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au、曲面のG FlexやXperia Z Ultra、7型IGZOのAQUOS PADなど“大画面”で差別化へ
(2014/1/22 10:09)
auは22日、2014年春モデルのスマートフォン/タブレットを発表。6.4型フルHDディスプレイとフルセグチューナを搭載した「Xperia Z Ultra SOL24」を1月25日に、4.5型フルHD IGZO搭載「AQUOS PHONE SERIE mini SHL24」を2月下旬に、4.7型HDの「URBANO L02」を2月上旬に発売する。
なお、6型の曲面ディスプレイを備えたLG製「G Flex LGL23」と、シャープの7型フルHD IGZO搭載で狭額縁「EDGEST」デザインの「AQUOS PAD SHT22」については、個別の記事で紹介している。
これらを含め、22日に発表されたのはスマートフォン4機種、タブレット1機種。OSはいずれもAndroid 4.2。
メーカー | モデル名 | ディスプレイ | フルセグ | 発売時期 |
---|---|---|---|---|
LG | G Flex LGL23 | 6型曲面HD | ○ | 1月25日 |
ソニーモバイル | Xperia Z Ultra SOL24 | 6.4型 1,920×1,080ドット | ○ | 1月25日 |
シャープ | AQUOS PHONE SERIE mini SHL24 | 4.5型IGZO 1,920×1,080ドット | - | 2月下旬 |
京セラ | URBANO L02 | 4.7型HD | - | 2月上旬 |
シャープ | AQUOS PAD SHT22 | 7型IGZO 1,920×1,200ドット | ○ | 2月下旬 |
Xperia Z Ultra
6.4型、解像度1,920×1,080ドットのトリルミナスディスプレイ for mobileを採用。独自の超解像技術「X-Reality for mobile」も搭載する。12セグ/ワンセグ対応のフルセグチューナを搭載し、視聴には付属のTVアンテナケーブルが必要。DLNAにも対応。ソニー・コンピュータエンタテインメントの「nasne」や、ソニー製Blu-rayレコーダで録画した番組を転送する事もでき、フルHDのまま転送可能な「フルHD おでかけ転送」もサポートする。
外形寸法は約179×92×6.5mm(縦×横×厚さ)で、重量は約214g。フルHD対応スマートフォンとして、世界最大の6.4型ながら、世界最薄6.5mmを実現したという。横幅92mmは、パスポートとほぼ同じ幅で、片手でも持ちやすいとする。 IPX5/8相当の防水性能とIP5X相当の防塵性能を備えており、キッチンやアウトドアでも利用可能。キャップが無くても防水性を発揮するイヤフォンジャックも新たに搭載している。
OSはAndroid 4.2がベース。CPUは2.2GHzクアッドコア「MSM8974」を採用。メモリは2GB、ストレージメモリは32GB。microSD/SDHC/SDXCスロットも装備。Bluetooth ver 4.0にも準拠する。無線LANはIEEE 802.11 a/b/g/n(2.4GHz/5GHz)/acに対応。3G/LTEもサポートする。
デジタルカメラ機能は、フロントに有効約220万画素、背面に有効約810万画素、どちらも裏面照射型のCMOS「Exmor RS for mobile」を装備。フル逆光などの明暗差が大きいシーンでも白とびや黒つぶれの少ない動画、静止画を撮影できるという。撮影中の動画をFacebookにリアルタイムで共有したり、コメントを画面上で確認できる「Social live」や、シャッターを押した瞬間とその前後30枚ずつ、合計61枚の高速連写が可能な「タイムシフト連写」、「ARエフェクト」など、独自の撮影用アプリも無料ダウンロードできる。
写真や動画の月別表示や地図上での撮影場所の表示ができ、PlayMemories Onlineのコンテンツもシームレスで閲覧できる「アルバムアプリ」や、音楽再生アプリ「WALKMAN」も用意。WALKMANでは、音楽配信サービス「Music Unlimited」のコンテンツをシームレスで再生したり、ソニーおすすめの音設定「ClearAudio+」も利用可能。「ムービーアプリケーション」では、端末内の動画と、映像配信サービス「Video Unlimited」のコンテンツもシームレスに扱える。
内蔵バッテリは3,000mAh。カラーはBlack、White、Purple
AQUOS PHONE SERIE mini
4.5型、フルHDのIGZO液晶を搭載したモデル。精細度は約487ppi。ディスプレイ面の3辺の縁を細くした狭額縁スタイル「EDGEST」を採用し、「まるでディスプレイだけの感覚。ギリギリまで画面が広がる」(au)というデザインになっている。外形寸法は約124×63×9.9mm(縦×横×厚さ)で、最厚部は約10.3mm。重量は約115g。
