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山水電気が破産手続きを開始。SANSUIアンプなどの老舗オーディオ

 「SANSUI」ブランドで知られる音響機器メーカーの山水電気が、7月9日に東京地方裁判所により破産手続き開始決定を受けたことを、帝国データバンクなどが明らかにした。負債額は約3億5,000万円としている。

 山水電気は1944年に創業。SANSUIブランドで高級アンプなどを製造/販売してきたが、経営悪化により、香港のザ・グランデ・ホールディングズ・リミテッド(グランデ)と同社グループの支援のもと、経営構造改革を行なっていた。

 しかし、グランデが2011年5月31日付で香港高等裁判所により暫定清算人が任命される事実上の倒産状態となり、山水はグランデから資金調達ができなくなった。債務超過状態だった山水は'12年4月2日に、東京地裁に民事再生手続開始の申し立てを行ない、同日に受理された。同12月27日には民事再生手続きを終結していたが、その後も資金繰りが好転せず今回の破産手続きに至ったという。

 なお、SANSUIブランドの国内ライセンスは'12年にドウシシャが取得。同社がBluetoothスピーカーなどの製品を国内で販売している。

(中林暁)