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5ドライバのブックレットBluetoothスピーカー「Sound Blaster Roar」

パワフルな再生能力とUSBオーディオ対応。MegaStereoも

 クリエイティブメディアは、ブックレットサイズで5ドライバを内蔵した新ポータブルBluetoothスピーカー「Sound Blaster Roar」を8月上旬より発売する。クリエイティブストア限定で発売し、直販価格は19,800円だが、発売記念特別価格として15,800円で販売する。

Sound Blaster Roar

5ドライバのブックレットサイズBluetoothスピーカー

“ブックレットサイズ”のポータブルBluetoothスピーカー

 Roar(ロアー)は、外形寸法202×115×57mm(幅×奥行き×高さ)で“ブックレットサイズ”というポータブルBluetoothスピーカー。ボディ内に5つのドライバを内蔵したほか、バイアンプ設計などを取り入れ音質にこだわったスピーカーとなる。重量は1.1kg。

5基のドライバを搭載

 前面に高域用の1.5インチドライバを2基、上部にトップファイアリング方式の低中域ドライバを1基搭載し、左右にはパッシブラジエータを対向配置。音が空間全体に響き渡るよう音響設計したという。上部に大型ドライバを搭載したことで、スピーカーの重心を下げて、スピーカーを安定させるほか、不要な振動を低減させることができるとする。

前面に高域用のドライバ
上部にウーファを搭載
側面はパッシブラジエータ

 また上部には[ROAR]ボタンを装備。パーティや人数が多い集会などで音量が必要な場合に、音の大きさや広がりをパワーアップするという機能で、ワンボタンでON/OFF切替が可能。低域増強機能のTeraBassも備えている。

ROARボタンを装備
NFCにも対応

 Bluetooth Ver.3.0に対応し、コーデックはaptXとAAC、SBCをサポート。NFCも備えているため、対応スマートフォンなどのBluetoothペアリングを簡単に行なえる。マイクも内蔵しているためハンズフリーのスピーカーフォンとして利用できる。

 また、様々なBluetoothペアリングが選択できる「Link Securityモード」も搭載。最大8台までのデバイスを登録し、1台のデバイスから使用する「フレンドリーアクセス(LSモード1)」、2台同時に接続する「マルチポイント(LSモード2)」、不特定多数のユーザーにBluetooth接続を開放する「フリーフォーオール(LSオフ)」の3種類を選択できる。

Link Securityをスイッチで切替

 フリーフォーオールの場合は、接続できるのは1台のみだが、Sound Blaster Roarを常時ペアリング検出可能としているため、誰でも好きなときに接続できる。そのため、パーティやミーティングなどに適しているという。

 6,000mAhのバッテリを内蔵し、約8時間の駆動が可能。ACアダプタやUSB機器経由で充電できる。また、外部機器用の充電用USB端子も装備しており、対応スマートフォンへの充電(5V/1A出力)にも対応する。ステレオミニのアナログ音声入力も装備する。。

USBオーディオや2台同時利用「MegaStereo」も

Sound Blaster コントロールパネル

 Bluetoothスピーカーとしてだけでなく、USBオーディオとしても動作。パソコンなどと接続し、USBスピーカーとして活用できる。Windows/Mac用の「Sound Blaster コントロールパネル」をインストールして、SBX Pro Soundによるオーディオ処理でのサラウンドや音質設定などが楽しめる。対応OSはWindows 7/8/8.1とMac OS X 10.6以降。

 また、本体のmicroSDカードスロットを搭載し、microSD内のMP3やWMA、WAVファイルの再生に対応。Bluetoothを使わずに単体のプレーヤーとして利用でき、スピーカーフォン利用時の通話録音やボイスレコーダとしても利用できる。

 2台のSound Blaster Roarを別売のケーブル「MegaStereoケーブル(直販1,480円)」で接続し、左右チャンネルに1台づつのRoarを割り当ててステレ感やパワーを向上する「MegaStereo」にも対応。BluetoothやmicroSD、USBオーディオからの音楽再生に対応する。

2台のSound Blaster Roarで音楽再生する「MegaStereo」

 スリープタイマーやサイレン機能なども搭載。付属品はPC接続用のUSBケーブルやACアダプタなど。

本体前面
背面にはmicroSDカードスロットも

ポータブルとは思えない迫力の音響が魅力

 実機の簡単なインプレッションもお届けする。Sound Blaster Roarの電源を投入し、ウォークマン「NW-F880」をRoarのNFCロゴ部分にタッチするだけで、Bluetoothのペアリングが完了した。

Sound Blaster Roar。小型ながら1.1kgで手に持つと重量感がある

 まず驚いたのは「音量」だ。クリエティブでは、Roarのアンプ出力などを公開していないのだが、ポータブルタイプのBluetoothスピーカーとは思えない音量で再生が始まりびっくりさせられた。最大音量にすると8畳程度の会議室の壁がビビるほど。

 音質的には低域の量感がかなり強く出て、迫力充分。それほど下の周波数が出ているわけではないのだが、バスドラやベースラインが強く押し出され、「ホテル・カリフォルニア」などのロックやダンス系の音楽はもとより、ブラッド・メルドー・トリオの「Highway Rider」などのジャズ系も気持ちいい。一方でボーカルが厚い低域に少しマスクされてしまう印象を覚えるときもあった。

 指向性が少なく広がりある音場再生も特徴で、リスニングポイントにあまり左右されずに楽しめる。リビングテーブルなどの卓上設置だけでなく、床置きでもしっかり使える印象だ。ただ、側面にパッシブラジエータを備えているため、左右に障害物が置かれていると音が痩せて聞こえるので、その点は注意したい。

Sound Blaster Roar
上部にRoarボタン

 音をパワーアップする「Roar」ボタンは、人の声などや低音がさらに強く出されるが、楽曲のバランスも変わってしまうので、ボリュームを上げた方が効果的と感じた。Roarボタンの効果は大音量になればなるほど小さくなる。

 Bluetoothスピーカー以外にも、USBオーディオやmicroSD、ボイスレコーダなど豊富な機能を備えているが、「ポータブルでも迫力ある音」を求める人にハマる製品だ。

(臼田勤哉)