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シャープのオーディオは健在。NFC連携が特徴のBluetoothスピーカー。ハイレゾ展開も

 シャープは18日、Bluetoothスピーカー「GX-BT7」とオーディオへの取り組みについて説明会を開催した。NFCとBluetoothを使ったユニークなGX-BT7の機能や音質をアピールしたほか、今後のハイレゾ対応オーディオ製品投入も予告した。

GX-BT7-A(ブルー)
GX-BT7-R(レッド)
GX-BT7-S(シルバー)
GX-BT7の概要

 GX-BT7は2.1chのBluetoothスピーカー。6月10日に発売開始しており、実売価格は約2万円。シャープによれば、音質とNFCを使った簡単ペアリング、電源ONでボディが広がり、音楽にあわせてLED点灯する「ムービングアクション」などがこだわりという。

 音質面では、50mm径フルレンジと80mm径サブウーファをそれぞれ2基搭載。サブウーファはスピーカーの左右に対向配置することで、振動を抑えながら迫力を向上している。フルレンジユニットは前面を向いており、本体下部にバスレフポートを装備。アンプの最大出力は総合20Wで、5W×2chとサブウーファの5W×2。

80mm径ウーファを対向配置
側面にウーファを装備

 Bluetoothを搭載し、スマートフォンの音楽をワイヤレスで受信できる。GX-BT7ならではの特徴は、2つ同梱されるNFCタグを使って、スピーカーから離れた場所(約10m以内)でも、NFCタグにNFC対応スマホをタッチするとペアリングが行なえるほか、電源ON/OFFも連動する。

独立型NFCタグでペアリング
独立型NFCタグ
NFCタグは2つ付属する
ムービングアクションも搭載

 また、電源をONにするとスピーカー部が効果音とともに左右へ広がり、ブルーのLEDが点灯。豊かなステレオ感のあるサウンドを実現するという。音楽の強弱に合わせ、LEDの光も変化し、付属リモコンではLEDの明るさ調整が行なえる。

 Bluetoothのほか、USB端子とアナログ音声入力(ステレオミニ)も装備。USBについては、USBメモリのほか、iPhoneやiPadに対応し、本体や付属リモコンからiPhoneの再生/停止操作などが可能。また、iPad対応のタブレット用スタンドが付属し、タブレットで映像を見ながら音声をGX-BT7から出力できる。

 本体のESOUNDボタンでは、低音強調型とサラウンド型の2つのサウンドモードを選択できる。外形寸法は、電源OFF時が44.6×15.5×15.4cm(幅×奥行き×高さ)、ON時は幅が48.7cmに広がる。重量は約2.7kg。バッテリは内蔵していないので据え置きでの利用となる。

iPhone対応のUSB端子を装備
iPad/タブレットスタンドが付属

シャープのオーディオビジネスは継続中。ハイレゾ対応も

国内Bluetoothスピーカー市場予測

 シャープ デジタル情報家電事業本部 海外商品事業推進センターの西浦雅彦所長は、「テレビとケータイでは日本市場でのポジションが確立している。それらに連携するものとしてオーディオをやっていきたい」と同社のオーディオ製品の位置づけを説明。シアターバーやラックだけでなく、GX-BT7のようなオーディオ製品も強化していく方針を示した。

 ハイレゾ対応については、「詳しいことはまだ言えないが、ハイレゾが普及してきているので、対応した商品の企画を開始している」とした。

シャープオーディオビジネス継続中

 GX-BT7は、シャープとオンキヨーがマレーシアで設立した合弁会社S&O Electronics Malaysia(SOEM)が開発。SOEMは、シャープブランドのシアターバーや海外市場向けHi-Fiコンポなど手がけるほか、大手ブランド向けのOEM開発/生産などを手がけている。

 GX-BT7は、ワールドワイド製品として企画されたが、日本投入にあたり音質やカラーバリエーションなどを見直し、スピーカーの部材などを日本向けに変更。国内向けにカラーもブルーやレッドを追加し、シルバーとあわせて3色展開とした。

 店頭ではNFCによる簡単なペアリングを訴求し、ユーザーのNFC対応スマートフォンで実際に試してもらえるような展示を行ない、NFCタグの利便性や音質、ムービングアクションなどの特徴を訴求。同社の調査では1万円以上のBluetoothスピーカー市場は今後も拡大が見込まれるため、独自性と遊び心を持ったスピーカー製品を順次投入する計画という。

(臼田勤哉)