色彩、彩度、明度をコントロールし、消費電力も低減する画像処理エンジン「FEEL Artist」を搭載。「HSV色空間」に対応し、人間の知覚と似た「色相(H)/彩度(S)/明度(V)」の3要素からなる色調整ができ、人の肌や空の青、山の緑など、人が美しいと感じることができる色を鮮やかに表現できるという。環境光や時間帯に合わせた画質調整機能「ユースフィットモード」も用意する。
デジタルカメラ機能はメインが約1,310万画素、サブが約120万画素のCMOSを採用。F値1.9の明るいレンズ「BrightEye」を搭載。複数の写真を合成し、明るい夜景が撮影できる「NightCatch」や、ズームにより発生する画像の粗さを超解像度技術で低減する「美ズーム」も利用可能。「約0.4秒 ON速起動カメラ」機能も利用できる。
4G LTEに対応し、無線LANはIEEE 802.11a/b/g/n/acに対応。Bluetooth ver 4.0にも準拠する。メモリは約2GB、ストレージメモリは約16GB。microSDXCカードスロットも装備。バッテリは2,120mAh。連続通話時間は約980分、待受時間は約610時間(3G)/約510時間(LTE)。カラーはピンク、ブルー、イエローグリーン、ホワイト。
URBANO(アルバーノ)
4.7型、1,280×720ドットの液晶を搭載した端末。初めてスマホを使う人もターゲットとした製品で、わかいやすい「エントリーホーム」を採用。習熟度に合わせて選べる3つのホームアプリを搭載し、「かんたんメニュー」もプリインストールしいている。筐体はソリッドでモダンなフォルムを採用した。
着信画面や電話帳、設定画面など頻繁に使うシーンで、Android標準のフォントサイズの約1.75倍の文字サイズに変更できる「でか文字」に対応。やりたい事を離すと、最適なアプリが起動する「すぐごえ」機能も用意する。
騒がしい場所でも相手の声が聞きやすくする「スマートソニックレシーバー」、歩数や消費カロリーの測定機能と行動ログ機能を備えたアプリ「デイリーステップ」も搭載。体重などのデータを声で入力し、グラフ管理が可能なタニタの無料健康管理アプリ「Health Planet」とも連携している。
IPX 5/8の防水と、IPX 5の防塵仕様。4G LTEに対応し、無線LANはIEEE 802.11a/b/g/nに対応。Bluetooth ver 4.0にも準拠する。メモリは2GB、ストレージメモリは16GB。microSDXCカードスロットも搭載する。カラーはシルバー、グリーン、ピンク。外形寸法は約134×65×11mm(幅×奥行き×高さ)で、重量は約142g。
デジタルカメラ機能は、メインが約1,300万画素、サブが約97万画素のCMOSを採用。バッテリは2,700mAh。通話時間は約1,210分、待受時間は約620時間(3G)、約510時間(LTE)。 別途「ワイヤレス充電台01」、「無接点充電用電池パック」を用意すれば、無接点充電規格の「Qi」にも対応する。
イヤフォン無しで“受話器”になるソニー製Bluetoothヘッドセットなど新アクセサリ
au公式アクセサリ「au+1 collection」にも春の新製品を追加。1月25日より順次発売する。
Bluetoothレシーバ「ソニー Smart Bluetooth Handset SBH52」は、付属イヤフォンを接続してスマホのBluetoothヘッドセットとして使える製品。直販価格は12,600円。マイクとスピーカーを本体に内蔵したことで、イヤフォンを接続しなくても、スマホ“受話器”として通話に利用できる。Bluetooth 3.0に準拠し、NFCでスマホとペアリング可能。対応プロファイルはA2DP 1.2/AVRCP 1.4/HFP 1.6/SPP。SCMS-Tの著作権保護もサポートする。音声コーデックはSBC。
有機ELディスプレイを備え、Bluetooth接続したスマホの着信履歴をチェックできるほか、Google Playからアプリを追加可能。アプリを使って、EメールやSMS、カレンダーアラーム通知などの表示が行なえる。
単体でFMラジオの受信も可能。内蔵バッテリでの連続使用時間は、音楽再生が約10.6時間、FMラジオが約5.5時間(いずれもイヤフォン利用時)。外形寸法は約88×25×13mm(縦×横×厚さ)、重量は約23g。付属イヤフォンはカナル型(耳栓型)で、9.2mm径のダイナミック型ユニットを搭載する。
「パワーカバー CP12」(直販20,790円)は、Xperia Z Ultra用ケースに3,000mAhバッテリも内蔵したもので、収納したXperia Z Ultraを充電可能。付属のマグネットコネクタケーブルを家の電源に接続すると、ケースのバッテリーだけでなく、Xperia Z Ultra本体も同時に充電できる。外形寸法は約168.2×111.3×16.6mm(縦×横×厚さ)、重量は約290g。スタイラスも付属する。
“大画面”を軸に差別化。Firefox OS搭載は'14年度内発売へ
