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NHKとJ:COM、既存CATV施設で8K映像の伝送実験に成功。3チャンネル使用/約105Mbps

 NHKとジュピターテレコム(J:COM)は15日、8Kスーパーハイビジョン(SHV)映像を、実際のCATV施設を使って伝送する実験に成功したと発表した。現在運用している約100チャンネルのうち、3チャンネルを使って伝送を行なった。

実験の構成

 NHKは、2020年に衛星を使った8K本放送の実現を目指し、制作/伝送/表示分野など様々な研究開発を進めている。さらに、CATVでも8K放送を可能にするため、現行のCATV施設の構成を変えずに8K信号を伝送できる「複数搬送波伝送方式」を開発。これは、CATV施設におけるチャンネルの使用状況に応じて、64QAMや256QAMの異なる変調方式の搬送波を組み合わせ、8K信号を伝送できるようにする方式。

 今回の実験では、東京都調布市にあるJ:COMのケーブルテレビ局(ジェイコムイースト 調布局)から、複数搬送波伝送方式で送信した8K信号を、世田谷区のNHK放送技術研究所で受信。64QAM(1チャンネル)と、256QAM(2チャンネル)の合計3チャンネルで分割伝送し、伝送路符号化方式はITU-T J.83 Annex C準拠/J.183(拡張方式)。伝送速度は最大約105Mbps。映像符号化はMPEG-4 AVC/H.264、音声符号化はMPEG-2 AAC。

 NHKは「現行の大規模ケーブルテレビ施設において、安定して視聴できることを確認した」としている。この実験は、5月29日〜6月1日に開催される「技研公開2014」にも展示予定。今後も8K放送の実現に向けて、研究開発や標準化などの取り組みを加速していくという。

(中林暁)