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Olasonic、卵型Bluetoothスピーカーを2台構成にする追加スピーカー。セット/黒モデルも

右が発売中のBluetoothスピーカー「TW-BT5(W)」、左が新製品の追加スピーカー「TW-SP5(W)」。この2台をセットにしたモデルが「TW-BT55ST(W)」となる

 東和電子は、Olasonicブランドの卵型Bluetoothスピーカー「TW-BT5(W)」(オープンプライス/実売10,264円前後)に追加する事で、左右独立のステレオスピーカーに発展できる「TW-SP5(W)」を4月中旬に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は4,780円前後。

 また、左右スピーカーをセットにしたモデルも「TW-BT55ST(W)」として発売する。価格はオープンで、店頭予想価格は14,580円前後。

 これに合わせ、カラーバリエーションとしてブラックモデル(B)も追加。Bluetoothスピーカー単品「TW-BT5(B)」、追加スピーカー単品「TW-SP5(B)」、左右スピーカーセットモデル「TW-BT55ST(B)」も発売する。価格はホワイトモデル(W)と同じ。

追加スピーカー「TW-SP5(W)」
ブラックカラーも追加される。写真はBluetoothスピーカー単品「TW-BT5(B)」

追加用スピーカー「TW-SP5」

 既発売のBluetoothスピーカー「TW-BT5」は1台構成の製品で、スマートフォンなどから無線伝送されたステレオ音声の、左右チャンネルをミックスして再生している。背面に、左チャンネルスピーカー接続用のミニ出力端子を備えており、ここに追加スピーカー「TW-SP5」を接続すると、TW-BT5からは右チャンネルのみが出力されるように切り替わり、追加スピーカーからは左チャンネルの音が出力。ペアのステレオスピーカーとして動作するようになる。

Bluetoothスピーカー「TW-BT5(W)」
TW-BT5(W)の背面。左チャンネルスピーカー用のsュ津力端子がある
TW-BT5(W)とTW-SP5(W)を接続したところ

 追加スピーカーの発売は、TW-BT5開発時から予定されており、左チャンネルスピーカードライブ用のアンプもTW-BT5に内蔵している。追加スピーカーはミニ入力のみを備えたパッシブスピーカーであり、バッテリやアンプは搭載していない。

 スピーカーユニットはTW-BT5のものと同じ。50mm径で、ポリプロピレン振動板を採用。55mmの大型マグネットを搭載している。背面にはプレッシャーボード付きで、53mm径の大型パッシブラジエータを備え、重低音再生を可能にしている。

 ユニットの前に大型のディフューザーを備えており、ユニットから出力された音を拡散する事で、豊かに広がるサウンドを実現したという。外形寸法は87×87×152mm(幅×奥行き×高さ)。

Bluetoothスピーカー部の仕様

 TW-BT5内蔵アンプの最大出力は10W×2ch。大容量のキャパシタ(コンデンサ)を使い、音楽が静かな時にキャパシタに充電を行ない、大音量が必要な時に一気に放電することで、パワフルな再生を可能にする「Super Charged Drive System」(SCDS)を採用している。

 Bluetoothは2.1+EDRに準拠。コーデックはSBCに対応。プロファイルはA2DP/AVRCP。SCMS-T方式にも対応し、携帯電話からのワンセグ音声も受信できる。

 NFCにも対応し、前面上部にセンサーを搭載。対応するスマートフォンなどとワンタッチでペアリングできる。ペアリングの履歴は5台まで保持する。電源をONにすると自動でペアリング待ち状態になる。約10分間Bluetooth接続が無いと自動的に電源を切るオートパワーオフも備えている。

 リチウムイオンバッテリを内蔵。約2.5時間の充電で、約6時間の音楽再生が可能。充電はUSB経由で行なう。

音を聴いてみる

 1台構成の「TW-BT5(W)」については、以前のレビュー記事を参照して欲しい。

 レビュー記事でも紹介したように、TW-BT5は大型ディフューザーを搭載する事で、音を効果的に拡散させ、1台ながらフワッと広がりのあるサウンドを実現。気軽に設置できるバッテリ内蔵&省スペース性を持ちながら、BGM的な再生にも活用できる製品となっている。

ユニットの前にある大型ディフューザーで音を拡散している

 1台でも広がりのあるサウンドだが、2台構成にしてみると、音場が一気に拡大する。大型ディフューザーによる拡散と、空間描写が得意な卵型エンクロージャの相乗効果と思われるが、通常の2chスピーカーよりも、音場の広がりがさらに広範囲だと感じる。さほど離して設置しなくても、自分の左右の空間まで音に包み込まれる感覚が得やすい。

 また、2台構成になった事で、ステレオ再生の醍醐味であるヴォーカルなどの中央定位が明確になった。広い音場にシャープな音像が浮かびあがり、音楽が立体的に楽しめる。BGM的な聴き方と同時に、ピュアオーディオライクな、真正面からしっかりと音楽を楽しむスタイルにも対応できるようになったと言えるだろう。

 エンクロージャのサイズが小さいため、地鳴りのような低音は望めないが、ハイ上がりにならず、バランスの良い再生音になるだけの低音は出ている。中高域の付帯音が少なく、クリアで見通しが良い。音像が立体的でリアリティのある描写は卵型スピーカーならではの魅力だ。

 追加スピーカーがパッシブであるため、ACアダプタや電源ケーブルが増えないところも魅力的だ。例えば、ベッドルームや書斎など、狭い部屋ではTW-BT5の1台構成でバッテリ駆動で活用し、そのTW-BT5を持ってリビングに移動。そこに設置してあるTW-SP5とケーブル接続し、リビングでは2台構成スピーカーとして使う……といった利用も可能だろう。

(山崎健太郎)