KDDIの田中孝司社長は、スマートフォン春モデルについて「大画面」を軸に紹介した。同社調査では、5型以上のスマートフォン/タブレットの累計稼動数が増加しているという。auでは5.5型~7型未満の製品を「ファブレット」と分類しており、春モデルではこの分野に注力することで、他キャリアとの差別化を図っていく。
曲面ディスプレイの「G Flex」については、「奥行きがあって、YouTubeも長尺映画も見やすい」とし、“曲がった部分が傷つきやすいのでは? ”という疑問に対しては、表面のスクラッチリカバリコーティングにより、普段使いの浅い傷であれば自然に回復するという点などを説明した。
「定番スマホをファブレットにする」というXperia Z Ultraは、6.4型の大画面ながら6.5mmという薄さを特徴として説明。複数人で一緒にビデオを鑑賞するという利用シーンも紹介した。
7型IGZO液晶のAQUOS PADについては、画面占有率約80%という狭額縁の「EDGEST」をアピール。また、Passtock(パストック)という機能も説明。これは、Wi-Fi Directで接続したスマートフォンと連携し、例えば飲食店の検索サイトを見てレストランなどに電話したい時に、URLをスマホに送信して、すぐに電話できるというもの。URLの送信だけでなく、スマホとタブレットの間で相互に画像や動画の共有も可能(著作権保護されたコンテンツは除く)。PasstockはGoogle Playでも公開される予定で、シャープ以外のスマホとも連携可能になるという。
4.5型フルHDのIGZOを備えたAQUOS PHONE SERIEも、EDGESTによる約75%という画面占有率の大きさを特徴としている。487ppiという高い画素密度により「グラビア印刷より高密度」とした。
田中社長は、'13年にNTTドコモもiPhoneを発売開始したことに触れ「3社横並びでは? とも言われているが、違う軸を打ち出していく」として、新しい端末やサービスなどの取り組みを説明。「スマホが曲がっていてもいいんじゃないか?、スマホのサイズはこれでいいのか?、ファブレットも充実させた方がいいのでは?、という思いがあった。“違い”を作り、auらしさを作っていくという提案」と述べた。
発表会の中で田中社長は、Firefox OSを搭載したスマートフォンの発売について質問がでると、「2014年度内の発売に向けて、頑張って開発している。そのときに、少し違った世界を提案できればと思っている」と説明。
消費税増税前の駆け込み需要については、「春の商戦は、学割シーズンでもともと需要が大きいので、さらに大きくなるかというと、そんなことは無いんじゃないかというのが個人的な見解」とした。
学割キャンペーンで森三中+モーニング娘。'14の「モリ娘」結成。CD発売も?
auは、1月16日から「学割キャンペーン」として、新規契約の学生と家族を対象に、au携帯電話の基本使用料が最大3年間無料となるほか、学割キャンペーンに申込んで「auスマートパス」に加入すると、2014年12月利用分までauスマートパスを月額無料になる。これらにau同士の通話無料も合わせて「4つの0円」として展開する。
これらの割引を紹介する新CMに合わせて、アイドルの「モーニング娘。'14」と、お笑い芸人の「森三中」がコラボレーションし、最強のアイドルを目指すという「モリ娘。」を結成。22日の発表会にはモーニング娘。'14から5人のメンバーがゲストとして来場。プロデューサーのつんく♂さんと共にステージに現れた。
今回のアイドルユニット「モリ娘。」は、auのCMキャラクターで“社長”役を務めている哀川翔さんの、飲み屋での思いつきが発端という“大人の事情”で決まったとのこと。リーダーの道重さゆみさんたちが「正直戸惑っている」と首をかしげる中、「やると決まったら、全力でやっていただく。CD発売も視野に入れながら、いま曲が完成状態になっている。森三中の2人(黒沢かずこさんと、大島美幸さん。村上知子さんは産休)を加えたフォーメーションダンスを開発中」とあくまで真剣であることを力説。森三中の2人は、仕事の都合によりステージに登場しなかったが、ビデオメッセージで「センターを目指す」と意気込みを見せた。
発表会には、CMキャラクターの哀川翔さん、剛力彩芽さん、福士蒼汰さんも登場。それぞれ新スマートフォンを持って、感想を語った。CMで社長役を務める哀川さんは、Xperia Z Ultraの大画面に驚いた様子で、「動画にもぜひ使ってみたい。田中社長やりますねー」と、本物の社長である田中氏に感想を述べた。剛力さんはAQUOS PHONE SERIE miniについて「画面が大きいけど持ちやすい。バッテリが長持ちするので、撮影の合間にスマホを触って待てますね」とした。
今回のCMから新たに登場し、「哀川社長のもと、新入社員のつもりで頑張りたい」という福士蒼汰さんは、G Flexを手にして「曲がっているデザインがかっこいい。映画やドラマが、映画館のように楽しめる」と気に入った様子だった。