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HMV初の中古レコード/CD専門店「HMV record shop渋谷」2日オープン。独占盤含む8万点

 ローソンHMVエンタテイメントは、アナログレコードとCDの中古専門店「HMV record shop渋谷」を8月2日にオープンする。住所は東京都渋谷区宇田川町36-2 ノア渋谷1F/2F。

「HMV record shop渋谷」の入口

 近年の中古レコード/CD人気の高まりを受けて、HMVとして初の本格的な中古専門店をオープン。かつてCDやBD/DVDなどの販売だけでなく音楽トレンドの中心として存在し続けた「HMV渋谷」が閉店した2010年8月から約4年を経て、今度は中古専門店として“渋谷のHMV”が誕生する。場所はJR渋谷駅ハチ公口から井の頭通りを上り、東急ハンズ渋谷店の向かい側。レコード好きには、元ダンス・ミュージック・レコード(DMR)渋谷店があった場所といえば分かりやすいだろう。同店を含め、都内のHMVは8店舗となる。

 90年代の“レコードの聖地”渋谷区宇田川エリアに出店し、洋楽全盛期とされる60年代〜90年代の作品や、バイヤーがイギリスやアメリカで直接買い付けたレア盤/名盤、独占盤などを約8万点を用意。レコードが約6割、CDが約4割の構成で、洋楽が8割で、邦楽が2割。また、洋楽に影響を受けた邦楽アーティストの作品を集めた、40代〜60代をコアターゲットとするコーナーも設置。レコードプレーヤーやカートリッジなどレコード関連商品も販売する。店舗面積は151坪で、1階88坪、2階が63坪。営業時間は11時〜22時の予定。

 1階は、洋楽ロックを中心とした中古レコード、ポータブルレコードプレーヤー、中古CD、イヤフォンなどのオーディオアクセサリー、関連書籍を展開する。入り口すぐのエリアには、HMV独自の視点でピックアップしたというコアなファン向けの名盤、名作を中心に約20タイトルを用意する予定。店舗限定で、オリジナルスタンプカードも発行。2,000円の購入で1スタンプとなり、スタンプ数に応じて、オリジナルレコードコンテナなどのプレゼントを用意する。

年代別に並べられた洋楽のコーナー
コーナー名は黒板に手書きされ、雰囲気が伝わりやすい
HMV独占盤のコーナー
新進アーティストなども扱う「SINGLE CLUB」のコーナー
邦楽レコード
中古CDのコーナーも充実
その他にも様々な特集コーナーを設けている
ポータブルレコードプレーヤーなどのハードウェアも販売
右はニューマークから発売されるUSB搭載レコードプレーヤー「ION AUDIO Archive LP
イヤフォン/ヘッドフォンなどのアクセサリー販売コーナー

 1階の試聴機には、ELP(エルプ)のレーザー・ターンテーブル「LT-master」も用意。針ではなくレーザーで読み取って再生するため、レコードの傷を防げるというもの。そのほかにも、ビクター(現JVC)の“HMVシリーズ”レコードプレーヤー「QL-V1」や、Phasemationのフォノアンプ「EA-300」や管球モノラルパワーアンプ「MA-1000」、AURUM CANTUS製スピーカーなどのハイエンド機で試聴可能。試聴用のオーディオセットは約500万円相当としている。なお、これらハイエンド機の販売は同店舗では行なっていない。

ハイエンドのプレーヤー/アンプを使って試聴可能
レーザー・ターンテーブル「LT-master」
ジュークボックスも用意

 2階はソウル、レゲエ、ジャズなどの中古レコード/CDを用意。最大約100名を収容できるイベントスペースとしても利用。DJイベントや、前述のレーザー・ターンテーブルの試聴会などを行なう予定。パイオニアが30年ぶりに発売するDJ向けレコードプレーヤー「PLX-1000」も2台設置。これはイベントなどに利用するものだが、今後はPLX-1000本体の販売も検討しているという。奥には7インチ盤を中心に集めたコーナーも用意する。

2階はソウル、レゲエ、ジャズなどを豊富にラインナップ
OrtofonやShureのカートリッジなども
やや奥まった部屋に7インチなどのコーナー
イベントスペースに、パイオニアの30年レコードプレーヤー「PLX-1000」も

CD売上減少で、レコードの盛り上がりに注目。若者向けアナログ盤も

HMV record shop渋谷の事業責任者を務める小松正人 執行役員

 オープン前日の8月1日に、マスコミ向けの内覧会が行なわれた。HMV record shop渋谷の事業責任者であり、自ら海外買い付けなども行なうというローソンHMVエンタテイメント 執行役員 エンタメコンテンツグループ 新業態・開発本部 本部長 兼 中古・専門店推進部 部長の小松正人氏が、今回の出店の狙いや今後の展開について説明した。

 旧HMV渋谷を含む首都圏店舗エリアマネージャーも務めていた小松氏は、中古専門店をオープンする理由として、現在の新品CD/DVDなどの販売下落が続いている点を挙げた。中古市場については、世界的に行なわれている「Record Store Day」が日本でも今年盛り上がりを見せていることから、こうした動きに対応していくという。

 かつて90年代のDJブームや“渋谷系”でもレコード文化が盛り上がりを見せたが、当時は12インチシングルの需要が高かったのに対し、最近はLPが海外を中心にニーズが高まっており、小松氏によれば「リビングでジャケットを見ながら楽しむ人が多い」という。一方、7インチのドーナツ盤も、手頃な大きさで1曲を気軽に聴けることから注目されており、HMVでは独占盤として充実を図る。7インチ盤は店内のジュークボックスで試聴することも可能。

竹野智博店長

 今後はこの店舗からHMVとしての情報発信なども高め、中古ビジネスの拡大を図り、反応などを見ながら新規店舗などの展開も検討していくという。

 若年層向けの施策としては、まずプレーヤーを持っていない人などに比較的安価なポータブルレコードプレーヤーなどを提案するほか、独占盤のタイトルとして新進アーティストのシングル発売などを計画。ももいろクローバーZの妹分という「チームしゃちほこ」のアナログ盤を独占販売することなどが決まっているという。

(中林暁)