる」としている。

 歌声合成パラメータの調整は、元の歌声ライブラリが持つ特徴や声質にあわせて、自動的に調整。各ライブラリの特徴を活かしたまま、お手本の歌い方をまねることができる。また、「VOCALOID3 Job Plugin」の特徴であるパートごとの処理にも対応。例えば、パートによって異なる歌声を割り当てることで、各パートで歌い方を変えるといったこともできる。

 「VOCALOID3 Job Plugin VocaListener」で自動調整された歌声合成パラメータを、ユーザーが直感的に調整できるという専用のユーザーインターフェースも搭載。マウス操作で視覚的に音の高さ/音量を加工できるほか、伴奏を試聴しながら歌声合成パラメータを調整可能。音の高さを半音単位で移調できるため、お手本の歌声が男性の低い声でも、女性の高い声にして合成可能としている。さらに、お手本となる歌い方をまねる度合いを8段階で調節できる「パラメータ推定精度調節機能」も搭載。音声ファイルの分析や合成はバックグラウンドで実行されるため、ユーザーは作業に集中できるという。



(2012年 9月 18日)

[ AV Watch編集部 中林暁]