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エソテリック、MEXCEL導体のハイエンド電源ケーブル。1.5m/378,000円

7N-PC9500 MEXCEL

 エソテリックは、三菱電線工業の素材を使用した電源ケーブル「7N-PC9500 MEXCEL」を5月25日に発売する。価格は378,000円。長さは1.5m。特注でケーブル延長も可能で、0.5mごとに98,700円のプラスとなる。

 三菱電線工業が開発した、MEDIS電着絶縁法による導体素材技術「MEXCEL」を採用した電源ケーブル。MEXCELは、独自の電着によるマグネットワイヤ製造方法で、素線1本1本の表面を絶縁処理することで、導体面積を最大化、表皮効果による高周波特性の減衰を抑制。これにより、広帯域特性とエネルギー伝送特性を高めたという。

 主要導体には、三菱電線工業の7Nクラス(99.99999%)銅の「D.U.C.C. 7N Cu」を使用。D.U.C.C.(Dia Ultra Crystallized Copper)は、オーディオケーブル用の高純度銅導体で、結晶粒を一般的な純銅の数十倍以上まで大きく成長させ、結晶格子の方向性を揃えた素材。さらに、アクロリンクが開発したストレスフリー加工により、曲げなどで結晶構造が劣化しても、常温で自己アニールして高い伝送特性を保つという。

 ホット側/コールド側の導体は、均一に絶縁したD.U.C.C. Stressfree 7NCu MEXCEL素線(0.32φ)50本を撚り上げて芯線を構成。さらに、スーパーアニール4.5N Cuアース線を加えた3芯構造とした。導体の絶縁体はポリオレフィン樹脂で被覆、内部シースには、ポリオレフィン樹脂にタングステン粉体とアモルファス粉体、カーボンを練り込んだハイブリッド高分子ポリオレフィン素材を採用し、外来ノイズ混入と内部から発生するノイズを吸収するという。そのほか、半導電性カーボンテープとUEW被膜編組銅線による2重のシールド層を装備。外被覆は耐UVポリウレタンを使用する。外径は16mm。

 パワープラグ/IECコネクタの接点部にはベリリウム銅を採用。プラグのブレードは厚さ1mm/幅は6mm。熱処理によって剛性を高め、耐荷重は8kg以上とした。パワープラグは接触部分の平滑性を高めるため、2度のバフ仕上げの後、肉厚2層メッキ(銀+ロジウム)を施している。本体部分は特殊樹脂をNC旋盤で削り出し、振動を分散・吸収するスリット入りのボディと、新規設計の削り出し重量級アルミリング、カーボンケブラーコンポジットスリーブなどの使用で振動を抑制している。

(中林暁)